幼女エルフの自由旅

たまち。

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信用と経験

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「こちらは口当て布という道具なのですが、どうやら宝箱に入る前に使用されていたみたいです」
「宝箱に入る前に使用?」
「ハズレ物ってことか……」

ハズレ物と言えばハズレ物だ
恐らくこの世界でのマスク基、口当て布はそれほど広まっては無いのだろう
まぁ日本人はマスクを常備する人が多かったけれど海外では着用するほど体調が悪いなら家を出るなと言われる衛生用具だ
存在ぐらいは知っていても悪くは無いだろう

「ッ良い情報はなんなんだ?あるんだろ!」

希望を持ったところ悪いけれど、そこまで良い情報では無いんだよねぇ
まぁ伝えはするけどさ

「認識阻害の効果が少し残っている様ですが、使用方法は……聞き、ますか?」

口に出してから気付いた
いや、気付いてしまった……
内心焦る私には気付かずに神妙な顔で頷く彼等

「輪になっている紐部分を……み、耳にかけて」
「耳に、かける?」
「みみ……耳?」

はい、お分かりかとは思いますが鳥種と鰐種の彼等は脱落です
そもそも引っ掛ける耳の凹凸がございませんのでね!

「そして布部分をく、口元に……装着するんです」
「「……口元」」

はい!全員アウトォォォ!!!
兎種と熊種も脱落しました
耳の位置的に布は額に装着する事になるでしょうからね!

「貴方……買う?」
「いりません」

いくら認識阻害の効果があると言われても、使用済みのマスクである
どこの誰とも分からない奴が着用したマスクなんて私にとってはゴミだ
さっさと捨ててしまう事を進めたいが、一応効果はある
どこかの誰にとっては価値のある物かも知れない……多分
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