幼女エルフの自由旅

たまち。

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信用と経験

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階段を降りて食器をカウンターまで持っていけば見知った顔が約3名……

「冒険者があまりあの子の周りを彷徨くなと言っているんだ」
「知り合いに声をかけて何故咎められなければいけないの?冒険者であっても常識くらいはある」
「あの子は昨夜怖い目にあったばかりなんだ、また目をつけられたら大変だろう!」
「……昨夜?」

何と言うか……
別にドノアさんが悪人でない事は知っているけれど過保護が過ぎると言えばいいのだろうか
頼んでもいないのにでしゃばり、構ってくる奴ってどの世界にも存在するんだな
揉めている知り合いは一先ず無視してお盆を持ち直す

「あら、食べ終わったの?」
「ぁはい、遅くなりました」
「いいのよ、食器を部屋に溜め込む人だっているんだもの」

マジか……
世の中には色んな人が居るものだなぁ
お盆をカウンターに乗せて食器を返すと昨日も見たアナグマの女性が微笑みを浮かべて声をかけてきた

「そういう場合はどうするんです?」
「鍵を預かったら取りに行くわ、余りにマナーが悪かったら追い出してしまうけどね」

ふふふ、と笑うアナグマの御婦人はやり手な様子
宿が3つしか無い町だから追い出されては堪ったものじゃないだろう
私も気をつけなければ……!
さて、現在進行系で迷惑を受けている彼等を助けに行こうじゃないか

「おはようございます、ドノアさん」
「ッ!……お、おはよう」
「ライヤさんとダダさんは今日は休みですか?」
「ぇ……えぇそうね、センジュが使えないだろうから今日は休むか単独行動になると思うわ」

お、おう……
これも私のせいだな、マジごめん
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