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1年生冬休み
12月25日(土)曇り 高校生らしいクリスマスとは
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冬休み1日目。ところによっては雪が降っているらしいけど、この地域ではどんよりとした天気でホワイトクリスマスとはいかなかった。
そんなクリスマス当日だけどもちろん枕元にプレゼントはなかったので、午前中は惰眠を貪ることになる。昨日の夜食べたチキンやケーキの幸福感はまだ体に残っている感じで、久しぶりに何のやる気も起きない時間だった。
それでも寝正月には一週間ほど早いので10時半頃に起床して居間へ向かうと、昨日は僕と同じ状況だったはずの明莉がしっかりとよそ行きの格好になっていた。
「おはよう、りょうちゃん。なかなかの寝坊助さんだね」
「おはよう……そう言う明莉は珍しく目が覚めてるけど、何?」
「珍しいは余計でしょ。今日は友達と遊びに行くの。クリスマス本番なんだから色々やってるし」
明莉にそう言われて僕はやや寝ぼけながら「なるほど」と返す。クリスマスセールとかクリスマス限定品とかそういうのが目当てなんだろう。
「りょうちゃんは遊びに行かないの?」
「行かない。家でゆっくりする……」
「えー せっかくのクリスマスなのに毎年そんな感じじゃん。高校生になったんだからもっとウェイウェイしちゃいなよ」
「別に高校生だからウェイウェイする必要はないと思うけど。それに女子的には色々あって楽しいんだろうけど、男子でクリスマスの街に楽しめる要素はあんまりないというか……」
「そう? メンズ限定みたいなやつもありそうだけどなー まぁ、理想は彼女と一緒に出かけることなんだろうけど」
「彼女か……」
「あっ……ごめんね、りょうちゃん。今日までまっちゃんに散々煽られてるよね……」
僕がちょっと顔を下に向けたので明莉はそう取り繕う。明莉の中だと松永はそういうことをするタイプになっているらしい。
「別に煽られてないよ。まぁ、僕の分まで楽しんできて」
「はーい! 行ってきまーす!」
明莉を見送った後、再びだらけようと思ったけど、明莉に言われたように高校生のクリスマスかつ冬休み1日目がこんなことでいいのかと僕は思い始める。
せめて何か有意義なことをしよう。そう考えた僕は昼食を取った後……とりあえずコタツに入り、動画を見始めた。そう、まだ休憩時間だ。これが終わったら何か有意義なことを――
「ただいま~ あれ? りょうちゃん……」
「……ふぇ?」
「本当にゆっくりできたみたいだね」
明莉の声を聞いてスマホを見ると、時間は既に18時前になっていた。つまるところ今日の僕は……実質的に何もしていない日になる。
「……僕は敗者かもしれない」
「そんなに落ち込まなくても。まだクリスマス特番を見れば間に合うよ!」
その後、言われた通り特番ばかりのテレビを見て1日が終わった。クリスマスらしいクリスマスを過ごすのは人の自由ではあるけど、さすがにこんなだらけた日は僕も不味いと思ったので、来年の僕への戒めとして今日のことを残しておこうと思う。
そんなクリスマス当日だけどもちろん枕元にプレゼントはなかったので、午前中は惰眠を貪ることになる。昨日の夜食べたチキンやケーキの幸福感はまだ体に残っている感じで、久しぶりに何のやる気も起きない時間だった。
それでも寝正月には一週間ほど早いので10時半頃に起床して居間へ向かうと、昨日は僕と同じ状況だったはずの明莉がしっかりとよそ行きの格好になっていた。
「おはよう、りょうちゃん。なかなかの寝坊助さんだね」
「おはよう……そう言う明莉は珍しく目が覚めてるけど、何?」
「珍しいは余計でしょ。今日は友達と遊びに行くの。クリスマス本番なんだから色々やってるし」
明莉にそう言われて僕はやや寝ぼけながら「なるほど」と返す。クリスマスセールとかクリスマス限定品とかそういうのが目当てなんだろう。
「りょうちゃんは遊びに行かないの?」
「行かない。家でゆっくりする……」
「えー せっかくのクリスマスなのに毎年そんな感じじゃん。高校生になったんだからもっとウェイウェイしちゃいなよ」
「別に高校生だからウェイウェイする必要はないと思うけど。それに女子的には色々あって楽しいんだろうけど、男子でクリスマスの街に楽しめる要素はあんまりないというか……」
「そう? メンズ限定みたいなやつもありそうだけどなー まぁ、理想は彼女と一緒に出かけることなんだろうけど」
「彼女か……」
「あっ……ごめんね、りょうちゃん。今日までまっちゃんに散々煽られてるよね……」
僕がちょっと顔を下に向けたので明莉はそう取り繕う。明莉の中だと松永はそういうことをするタイプになっているらしい。
「別に煽られてないよ。まぁ、僕の分まで楽しんできて」
「はーい! 行ってきまーす!」
明莉を見送った後、再びだらけようと思ったけど、明莉に言われたように高校生のクリスマスかつ冬休み1日目がこんなことでいいのかと僕は思い始める。
せめて何か有意義なことをしよう。そう考えた僕は昼食を取った後……とりあえずコタツに入り、動画を見始めた。そう、まだ休憩時間だ。これが終わったら何か有意義なことを――
「ただいま~ あれ? りょうちゃん……」
「……ふぇ?」
「本当にゆっくりできたみたいだね」
明莉の声を聞いてスマホを見ると、時間は既に18時前になっていた。つまるところ今日の僕は……実質的に何もしていない日になる。
「……僕は敗者かもしれない」
「そんなに落ち込まなくても。まだクリスマス特番を見れば間に合うよ!」
その後、言われた通り特番ばかりのテレビを見て1日が終わった。クリスマスらしいクリスマスを過ごすのは人の自由ではあるけど、さすがにこんなだらけた日は僕も不味いと思ったので、来年の僕への戒めとして今日のことを残しておこうと思う。
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