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3年生1学期

7月17日(月)晴れ 明莉との日常その98

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 天気的には絶好とも言える海の日。
 しかし、これだけ暑いと実際の海の温度も高くなっていそうだ。

 そんな今日は出かける気にならなかったので自宅待機だったけど、うちへ桜庭くんが遊びに来た。

「りょ、良助さん、こんにちは……」

「お疲れ。暑い中わざわざご苦労様。何か冷たい飲み物でも……」

「じゃあ、あかりはオレンジジュースで」

「いや、そこは明莉が出してあげるべきだろう。こっちに呼び出したんだから」

「呼び出してって、どっちかが家に来なきゃいけないなら仕方ないじゃん」

 それはそうなんだけど、迎える側の人として当然のような態度を取るのはどうかと思う。
 でも、桜庭くんの方は特に文句を言う感じではないので、僕がとやかく言うのも良くないだろう。

「そういえば、清水先輩に聞いたけど、桜庭先輩……小織先輩が夏休み中に帰ってくるんだってね」

「はい。僕もつい最近知ったんですけど……いなかった期間分の視察を色々しなきゃって送られてきました」

「それって……」

「たぶん、ここの関係とかも視察に来るのかと……」

「じゃあ、僕の方にもじきに連絡来そうだなぁ……」

「2人とも何でそんなに小織さんのこと恐れてるの? あかりは数回しか喋ったことないけど、めちゃめちゃいい人そうだったよ?」

 明莉は純粋な気持ちでそう言ってくるので、僕と桜庭くんは反応に困ってしまう。
 いや、確かに生徒会の副会長をするくらいには桜庭先輩の外面はいいのだろうけど、僕や桜庭くんに対してはなかなか試してくるようなことをしてくる。

「どうせならうちに来てもらおうかなー 正弥くんと一緒に」

「「ええっ!?」」

「そ、そこまで嫌なのか君たちは」

「い、嫌ってわけじゃないけど……ほら、小織姉さんの方も都合があるし」

「そうそう! 実際、清水先輩と遊ぶ予定とかあるっぽいから!」

「でも、夏休み中ずっと遊んでるわけじゃないでしょ」

「まぁ、そうだけど……」

「従弟の関係でこんなに気にかけてくれるんだから、正弥くんはもっと素直に受け入れるべきだと思う」

「そう……かなぁ」

「もう、そんな態度ばっかり取ってるとチクっちゃうんだからね。一応、連絡先も知ってるから」

「そ、それだけは!」

「勘弁して!」

「おお……今日はいつになくそっくりだ」

 その後も明莉に半分くらい遊ばれたけど、何とかチクらないように約束を取り付けた。
 
 桜庭くんはいつも明莉からこんな仕打ちを受けているのかと思うと少し可哀想な気もするけど……なんだかんだ悪くないと思う僕もいるので、似ていると言われる桜庭くんもそう思っているのかもしれない。
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