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3年生1学期
7月3日(月)晴れ 野島実香との日常・再その6
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ちょうど欲しくなるような気温だったソフトクリームの日。
夏になると毎日欲しくなってしまうけど、ほどほどに食べていきたいと思う。
そんな暑い中、今日も自転車で登校したので、朝から結構汗をかいてしまった。
「おー 良さん、おはよー」
すると、駐輪場でたまたま実香さんと出会う。
僕は来る時間を固定しているので、恐らく実香さんがいつもと違う時間に来たのだろう。
「おはよう」
「いやぁ、暑くてまいっちゃうねー これなら雨降って車で送ってもらった方が快適だよ」
「あっ、実香さんは雨の日は送り迎えしてもらってるんだ」
「うん。良さんは意地でも自転車なんでしょ。なんか誰かから聞いた気がする」
いったい誰から聞いたのだろうと思ったけど、話のネタとしてよく言っているので、広まっていてもおかしくはない。
「ふ~ あっついなぁ。汗も滴る美少女だよ」
「それっていい意味なの?」
「美少女の汗が好きな層もいるから。まぁ、逆に生理的にダメな人もいるだろうけど……どう? 匂う?」
「うわぁ!?」
実香さんは突然近づいてくるので僕は朝から大きな声を出してしまう。
「えっ、そんなに臭かった……?」
「い、いや、そうじゃなくて、いきなり嗅がせようとする!?」
「ちゃんと前振りしたのに」
「そうじゃなくて……実香さんは恥ずかしくないの?」
「別に。私はいい匂いだと自覚してるし」
実香さんは自信ありげな顔をしているので、僕が言いたいことが伝わってないとわかった。
「女子同士ならいいのかもしれないけど、男子的には結構ドキッとするから……」
「良さん、イメージ通りだけど、そういうところ気にするんだね」
「ぼ、僕が気にし過ぎなだけ……?」
「ううん。正しい反応だと思う。ただ、私が良さんを限りなく男子というカテゴライズから外してる感じ。彼女もいるし。あと彼女もいるし」
「なぜ2回言ったの」
「で、結局匂い大丈夫だった? これで案外臭かったらショックだよ」
「……も、問題なかったと思う」
「よし。それじゃ、教室に向かいますかー」
本当は……自覚している通りいい匂いがしたけど、恥ずかしいので言えるはずもなかった。
ある意味では信頼されているのかもしれないけど……この話は路ちゃんに伏せておこうと思う。
夏になると毎日欲しくなってしまうけど、ほどほどに食べていきたいと思う。
そんな暑い中、今日も自転車で登校したので、朝から結構汗をかいてしまった。
「おー 良さん、おはよー」
すると、駐輪場でたまたま実香さんと出会う。
僕は来る時間を固定しているので、恐らく実香さんがいつもと違う時間に来たのだろう。
「おはよう」
「いやぁ、暑くてまいっちゃうねー これなら雨降って車で送ってもらった方が快適だよ」
「あっ、実香さんは雨の日は送り迎えしてもらってるんだ」
「うん。良さんは意地でも自転車なんでしょ。なんか誰かから聞いた気がする」
いったい誰から聞いたのだろうと思ったけど、話のネタとしてよく言っているので、広まっていてもおかしくはない。
「ふ~ あっついなぁ。汗も滴る美少女だよ」
「それっていい意味なの?」
「美少女の汗が好きな層もいるから。まぁ、逆に生理的にダメな人もいるだろうけど……どう? 匂う?」
「うわぁ!?」
実香さんは突然近づいてくるので僕は朝から大きな声を出してしまう。
「えっ、そんなに臭かった……?」
「い、いや、そうじゃなくて、いきなり嗅がせようとする!?」
「ちゃんと前振りしたのに」
「そうじゃなくて……実香さんは恥ずかしくないの?」
「別に。私はいい匂いだと自覚してるし」
実香さんは自信ありげな顔をしているので、僕が言いたいことが伝わってないとわかった。
「女子同士ならいいのかもしれないけど、男子的には結構ドキッとするから……」
「良さん、イメージ通りだけど、そういうところ気にするんだね」
「ぼ、僕が気にし過ぎなだけ……?」
「ううん。正しい反応だと思う。ただ、私が良さんを限りなく男子というカテゴライズから外してる感じ。彼女もいるし。あと彼女もいるし」
「なぜ2回言ったの」
「で、結局匂い大丈夫だった? これで案外臭かったらショックだよ」
「……も、問題なかったと思う」
「よし。それじゃ、教室に向かいますかー」
本当は……自覚している通りいい匂いがしたけど、恥ずかしいので言えるはずもなかった。
ある意味では信頼されているのかもしれないけど……この話は路ちゃんに伏せておこうと思う。
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