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1年生夏休み
8月15日(日)曇り カラオケはまた楽しい
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夏休み26日目。京都帰りの翌日となる今日は大倉くんの希望であったいつもの4人でのカラオケタイムだ。お盆はみんな休めるタイミングなのでカラオケルームは混雑していたけど、それを見越して予約しておいたから今回もスムーズに入れた。
「いやー、クラさんから誘ってくれるとは思わなかったよ」
「う、産賀くんの家に遊びに行った時決めたんだ……」
「いいなー なんやかんや夏休み中はりょーちゃんの家行けてないわ」
松永はそう言うけど、それ以外のことではよく会っている。ただ、この場においてそれを言ってしまうと、大倉くんに申し訳ないから何も言えない。
なので、僕は代わりに松永のビッグニュースのことを振ってみる。
「そういえば松永。二人にはアレ、言ったのか?」
「ん? あれって何?」
「それは……アレだよ」
「あー! この度、松永浩太は無事16の誕生日を……」
「違う! 何の話だ!?」
「違わないじゃん! 俺、祝いのメッセージだけでプレゼント貰ってないんだけど!」
松永へは別に毎年あげているわけでもないから僕にとっては違う話だ。そんなやり取りを見て、大倉くんと本田くんは首を傾げている。
「そうじゃなくて、ほら……カノ」
「あっ、俺に彼女できたって話?」
松永が僕の時のようにあっさりそう言うと、大倉くんと本田くんは「ええっ!?」と驚きの声をあげる。
「かかか、彼女って、本当に!?」
「うん。春休みから」
「松永、お前そんなこと隠してたのか……」
「隠してはないよ。聞かれなかったから」
大倉くんは全く何もない状態から聞かされたからもちろん驚くだろうけど、本田くんはこの夏休み中に松永が仕切っていたこともあって、そんなことを隠していたとは思わないだろう。
「でも、今言うってことは良ちゃんも最近知ったのか」
「そう。それにこの前、その彼女を実際に見た」
「ど、どんな子だった!?」
「えー みんなカラオケしないのー?」
松永はいつも通りの態度だけど、こんな重要な話題を避けるわけにはいかなかったから僕と大倉くん、本田くんは暫くそれで盛り上がる。
そして、松永への尋問込みで10分ほど経って、ようやく本題のカラオケがスタートした。この日のセットリストが何となく恋愛系やそれに対する嫉妬系の曲が多かったような気がするのは事前の話題に釣られたせいかもしれない。
「いやー、クラさんから誘ってくれるとは思わなかったよ」
「う、産賀くんの家に遊びに行った時決めたんだ……」
「いいなー なんやかんや夏休み中はりょーちゃんの家行けてないわ」
松永はそう言うけど、それ以外のことではよく会っている。ただ、この場においてそれを言ってしまうと、大倉くんに申し訳ないから何も言えない。
なので、僕は代わりに松永のビッグニュースのことを振ってみる。
「そういえば松永。二人にはアレ、言ったのか?」
「ん? あれって何?」
「それは……アレだよ」
「あー! この度、松永浩太は無事16の誕生日を……」
「違う! 何の話だ!?」
「違わないじゃん! 俺、祝いのメッセージだけでプレゼント貰ってないんだけど!」
松永へは別に毎年あげているわけでもないから僕にとっては違う話だ。そんなやり取りを見て、大倉くんと本田くんは首を傾げている。
「そうじゃなくて、ほら……カノ」
「あっ、俺に彼女できたって話?」
松永が僕の時のようにあっさりそう言うと、大倉くんと本田くんは「ええっ!?」と驚きの声をあげる。
「かかか、彼女って、本当に!?」
「うん。春休みから」
「松永、お前そんなこと隠してたのか……」
「隠してはないよ。聞かれなかったから」
大倉くんは全く何もない状態から聞かされたからもちろん驚くだろうけど、本田くんはこの夏休み中に松永が仕切っていたこともあって、そんなことを隠していたとは思わないだろう。
「でも、今言うってことは良ちゃんも最近知ったのか」
「そう。それにこの前、その彼女を実際に見た」
「ど、どんな子だった!?」
「えー みんなカラオケしないのー?」
松永はいつも通りの態度だけど、こんな重要な話題を避けるわけにはいかなかったから僕と大倉くん、本田くんは暫くそれで盛り上がる。
そして、松永への尋問込みで10分ほど経って、ようやく本題のカラオケがスタートした。この日のセットリストが何となく恋愛系やそれに対する嫉妬系の曲が多かったような気がするのは事前の話題に釣られたせいかもしれない。
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