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3年生夏休み

7月22日(土)晴れ 塾での日常その10

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 夏休み初日のナッツの日。
 今日から早速塾の夏季集中講義が始まった。
 通常の塾も夕方から晩にかけて行われるので、集中講義は午前中の10時から12時、午後の13時から15時と15時半から17時半までの2時間単位に設定されている。
 1日の中でどの時間帯に何回出席するかは自由だけど、何回も同じ内容にはできないので、一定の頻度で出席しないと内容は飛び飛びになる可能性がある。
 今日は初日だったせいか、午前中から教室の席がほぼ満席になるほど人が来ていた。

「良助くん、おはよう」

「おはよう。ごめん、僕が来た時にはもう前の方の席しか空いてなくて……」

「ううん。むしろ前の方がやる気が出ていいと思う」

「お疲れー みーちゃん、もう一個席詰めてもらってもいい?」

「あっ、うん」

 路ちゃんと重森さんが合流した時点で、いつもは長机1つにつき2人ずつ座るところを、今日は3人詰めて座らなければならなかった。

「亜里沙は……あっ、もう来てるのか」

「僕が来た時は他の知り合いともう座ってたよ」

「いやぁ、みんな初日だからやる気だねぇ」

「いいことじゃない」

「初日から飛ばし過ぎるとスタミナ切れしちゃわない? 産賀くんとみーちゃんも気を付けた方がいいよ」

「そ、そうだよね……わたしは普段から運動してないし……」

「そこもあるかもしれないけど、今言いたかったのは性格的な話だよ。2人とも真面目だから」

 重森さんの言葉に僕と路ちゃんは「は、はい……」と答える。
 それから午前中の1回と午後からの2回分も受けたので、気分的にはがっつり土曜授業を受けた気分になった。

 書き記す内容として盛り上がるものではなかったけど、高校3年生らしい夏休みの始まりだった。
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