幼女エルフの自由旅

たまち。

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命名、そして真実

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「縁ちゃんってハッキリ話せないの?人と話す時は目を見て話すものなんだよ!」
 

ワタシは暗い感じの場所にいて、一箇所だけ明るくなった場所で誰かが俯いていた
聞こえてくる声は目の前に他の誰かがいるかのようにワタシの耳に届いていた
 
「ねぇ、聞いてるの?」
 
声は不機嫌そうに問いかけてくる
その声に反応したのはワタシではなくだった
まるで何かに怯えるように体を強張らせたその子は未だに俯いたままだ
 
「真由美ちゃん、行こう?昼休み終わっちゃうよ」
 
知らない声が増え、先程喋っていたのと同じ声が「優里ちゃん、でも……」と呟いた
 
「縁ちゃんは本が好きなんだよ、無理して連れてかなくてもいいじゃん」
 
優里と呼ばれた声がつまらなそうに真由美と呼んだ声に言い聞かせている
ワタシはその声を聞くだけしか出来ず、明かりの元に立つ子はさらに縮こまって身を硬くしていた
 
「縁ちゃん、そんな風にしてたら誰も構ってくれなくなるよ」
 
真由美はそう言うと優里の名前を呼びながら去っていったのだろう足音が聞こえる
 
「構って欲しいなんて言って無い……」
 
明かりの元に立つ子が口を開くと共に自分が呟いたような距離で声はワタシの耳に届いた
その声にだったら直接言えよ、と思ってしまったワタシ
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