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2年生3学期
1月10日(火)曇り 大倉伴憲との日常その28
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3学期が始まった火曜日。
式を終えると早速授業が始まって、先生方から「ペースを取り戻すように」とか、「この3学期こそ一番大事な時期」とか、色々な言葉をかけられる。
進路を定めるタイミングでもあるから、普段の授業もしっかり受けて備えていきたいところだ。
「3学期といえば……修学旅行だね」
そんな中、昼食時に大倉くんから出てきたのは僕がすっかり忘れていたことだった。
「そういえばあるんだった」
「う、うちの高校はかなり遅めだから、忘れちゃうのもわかる。何となく秋頃に行くイメージあるし」
「でも、中学の時は夏休み前とかじゃなかったっけ?」
「あー、確かクラス替えしてすぐに班決めがあった気がする。ボクを含めた男子陣は女子との組み合わせで最後まで余ってたけど……」
大倉くんは自分で言いながらテンションが下がってしまった。
さすがにその地雷は見えなかった。
「ま、まぁ、高校は男女班じゃないって聞いた気がするから。班行動の時はいつメンで集まれるといいな」
「く、クラスは別でも大丈夫なのかな……?」
「一日目がクラス単位で、二日目が班行動、三日目が自由……って、部活の先輩から聞いた気がする」
「じゃ、じゃあ、自由行動の時は……彼女さんと?」
大倉くんは離れた席で花園さんと昼食を取っている路ちゃんの方を見る。
……修学旅行自体を忘れていたので何も考えてなかった。
「そこは追々決めるかな」
「三日目のボク、一人になるかも……」
「いや、そんなことは……」
「本田くんも行く人いるし、松永くんは交友関係広いからもっと盛り上がる集まりに行って……」
「だ、大丈夫! それなら僕も三日目は大倉くんと行動するから」
「いいんだよ……別に気を遣わなくても……一人でも楽しめる場所はあるだろうから……」
「いやいや! 路ちゃんも友達と一緒に回る可能性があるから!」
実際、花園さんと路ちゃんが一緒に回ることも考えられるので嘘ではないんだけど、ネガり始めた大倉くんにはこう言うしかなっただろう。
そんなわけで、新学期は気合を入れようと思っていたけど、修学旅行の話が一番頭に残る日になった。
いきなり心配事が出てきたような気がするけど……大倉くんも楽しめるように僕もどうするのが一番いいか考えておこう。
式を終えると早速授業が始まって、先生方から「ペースを取り戻すように」とか、「この3学期こそ一番大事な時期」とか、色々な言葉をかけられる。
進路を定めるタイミングでもあるから、普段の授業もしっかり受けて備えていきたいところだ。
「3学期といえば……修学旅行だね」
そんな中、昼食時に大倉くんから出てきたのは僕がすっかり忘れていたことだった。
「そういえばあるんだった」
「う、うちの高校はかなり遅めだから、忘れちゃうのもわかる。何となく秋頃に行くイメージあるし」
「でも、中学の時は夏休み前とかじゃなかったっけ?」
「あー、確かクラス替えしてすぐに班決めがあった気がする。ボクを含めた男子陣は女子との組み合わせで最後まで余ってたけど……」
大倉くんは自分で言いながらテンションが下がってしまった。
さすがにその地雷は見えなかった。
「ま、まぁ、高校は男女班じゃないって聞いた気がするから。班行動の時はいつメンで集まれるといいな」
「く、クラスは別でも大丈夫なのかな……?」
「一日目がクラス単位で、二日目が班行動、三日目が自由……って、部活の先輩から聞いた気がする」
「じゃ、じゃあ、自由行動の時は……彼女さんと?」
大倉くんは離れた席で花園さんと昼食を取っている路ちゃんの方を見る。
……修学旅行自体を忘れていたので何も考えてなかった。
「そこは追々決めるかな」
「三日目のボク、一人になるかも……」
「いや、そんなことは……」
「本田くんも行く人いるし、松永くんは交友関係広いからもっと盛り上がる集まりに行って……」
「だ、大丈夫! それなら僕も三日目は大倉くんと行動するから」
「いいんだよ……別に気を遣わなくても……一人でも楽しめる場所はあるだろうから……」
「いやいや! 路ちゃんも友達と一緒に回る可能性があるから!」
実際、花園さんと路ちゃんが一緒に回ることも考えられるので嘘ではないんだけど、ネガり始めた大倉くんにはこう言うしかなっただろう。
そんなわけで、新学期は気合を入れようと思っていたけど、修学旅行の話が一番頭に残る日になった。
いきなり心配事が出てきたような気がするけど……大倉くんも楽しめるように僕もどうするのが一番いいか考えておこう。
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