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ライミリ精霊信仰国編(ライミリ編)
79.見下されているのは
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ウィール様とだけ合流し、他の精霊王には周囲の情報を集めて欲しいと頼んでおいた。部屋に入りきらないしね。
先ほどの来客用の部屋の前には、イライラした様子の騎士がいた。
「(イライライライラ)………チッ」
「(ニコニコニコニコ)……………」
部屋に入ると、予想通り陛下と殿下がいた。
わざと凄みのある笑みを浮かべながら、相手に向かい合う。
「先日ぶりですね?ご機嫌麗しゅう、陛下、殿下。」
わざと嫌味ったらしく言えば、嫌そうに眉をひそめたお二方。
「貴族として、王族としてその顔はいかがなものかと思いますよ?……さて、この国に入ってきたばかりで忙しい私達に、どんなご用件で?さっさとお帰り頂きたいのですが。」
軽く煽れば、食い付いたのは知らない騎士。
「貴様!異界の平民の分際でっ!」
「精霊妃である我が主を私の目の前で侮辱するとは……いい度胸ですねぇ?」
「ぐあっ!」
掴みかかった騎士から鳴らされるメキボキと骨が折れる音聞きながら、先ほど一心が入れていた紅茶を飲む。
「止めなくていいのかい?小鳥美。」
「必要あります?ああ一心、殺すと面倒だから殺さないようにね。」
なおもメキボキと鳴る音をBGMに、ウィール様と紅茶を飲む。
「…………騎士を離してもらえないか、一心とやら。その騎士は厳罰の上、精霊妃に関わらないようにきつく命じよう。」
「お断りいたします。この者が間接的に関わらないとは言い切れませんし、精霊妃であるマスターを異界の平民と見下していることからも、離すわけにはいきません。」
私に話しても無駄だと思ったのだろう。殿下が騎士を押さえつける一心に話した。しかし、それは悪手だ。私関連に限り、沸点が一番低いのは一心だ。
「しかし……。」
「それに、あくまでも騎士として来ているこの者はこの場で一番身分が高い世界樹ウィール様と精霊妃小鳥美様の許可なく話しました。ああ、殿下と陛下の許可も得ていませんね。……その意味すら分かりませんか?」
「っ…………。それは……。」
お貴族様のルールとして、先に言われない限り身分の低い従者は一番身分が高いものの許可を得て初めて、声を出すことが許される。例外は、名を呼ばれて意見を求められた時のみ。
そして、この場で一番身分が高いのは世界樹であるウィ-ル様。次に私、精霊王、陛下、殿下、一心とニア、その他の従者となる。一心とニアは精霊妃である私の従者扱いなので、少し身分が高くなる。
この場において勝手に話し始めたという事。それが示すのは陛下と殿下を含めた私達全員が、あの騎士の中では下というわけだ。そんな奴が命令に素直に従うわけがない。
私に対して様すら付けない国王の様子にため息を吐いて、チクリと棘を無数に指すことにした。
先ほどの来客用の部屋の前には、イライラした様子の騎士がいた。
「(イライライライラ)………チッ」
「(ニコニコニコニコ)……………」
部屋に入ると、予想通り陛下と殿下がいた。
わざと凄みのある笑みを浮かべながら、相手に向かい合う。
「先日ぶりですね?ご機嫌麗しゅう、陛下、殿下。」
わざと嫌味ったらしく言えば、嫌そうに眉をひそめたお二方。
「貴族として、王族としてその顔はいかがなものかと思いますよ?……さて、この国に入ってきたばかりで忙しい私達に、どんなご用件で?さっさとお帰り頂きたいのですが。」
軽く煽れば、食い付いたのは知らない騎士。
「貴様!異界の平民の分際でっ!」
「精霊妃である我が主を私の目の前で侮辱するとは……いい度胸ですねぇ?」
「ぐあっ!」
掴みかかった騎士から鳴らされるメキボキと骨が折れる音聞きながら、先ほど一心が入れていた紅茶を飲む。
「止めなくていいのかい?小鳥美。」
「必要あります?ああ一心、殺すと面倒だから殺さないようにね。」
なおもメキボキと鳴る音をBGMに、ウィール様と紅茶を飲む。
「…………騎士を離してもらえないか、一心とやら。その騎士は厳罰の上、精霊妃に関わらないようにきつく命じよう。」
「お断りいたします。この者が間接的に関わらないとは言い切れませんし、精霊妃であるマスターを異界の平民と見下していることからも、離すわけにはいきません。」
私に話しても無駄だと思ったのだろう。殿下が騎士を押さえつける一心に話した。しかし、それは悪手だ。私関連に限り、沸点が一番低いのは一心だ。
「しかし……。」
「それに、あくまでも騎士として来ているこの者はこの場で一番身分が高い世界樹ウィール様と精霊妃小鳥美様の許可なく話しました。ああ、殿下と陛下の許可も得ていませんね。……その意味すら分かりませんか?」
「っ…………。それは……。」
お貴族様のルールとして、先に言われない限り身分の低い従者は一番身分が高いものの許可を得て初めて、声を出すことが許される。例外は、名を呼ばれて意見を求められた時のみ。
そして、この場で一番身分が高いのは世界樹であるウィ-ル様。次に私、精霊王、陛下、殿下、一心とニア、その他の従者となる。一心とニアは精霊妃である私の従者扱いなので、少し身分が高くなる。
この場において勝手に話し始めたという事。それが示すのは陛下と殿下を含めた私達全員が、あの騎士の中では下というわけだ。そんな奴が命令に素直に従うわけがない。
私に対して様すら付けない国王の様子にため息を吐いて、チクリと棘を無数に指すことにした。
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