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3年生1学期
4月24日(月)曇り 大倉伴憲との日常その35
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GW前の一週間が始まった植物学の日。
僕と大倉くんの今日の話題もGWの過ごし方が中心になっていくけど、前年までのように遊びばかり考えるわけにもいかなかった。
「う、産賀くんは大学のオープンキャンパスって行ったことある?」
「ないよ。近場の大学を目指すなら行っておくべきなんだろうけど……」
「そ、そうだよね。でも、一回くらいは行っておいた方がいいのかなって。GW中にあるかはわからないけど、大学の雰囲気を体験しておくのは良さそうだし……」
「確かに」
そう言いながらスマホでオープンキャンパスについて少し調べ始める。
残念ながら近場の大学では5月後半以降の開催ばかりになっていたり、まだ開催が未定だったりした。
けれども、オープンキャンパスに関する情報は少し見ただけでも色々集められた。
「半数以上は1・2年の時に行ってるものなのか。正確な情報かどうかはわからないけど」
「い、意識が高いっていうよりは、その時点で行きたい大学が定まってる人のような気がする」
「そうだろうね。まぁ、3年生で見に行っても全然遅くはないだろうし、何なら行かない人もいるみたいだから、必須ってわけじゃないか。公式サイトでも情報は手に入るだろうし」
「それはそうなんだけど、ボクとしては実際の空気感も知りたいから……」
大倉くんは先ほどと同じような台詞を繰り返しているので、本当はこの機会にオープンキャンパスへ行きたかったのだろう。
一方の僕はこんな時まで出不精な部分が出て、行かない方向で話しを進めてしまっていた。
先ほど調べてみた際に、オープンキャンパスには友人や親が同行するものだと書いてあったから、大倉くん的には僕を連れて行きたい気持ちがあるのかもしれない。
「じゃあ、お互い都合がいい日に近場で開催されるオープンキャンパス行く計画立てようか」
「い、いいの?」
「うん。今のところ土日は基本暇だし」
「じゃあ、ボクもGW中とか調べておくね。一番近いところだと……」
「あっ」
「ど、どうしたの?」
「いや、何でもない。勘違いだった」
一番近場となると清水先輩が通う大学になるけど、大倉くんにはあまり関係ない話だった。
そこで気まずさを感じるよりは、清水先輩から積極的に情報を仕入れる方がいいかもしれない。
こうして、GWより先の話だけど、オープンキャンパスへ行く予定ができた。
大倉くんが言わなかったら重い腰が上がらなかったから、いい提案をしてくれて感謝しかいない。
僕と大倉くんの今日の話題もGWの過ごし方が中心になっていくけど、前年までのように遊びばかり考えるわけにもいかなかった。
「う、産賀くんは大学のオープンキャンパスって行ったことある?」
「ないよ。近場の大学を目指すなら行っておくべきなんだろうけど……」
「そ、そうだよね。でも、一回くらいは行っておいた方がいいのかなって。GW中にあるかはわからないけど、大学の雰囲気を体験しておくのは良さそうだし……」
「確かに」
そう言いながらスマホでオープンキャンパスについて少し調べ始める。
残念ながら近場の大学では5月後半以降の開催ばかりになっていたり、まだ開催が未定だったりした。
けれども、オープンキャンパスに関する情報は少し見ただけでも色々集められた。
「半数以上は1・2年の時に行ってるものなのか。正確な情報かどうかはわからないけど」
「い、意識が高いっていうよりは、その時点で行きたい大学が定まってる人のような気がする」
「そうだろうね。まぁ、3年生で見に行っても全然遅くはないだろうし、何なら行かない人もいるみたいだから、必須ってわけじゃないか。公式サイトでも情報は手に入るだろうし」
「それはそうなんだけど、ボクとしては実際の空気感も知りたいから……」
大倉くんは先ほどと同じような台詞を繰り返しているので、本当はこの機会にオープンキャンパスへ行きたかったのだろう。
一方の僕はこんな時まで出不精な部分が出て、行かない方向で話しを進めてしまっていた。
先ほど調べてみた際に、オープンキャンパスには友人や親が同行するものだと書いてあったから、大倉くん的には僕を連れて行きたい気持ちがあるのかもしれない。
「じゃあ、お互い都合がいい日に近場で開催されるオープンキャンパス行く計画立てようか」
「い、いいの?」
「うん。今のところ土日は基本暇だし」
「じゃあ、ボクもGW中とか調べておくね。一番近いところだと……」
「あっ」
「ど、どうしたの?」
「いや、何でもない。勘違いだった」
一番近場となると清水先輩が通う大学になるけど、大倉くんにはあまり関係ない話だった。
そこで気まずさを感じるよりは、清水先輩から積極的に情報を仕入れる方がいいかもしれない。
こうして、GWより先の話だけど、オープンキャンパスへ行く予定ができた。
大倉くんが言わなかったら重い腰が上がらなかったから、いい提案をしてくれて感謝しかいない。
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