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1年生1学期
6月12日(土)曇り 友人との日常その5
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登校日となった土曜日。相変わらずダルそうな空気流れながらも午前授業はすぐ過ぎていった。
そんな日の3時間目の休み時間。席替えをしてからいつもの4人が集まる場所が僕と本田くんの席になったけど、相変わらず話す内容に大きな変化はなかった。もちろん、本田くんと大山さんの件は二人に話していない。
「そういえばりょーちゃん。大山ちゃんに見せた明莉ちゃんの写真見せてよ」
「なんで松永が見るんだ。何回も会ったことあるだろ」
「最後に会ったのが春休みの時だから中2真っ最中の明莉ちゃんは見たことないもん」
「そうだっけ? まぁ、それなら……やっぱり駄目だ」
「なんで?」
「いや、明莉に一応許可取らないと」
僕がそう言った途端、その場の空気が変な感じになる。あれ? 何か変なこと言ったかな? そう思った僕に対して答えをくれたのは大倉くんだった。
「う、産賀くんって妹さんのことになると厳しくなるよね」
その言葉に松永と本田くんも頷く。
「そうかなぁ。そもそもみんなには明莉の話をそれほどしていないと思うんだけど……」
僕がそう言った途端、またもその場の空気が変な感じになる。いやいや、今度こそ変なことは言ってない……と思ったら今度は本田くんがツッコむ。
「1日1回は言い過ぎたけど、2日1回くらいは聞いてる。最初の頃は妹って言ってたけど、今はもう名前呼びしてるし」
その言葉に松永と大倉くんも頷く。
「そ、そんなバカな……いくら何でも高頻度過ぎる。さすがの僕もそこまでなわけが……」
「りょーちゃん。別に悪いことじゃないからいいと思うよ……シスコンでも」
「違う! シスコンなんかじゃない! 妹がいれば妹の話をするのは普通だ!」
「俺は一人っ子だからわかんないだよな~ まぁ、確かに明莉ちゃんは人懐っこい感じで……俺はなんか別みたいだけど、ベタベタと可愛がる気持ちはわからんでもない」
「ぼ、ボクも一人っ子だから、産賀くんの感覚はわからない……で、でも距離が近い感じはする」
これだから一人っ子は困る。妹がいたらやれ妹に甘いだ、やれ距離が近いだと、すぐに言い始めるのだ。ここはまだ真面目に話せる本田くんに話を振ろう。
「本田くんは? 兄弟姉妹はいるんだっけ?」
「兄がいるけど、7つ上だから距離感が近いってことはない。仲は悪くないけど」
「でしょ? ほら、兄弟姉妹がいればそういう――」
「でも、他で妹いる友達からそんなに話聞いてないから、良ちゃんは距離感近いと思う」
とどめとばかりに言い放たれた言葉と同時に三人の目線が僕に集まる……どうやら認めざるを得ないらしい。
「……わかったよ。僕が妹と距離が近いことは事実だ。でも、それは悪いことじゃない!」
「いや、誰も悪いとは言ってないって」
「そもそも松永がシスコンって言うのが良くないんだ!」
「シスコンって悪口なの?」
「悪……口かはわかんないけど、なんか言われると嫌だ!」
珍しくよく喋った僕に向けられた三人の目線はこいつもうどうしようもないといった感じだった。もしかしたら今後僕が好きなものを聞かれた時には妹と答える……とドン引きされそうなので、ネタでも止めておこう。
そんな日の3時間目の休み時間。席替えをしてからいつもの4人が集まる場所が僕と本田くんの席になったけど、相変わらず話す内容に大きな変化はなかった。もちろん、本田くんと大山さんの件は二人に話していない。
「そういえばりょーちゃん。大山ちゃんに見せた明莉ちゃんの写真見せてよ」
「なんで松永が見るんだ。何回も会ったことあるだろ」
「最後に会ったのが春休みの時だから中2真っ最中の明莉ちゃんは見たことないもん」
「そうだっけ? まぁ、それなら……やっぱり駄目だ」
「なんで?」
「いや、明莉に一応許可取らないと」
僕がそう言った途端、その場の空気が変な感じになる。あれ? 何か変なこと言ったかな? そう思った僕に対して答えをくれたのは大倉くんだった。
「う、産賀くんって妹さんのことになると厳しくなるよね」
その言葉に松永と本田くんも頷く。
「そうかなぁ。そもそもみんなには明莉の話をそれほどしていないと思うんだけど……」
僕がそう言った途端、またもその場の空気が変な感じになる。いやいや、今度こそ変なことは言ってない……と思ったら今度は本田くんがツッコむ。
「1日1回は言い過ぎたけど、2日1回くらいは聞いてる。最初の頃は妹って言ってたけど、今はもう名前呼びしてるし」
その言葉に松永と大倉くんも頷く。
「そ、そんなバカな……いくら何でも高頻度過ぎる。さすがの僕もそこまでなわけが……」
「りょーちゃん。別に悪いことじゃないからいいと思うよ……シスコンでも」
「違う! シスコンなんかじゃない! 妹がいれば妹の話をするのは普通だ!」
「俺は一人っ子だからわかんないだよな~ まぁ、確かに明莉ちゃんは人懐っこい感じで……俺はなんか別みたいだけど、ベタベタと可愛がる気持ちはわからんでもない」
「ぼ、ボクも一人っ子だから、産賀くんの感覚はわからない……で、でも距離が近い感じはする」
これだから一人っ子は困る。妹がいたらやれ妹に甘いだ、やれ距離が近いだと、すぐに言い始めるのだ。ここはまだ真面目に話せる本田くんに話を振ろう。
「本田くんは? 兄弟姉妹はいるんだっけ?」
「兄がいるけど、7つ上だから距離感が近いってことはない。仲は悪くないけど」
「でしょ? ほら、兄弟姉妹がいればそういう――」
「でも、他で妹いる友達からそんなに話聞いてないから、良ちゃんは距離感近いと思う」
とどめとばかりに言い放たれた言葉と同時に三人の目線が僕に集まる……どうやら認めざるを得ないらしい。
「……わかったよ。僕が妹と距離が近いことは事実だ。でも、それは悪いことじゃない!」
「いや、誰も悪いとは言ってないって」
「そもそも松永がシスコンって言うのが良くないんだ!」
「シスコンって悪口なの?」
「悪……口かはわかんないけど、なんか言われると嫌だ!」
珍しくよく喋った僕に向けられた三人の目線はこいつもうどうしようもないといった感じだった。もしかしたら今後僕が好きなものを聞かれた時には妹と答える……とドン引きされそうなので、ネタでも止めておこう。
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