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3年生1学期
6月4日(日)晴れ時々曇り 清水夢愛と産賀良助その4
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部屋の中で羽音がよく聞こえる虫の日。
そんな今日は清水先輩からのお誘いで朝から散歩に出かけていた。
「そういえば、うちの大学のオープンキャンパスの予約、始まってるぞ」
「あっ、そうなんですか?」
「ああ。6月末から8月末にかけてやるらしい。確か1週間前以内に予約しないといけない」
清水先輩からそう言われたので、僕は一旦立ち止まってからスマホで調べ始める。
テストがあったので少し頭から抜けていたけど、清水先輩の方は大倉くんとオープンキャンパスに行きたい話を覚えてくれていたのだ。
「あっ、公式LINEとかあるんですね」
「へぇ、それは知らなかった」
「ここから予約できるみたいです」
「私は小織に連れられて別のオープンキャンパスに行ったが、予約やら準備やらは全部任せてしまったからなぁ」
「あっ、こっちのオープンキャンパスには行かなかったんですね」
「うん。良助だって、別にうちの大学へ入るわけじゃないんだろう」
「い、今のところは……」
そう言われてしまうと大学側は入学してもらうために開いているから、現時点でそのつもりがあまりない自分達が行くのは申し訳ないようにも思う。
いや、大学側はそこまで考えているわけじゃないんだろうけど。
「じゃあ、別のオープンキャンパスの雰囲気ってどんな感じでした?」
「うーん……その時の私は付き添い気分だったから、そこまで熱心には聞いてなかったけど、高校5人くらいに対して大学生が2人付いて校内を案内してくれるやつだった。それと模擬講義を受けたり、学食食べたり」
「へー 在校生が案内してくれるんですね」
「ああいう案内する人って、やっぱり成績上位者が選ばれるんだろうか。確か高校のオープンスクールでも一回だけ声をかけられた気がする」
「えっ。じゃあ、生徒代表として喋ったんですか」
「いや、良助も知っての通りその頃の私は……いや、今もか。ともかく社交性が皆無だったから小織がやめといた方がいいと止めてた。先生の方を」
「あー……」
「むっ。自分で言ったが納得されるのはちょっとショックだぞ」
「す、すみません」
「ふふっ、冗談だ。まぁ、それでも候補の1人として一応声かけしただけだったみたいで、結局は小織と他の成績優秀な男子が選ばれてたよ」
「じゃあ、僕は桜庭先輩のこと見てた可能性あるのかも……」
「覚えてなくても無理はない。それより、良助も代表者に誘われたりしてないのか?」
「いえ。僕は清水先輩や桜庭先輩と違って成績優秀者ではないので……」
「私はあくまでテストの点数がいいだけだから。授業態度とか含めたら良助はいい感じなんじゃないか?」
「清水先輩、僕の授業態度見たことありませんよね?」
「でも、きっといい方だろう?」
「まぁ、悪くはないと思ってますが」
「良助が代表者として喋るところはちょっと見てみたいなぁ。私、まだ中学3年生でも通用するだろうか」
「なに考えてるんですか!?」
「えっ。やっぱりもう老けてる……?」
「そういう意味じゃなくて……でも、中3ではないと思います」
「それもそうか。そろそろ大人の女性にならないといけない時期だからな」
その後、話はオープンキャンパスからだいぶ離れてしまったけど、和やかな時間を過ごせた。
今後、オープンスクールの代表者に選ばれるかどうかはわからないけど、清水先輩の印象における僕が高評価だったのはちょっとだけ嬉しかった。
そんな今日は清水先輩からのお誘いで朝から散歩に出かけていた。
「そういえば、うちの大学のオープンキャンパスの予約、始まってるぞ」
「あっ、そうなんですか?」
「ああ。6月末から8月末にかけてやるらしい。確か1週間前以内に予約しないといけない」
清水先輩からそう言われたので、僕は一旦立ち止まってからスマホで調べ始める。
テストがあったので少し頭から抜けていたけど、清水先輩の方は大倉くんとオープンキャンパスに行きたい話を覚えてくれていたのだ。
「あっ、公式LINEとかあるんですね」
「へぇ、それは知らなかった」
「ここから予約できるみたいです」
「私は小織に連れられて別のオープンキャンパスに行ったが、予約やら準備やらは全部任せてしまったからなぁ」
「あっ、こっちのオープンキャンパスには行かなかったんですね」
「うん。良助だって、別にうちの大学へ入るわけじゃないんだろう」
「い、今のところは……」
そう言われてしまうと大学側は入学してもらうために開いているから、現時点でそのつもりがあまりない自分達が行くのは申し訳ないようにも思う。
いや、大学側はそこまで考えているわけじゃないんだろうけど。
「じゃあ、別のオープンキャンパスの雰囲気ってどんな感じでした?」
「うーん……その時の私は付き添い気分だったから、そこまで熱心には聞いてなかったけど、高校5人くらいに対して大学生が2人付いて校内を案内してくれるやつだった。それと模擬講義を受けたり、学食食べたり」
「へー 在校生が案内してくれるんですね」
「ああいう案内する人って、やっぱり成績上位者が選ばれるんだろうか。確か高校のオープンスクールでも一回だけ声をかけられた気がする」
「えっ。じゃあ、生徒代表として喋ったんですか」
「いや、良助も知っての通りその頃の私は……いや、今もか。ともかく社交性が皆無だったから小織がやめといた方がいいと止めてた。先生の方を」
「あー……」
「むっ。自分で言ったが納得されるのはちょっとショックだぞ」
「す、すみません」
「ふふっ、冗談だ。まぁ、それでも候補の1人として一応声かけしただけだったみたいで、結局は小織と他の成績優秀な男子が選ばれてたよ」
「じゃあ、僕は桜庭先輩のこと見てた可能性あるのかも……」
「覚えてなくても無理はない。それより、良助も代表者に誘われたりしてないのか?」
「いえ。僕は清水先輩や桜庭先輩と違って成績優秀者ではないので……」
「私はあくまでテストの点数がいいだけだから。授業態度とか含めたら良助はいい感じなんじゃないか?」
「清水先輩、僕の授業態度見たことありませんよね?」
「でも、きっといい方だろう?」
「まぁ、悪くはないと思ってますが」
「良助が代表者として喋るところはちょっと見てみたいなぁ。私、まだ中学3年生でも通用するだろうか」
「なに考えてるんですか!?」
「えっ。やっぱりもう老けてる……?」
「そういう意味じゃなくて……でも、中3ではないと思います」
「それもそうか。そろそろ大人の女性にならないといけない時期だからな」
その後、話はオープンキャンパスからだいぶ離れてしまったけど、和やかな時間を過ごせた。
今後、オープンスクールの代表者に選ばれるかどうかはわからないけど、清水先輩の印象における僕が高評価だったのはちょっとだけ嬉しかった。
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