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ライミリ精霊信仰国編(ライミリ編)
161.違いすぎる状況 一心視点
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(情報は正確性と速度が何よりも大切だ。)
それは分かっている。
だが、ここは異世界だ。何も、常識から専門的な知識まで何も知らない状況だ。
何かを学ぶにも、
何かを覚えるにも、
根回しをするにも、
取引の材料を手に入れるにも、
情報を収集するためにも、
それを整理するためにも、
時間は必要だ。
(それに加え使える駒すらない。)
情報は精霊たちも集めてくれているが、人数だけで重要な情報はほぼない。
「もりのベリーがねー。おいしくできたのー♪」
「今日は伯爵の娘さんの誕生日ですよ。ふふ、お祝いで賑わっていました。」
「あの家の人の子緑の服着てたー。燃やすー?」
…………
人数ゆえに量が多いのは認めるが、この情報でどうしろというのだろうか。
(……努力は認めましょう。)
頭を動かしながらも移動し、検査し、手足を動かして情報を集めていく。
(……これでほとんどの書類は保存し終わりましたね。)
証拠として突き付けるために書類を紙にも写し、横領の証拠や浪費の証拠も手に入れた。
これで少しは戦えるだろう。
(あとは根回しと、掃除した後の国政を誰が支えるかですね。)
基本的には、殿下に回してもらわなければいけないが、あの箱入り息子に期待などしていない。
国王が目覚めて回復すれば直ぐにでも代わっていただく。
しかしその間にも国は運営しなければいけない。
さて、誰が使えるだろうか。
(騎士団長であるレイピストとヤドゥールは除外。あれは邪魔にしかなりませんね。公爵はまだ忠誠がどこにあるのか不明。したがって毒を抜いた後使えるかどうかも不明のまま。)
そしてふと思う。
(……そういえば副騎士団長二人の情報は少ないですね。確か両者の関係は良好で、本来団長がやるべき仕事の大半を行っていたはず。)
「……………」
本来であれば顔合わせや根回しのために時間を作るべきなのだろうが、今は忙しすぎてそんな余裕はない。
(……マスターに徹夜していただければ、一時間くらいならばどうにかなるか……?)
…いや、忙しい時ほど2時間の睡眠と2食の食事と言っていたのはマスターだ。
マスターは寝ないつもりのようだが、無理やりにでも寝ていただこう。
(………私達のように休息が必要ない体ではないのだから、少しでも休息を取っていただかなければ。)
やることは終えたので執務を再開しようと、国王の執務室へ移動する。
(少ない時間だからこそ、少しでも迅速に動き物事を効率的に進めなくては。)
執務室の扉を誰も入れないように施錠した後、小さく息を吐いて決意を固めた。
それは分かっている。
だが、ここは異世界だ。何も、常識から専門的な知識まで何も知らない状況だ。
何かを学ぶにも、
何かを覚えるにも、
根回しをするにも、
取引の材料を手に入れるにも、
情報を収集するためにも、
それを整理するためにも、
時間は必要だ。
(それに加え使える駒すらない。)
情報は精霊たちも集めてくれているが、人数だけで重要な情報はほぼない。
「もりのベリーがねー。おいしくできたのー♪」
「今日は伯爵の娘さんの誕生日ですよ。ふふ、お祝いで賑わっていました。」
「あの家の人の子緑の服着てたー。燃やすー?」
…………
人数ゆえに量が多いのは認めるが、この情報でどうしろというのだろうか。
(……努力は認めましょう。)
頭を動かしながらも移動し、検査し、手足を動かして情報を集めていく。
(……これでほとんどの書類は保存し終わりましたね。)
証拠として突き付けるために書類を紙にも写し、横領の証拠や浪費の証拠も手に入れた。
これで少しは戦えるだろう。
(あとは根回しと、掃除した後の国政を誰が支えるかですね。)
基本的には、殿下に回してもらわなければいけないが、あの箱入り息子に期待などしていない。
国王が目覚めて回復すれば直ぐにでも代わっていただく。
しかしその間にも国は運営しなければいけない。
さて、誰が使えるだろうか。
(騎士団長であるレイピストとヤドゥールは除外。あれは邪魔にしかなりませんね。公爵はまだ忠誠がどこにあるのか不明。したがって毒を抜いた後使えるかどうかも不明のまま。)
そしてふと思う。
(……そういえば副騎士団長二人の情報は少ないですね。確か両者の関係は良好で、本来団長がやるべき仕事の大半を行っていたはず。)
「……………」
本来であれば顔合わせや根回しのために時間を作るべきなのだろうが、今は忙しすぎてそんな余裕はない。
(……マスターに徹夜していただければ、一時間くらいならばどうにかなるか……?)
…いや、忙しい時ほど2時間の睡眠と2食の食事と言っていたのはマスターだ。
マスターは寝ないつもりのようだが、無理やりにでも寝ていただこう。
(………私達のように休息が必要ない体ではないのだから、少しでも休息を取っていただかなければ。)
やることは終えたので執務を再開しようと、国王の執務室へ移動する。
(少ない時間だからこそ、少しでも迅速に動き物事を効率的に進めなくては。)
執務室の扉を誰も入れないように施錠した後、小さく息を吐いて決意を固めた。
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