幼女エルフの自由旅

たまち。

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信用と経験

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元々あった書類に手を加えただけの物なのだろう
棒、と言われたペンを握って甲の欄に線を引くとの文字が浮き上がった
どういう仕組みなのだろうか

「職人ギルドにようこそ、因みに嬢ちゃんは他のギルドに登録はしてるか?」
「商人ギルドの緑ランクだけどカードを持ってるよ」
 
ギルドマスターの言葉に商人ギルドで貰った緑色の板版を腕輪収納から取り出して見せる
 
「そいつは、収納の魔法陣が描かれてんのか?……あんまり人前で出さねぇ方がいいぞ」
「そうなの?」
「そうさねぇ、集落に住むエルフにとっちゃあそれほど珍しくも無いだろうが国に所属する連中にとっちゃそれなりにする物だよ」
 
やはり高価な物なのだろうか
アマリさんの言う通り集落に住む男達は弓矢を持ち歩いてもいないのに狩りをしていた、ということは大抵の者が持っていたのだろう
エルフは事あるごとに貴金属を贈り合っていたのでどれが収納の魔道具だったのかは分からないけど……

アマリさんの話によると、魔道具というのはエルフ族とドワーフ族が製作し、気紛れに手放した物が世間に売られている物らしい
勿論それらを解析して各国々でも開発作成されてはいるが、性能は格段に落ちるとのこと
私が叔父から受け継いだ魔道具、背負子1つ分しかない収納量ではあるけれどそれでも金貨1枚は下らないのだそうだ
ならば国に散らばるエルフ達は作成できないのか、と問えばエルフには難しいらしい
エルフ族の作る魔道具は銀と聖水、それから聖樹の葉、材料費で金貨数十枚は飛ぶのだとか
因みに聖水は教会で売っている物ではなく、エルフの集落で巫女と呼ばれる虹人が作り出す水の事であるらしい
聖樹の葉は名付けの儀で巫女から渡される草花の総称なのだとか……
って事は1人1つしか持てないじゃん
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