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2年生2学期

12月6日(火)晴れ 後援する大山亜里沙その11

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 テスト前なので部活休みの火曜日。
 日曜の約束通り、この日の放課後は大倉くんと一緒に勉強するため、僕らは図書室へ向かう。
 ただ、テスト前ということもあって今回の図書室は結構席が埋まっていた。
 それでも席は確保できたので、普段部活が終わる頃まで勉強を始めよう……と思っていた時だった。

「やっほ、うぶクン。隣の席いい?」

 そう言いながらも許可を取る前に大山さんは隣の席に座る。

「どうぞって一応言っておくよ」

「ありがと。いやぁ、結構いるもんだね」

「うん。大山さんは……」

「たまたま図書室行くの見かけたからご一緒させて貰おうと思って。なんか今日は1人で勉強する気分じゃないの。いいでしょ、大倉くん」

 僕を挟んで大倉くんは首だけで返事をするけど、少々困惑しているようだった。
 大倉くんは僕と同じように大山さんとは1年生からの仲で、テスト中は席も近いから話しかけられることもあるけど、近いようで遠い関係だと思われる。
 そんな大倉くんがいる中でも入っているのは大山さんだからできるのだろう。

 それから大山さんは真剣に勉強を進めていたけど、一方の大倉くんは隣から少し緊張が伝わってくるような気がした。

 そして、時刻は18時半になり、僕らは図書室を出る。

「うー! 勉強したぁ。今日はありがとね、2人とも」

 大山さんは大きく伸びをしながら言う。

「いやいや。単に並んで勉強しただけだし。ね、大倉くん」

「う、うん」

「それでも急な参加だったから。それじゃあ……うぶクン。ちょっと本題」

「えっ?」

 大山さんは急に僕の方へ近づいて来る。

「……もしかして上手くやった?」

「ま、まぁ……うん」

「……良かったぁ~」

 謎のやり取りに大倉くんは困惑しているけど、僕も突然の問いかけにしては、よく応えられたと思う。
 そうか。今日の路ちゃんは……様子が違ったんだろうなとも。

「じゃあ、うぶクンと大倉くん、また明日ね」

「……な、何だったの? 大山さん……」

「まぁ……興味と心配とその他諸々って感じ」

 わざわざそれを聞くために付いて来たのか、それとも聞く方が勉強のついでだったのか。
 でも、いざと言う時は大山さんを頼ることになるので、把握してくれた方がありがたいのかもしれない。
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