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2年生2学期
12月17日(土)曇り 明莉との日常その71
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テストから解放された後の土曜日。
本来ならゆっくり過ごす日になるはずだけど、僕は朝からそわそわしていた。
テスト前に約束した通り、明日は路ちゃんと遊びに行くことになっているからだ。
いや、それなら明日そわそわすべきなのかもしれないけど、今日のうちに服選びをしたり、明日のルート確認をしたりと色々やることがある。
「りょうちゃん、今日はどうしたの? やたら家の中をうろついてたと思ったら、スマホをずっと見つめたりして」
「……ちょっと明日のこと悩んでるんだ」
「へ~ デートでも行くの?」
「…………」
「もう、冗談だってば。クリスマス前だからってりょうちゃんがそんな浮かれたこと……」
「僕はデートのつもりで行くよ」
「……はえ?」
真剣に返したつもりだったけど、明莉は間の抜けた反応をする。
しかし、その数秒後には驚きながら僕へ近づいて来た。
「冗談でしょ!? えっ、あのりょうちゃんが!?」
「どのりょうちゃんなんだ」
「フラれたって聞いたのは最近の話だったから……いや、実際はもっと前の話なんだっけ?」
「うっ……」
「おお、まだスリップダメージを受けてる」
「……だから余計に考えちゃうんだよ。また浮かれてるだけなんじゃないかって」
「そんなネガらなくてもいいと思うけど……詳しく聞いていいの?」
明莉は一応気を遣ってそう言ってくれたので、僕は頷く。
「よしっ! じゃあ、あかり飲み物取ってくるね!!!」
「そこまでがっつり聞くつもりなの!?」
「最近勉強ばっかりで刺激が少なかったから!」
それで僕の話をネタにされるのはちょっと思うところはあるけど、この状況で誰かに話せるのはありがたかった。
僕はひとまず相手を誰か伏せて明莉に話を進めていく。
「ふむふむ、なるほど……別に不安になるようなとこなくない?」
「そ、そうかなぁ……」
「むしろ、めちゃめちゃ準備してるからいいじゃん。行く場所とか決めてくれてた方がありがたいし」
「それなら良かった」
「……で、相手が誰かヒント教えてくれないの?」
「それは……また追々……」
「まぁ、仕方ないかぁ。それなら着る予定の服を見せて。りょうちゃんの自己肯定感がバリカタになるくらいに褒めてあげるから」
「自己肯定感って硬い方がいいのか……? それよりもアドバイスが欲しいんだけど」
「だって、相手のことわかんないのに余計なこと言えないじゃん。今後も会うことを考えたらりょうちゃんらしいファッションで挑んだ方がいいでしょ」
そう言われてしまったら僕は何も言えなくなってしまうので、大人しく自前で着ていく服の準備を始めた。
その後も明莉は基本的にアドバイスではなく、僕を褒める方向で明日の手助けをしてくれた。
たぶん、自分があまり介入しない方がいいと思ってくれたのだろう。
そう、あくまで向き合うのは……僕自身なのだから。
本来ならゆっくり過ごす日になるはずだけど、僕は朝からそわそわしていた。
テスト前に約束した通り、明日は路ちゃんと遊びに行くことになっているからだ。
いや、それなら明日そわそわすべきなのかもしれないけど、今日のうちに服選びをしたり、明日のルート確認をしたりと色々やることがある。
「りょうちゃん、今日はどうしたの? やたら家の中をうろついてたと思ったら、スマホをずっと見つめたりして」
「……ちょっと明日のこと悩んでるんだ」
「へ~ デートでも行くの?」
「…………」
「もう、冗談だってば。クリスマス前だからってりょうちゃんがそんな浮かれたこと……」
「僕はデートのつもりで行くよ」
「……はえ?」
真剣に返したつもりだったけど、明莉は間の抜けた反応をする。
しかし、その数秒後には驚きながら僕へ近づいて来た。
「冗談でしょ!? えっ、あのりょうちゃんが!?」
「どのりょうちゃんなんだ」
「フラれたって聞いたのは最近の話だったから……いや、実際はもっと前の話なんだっけ?」
「うっ……」
「おお、まだスリップダメージを受けてる」
「……だから余計に考えちゃうんだよ。また浮かれてるだけなんじゃないかって」
「そんなネガらなくてもいいと思うけど……詳しく聞いていいの?」
明莉は一応気を遣ってそう言ってくれたので、僕は頷く。
「よしっ! じゃあ、あかり飲み物取ってくるね!!!」
「そこまでがっつり聞くつもりなの!?」
「最近勉強ばっかりで刺激が少なかったから!」
それで僕の話をネタにされるのはちょっと思うところはあるけど、この状況で誰かに話せるのはありがたかった。
僕はひとまず相手を誰か伏せて明莉に話を進めていく。
「ふむふむ、なるほど……別に不安になるようなとこなくない?」
「そ、そうかなぁ……」
「むしろ、めちゃめちゃ準備してるからいいじゃん。行く場所とか決めてくれてた方がありがたいし」
「それなら良かった」
「……で、相手が誰かヒント教えてくれないの?」
「それは……また追々……」
「まぁ、仕方ないかぁ。それなら着る予定の服を見せて。りょうちゃんの自己肯定感がバリカタになるくらいに褒めてあげるから」
「自己肯定感って硬い方がいいのか……? それよりもアドバイスが欲しいんだけど」
「だって、相手のことわかんないのに余計なこと言えないじゃん。今後も会うことを考えたらりょうちゃんらしいファッションで挑んだ方がいいでしょ」
そう言われてしまったら僕は何も言えなくなってしまうので、大人しく自前で着ていく服の準備を始めた。
その後も明莉は基本的にアドバイスではなく、僕を褒める方向で明日の手助けをしてくれた。
たぶん、自分があまり介入しない方がいいと思ってくれたのだろう。
そう、あくまで向き合うのは……僕自身なのだから。
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