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2年生1学期
5月22日(日)晴れ時々曇り 明莉との日常その48
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テスト後半戦に備える日曜日。一方、明莉の方は先週のうちに中間テスト終えたので、一足早く通常の休日になっていた。
でも、この日の朝、明莉から意外なことを告げられる。
「今日ちゆりんがうちに来るんだけど、りょうちゃんと一緒に居間で勉強していい?」
「えっ? 遊びに来るんじゃないの?」
「うん。テストの復習も兼ねたプチ勉強会みたいなことしようと思ってて。邪魔そうならあかりの部屋でやるけど」
もちろん勉強するのであれば断る理由がないので僕は了承する。
それと同時に中学時代の僕はそこまでやっていなかったことやテスト明けの休みは今でも気が抜けてしまうことから、明莉たちの意識の高さに驚いていた。
「お邪魔します! あか兄さんお久しぶりです! 今日は無理言ってすみません!」
お昼過ぎにやって来た原田さんは相変わらず元気よく挨拶してくれる。今日も日に焼けた肌が健康的で……と思いきや、最後に会った時よりも少しだけ日焼けが戻っているように見えた。
いや、それだけではない。確かに挨拶は元気だったけれど、原田さんから感じる全体的な雰囲気は以前より落ち着いている気がした。
明莉は毎日一緒にいるから鈍感になっているけど、中学でも年齢が上がるにつれて色々変わってきているのかもしれない。
「あか兄さん、どうかしました?」
「あっ、いや……本当に久しぶり。テスト終わったのに勉強なんて偉いね」
「そう言って貰えるとありがたいんですけど、あたしは結構勉強がんばらないといけないんで……なにせ3年生の成績が大事らしいですし!」
「この前調べた内申点の話、ちゆりんにもしたんだ」
「ああ、なるほど。それでも休み返上で勉強するなんて凄いことだと思うよ」
「えへへ、そうですか? こんなに褒められるならやる気出ちゃうな~」
「いやいや、お兄ちゃんは普段こんなこと言わないから」
一応、明莉に対しても言ってるつもりだったけど、明莉的には少々持ち上げ過ぎているように聞こえたらしい。訝しげな目で見られるので、それ以上余計なことは言わずに僕はテスト勉強を始める。
その間、時々明莉と原田さんの様子を横目に見ると、それぞれテキストを開いてノートに何かをまとめているようだった。
その真剣に勉強している姿を集中が途切れそうになる度に見ると、自分も負けてられないと思わせてくれるので、結果的に良い環境で勉強できたと思う。
そして、時刻は16時半頃。明莉と原田さんの方の勉強は区切りが付く。
「んー……いっぱい勉強したぁ。いやぁ、いいな~ あかちはこういう雰囲気でいつも勉強できて」
「……そ、そうでしょ?」
「いや、原田さん。いつもはこんな感じじゃないよ。もっと途中で余計なこと喋ってたりするから」
「それで言ったらお兄ちゃんも止めずに乗って来ることの方が多いじゃん」
「だって、いきなり会話を切るのは良くないし……」
「うんうん。今日みたいな雰囲気じゃなくてもそれはそれで楽しそうだね。前々から混ざってみたいとは思ったけど、体験できて良かった」
「原田さんが良ければ今度のテストの時も来て欲しいくらいだよ。その方が捗りそうだし」
「あー!? まるであかりと二人じゃあんまり捗らないみたいな言い方してー!」
「お邪魔じゃないようならまた来たいです! どう、あかち?」
「なんであかりに聞くの……もちろん、いいよ」
そんなこんなで新たに原田さんを加えた勉強会が発足される可能性が出てきた。そもそも妹と同じ空間で勉強していることが珍しいとよく言われるけど、そこに妹の友達まで混ざるのは更に珍しくなってしまうことだろう。
でも、昨日の図書館も然り同じ空間で勉強するというのは一人の時とは違う集中力が出てくるので、本人にも言ったけど、またテストがあるタイミングで来て欲しいと思った。
でも、この日の朝、明莉から意外なことを告げられる。
「今日ちゆりんがうちに来るんだけど、りょうちゃんと一緒に居間で勉強していい?」
「えっ? 遊びに来るんじゃないの?」
「うん。テストの復習も兼ねたプチ勉強会みたいなことしようと思ってて。邪魔そうならあかりの部屋でやるけど」
もちろん勉強するのであれば断る理由がないので僕は了承する。
それと同時に中学時代の僕はそこまでやっていなかったことやテスト明けの休みは今でも気が抜けてしまうことから、明莉たちの意識の高さに驚いていた。
「お邪魔します! あか兄さんお久しぶりです! 今日は無理言ってすみません!」
お昼過ぎにやって来た原田さんは相変わらず元気よく挨拶してくれる。今日も日に焼けた肌が健康的で……と思いきや、最後に会った時よりも少しだけ日焼けが戻っているように見えた。
いや、それだけではない。確かに挨拶は元気だったけれど、原田さんから感じる全体的な雰囲気は以前より落ち着いている気がした。
明莉は毎日一緒にいるから鈍感になっているけど、中学でも年齢が上がるにつれて色々変わってきているのかもしれない。
「あか兄さん、どうかしました?」
「あっ、いや……本当に久しぶり。テスト終わったのに勉強なんて偉いね」
「そう言って貰えるとありがたいんですけど、あたしは結構勉強がんばらないといけないんで……なにせ3年生の成績が大事らしいですし!」
「この前調べた内申点の話、ちゆりんにもしたんだ」
「ああ、なるほど。それでも休み返上で勉強するなんて凄いことだと思うよ」
「えへへ、そうですか? こんなに褒められるならやる気出ちゃうな~」
「いやいや、お兄ちゃんは普段こんなこと言わないから」
一応、明莉に対しても言ってるつもりだったけど、明莉的には少々持ち上げ過ぎているように聞こえたらしい。訝しげな目で見られるので、それ以上余計なことは言わずに僕はテスト勉強を始める。
その間、時々明莉と原田さんの様子を横目に見ると、それぞれテキストを開いてノートに何かをまとめているようだった。
その真剣に勉強している姿を集中が途切れそうになる度に見ると、自分も負けてられないと思わせてくれるので、結果的に良い環境で勉強できたと思う。
そして、時刻は16時半頃。明莉と原田さんの方の勉強は区切りが付く。
「んー……いっぱい勉強したぁ。いやぁ、いいな~ あかちはこういう雰囲気でいつも勉強できて」
「……そ、そうでしょ?」
「いや、原田さん。いつもはこんな感じじゃないよ。もっと途中で余計なこと喋ってたりするから」
「それで言ったらお兄ちゃんも止めずに乗って来ることの方が多いじゃん」
「だって、いきなり会話を切るのは良くないし……」
「うんうん。今日みたいな雰囲気じゃなくてもそれはそれで楽しそうだね。前々から混ざってみたいとは思ったけど、体験できて良かった」
「原田さんが良ければ今度のテストの時も来て欲しいくらいだよ。その方が捗りそうだし」
「あー!? まるであかりと二人じゃあんまり捗らないみたいな言い方してー!」
「お邪魔じゃないようならまた来たいです! どう、あかち?」
「なんであかりに聞くの……もちろん、いいよ」
そんなこんなで新たに原田さんを加えた勉強会が発足される可能性が出てきた。そもそも妹と同じ空間で勉強していることが珍しいとよく言われるけど、そこに妹の友達まで混ざるのは更に珍しくなってしまうことだろう。
でも、昨日の図書館も然り同じ空間で勉強するというのは一人の時とは違う集中力が出てくるので、本人にも言ったけど、またテストがあるタイミングで来て欲しいと思った。
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