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命名、そして真実
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翌朝、体が沈むベッドに寝返りがうてなかったこともあり日が昇る前に目が覚めた
体をほぐす目的も兼ねてストレッチをしていると空が明るくなる頃合いにゴーン、と遠くの方で1つ鐘が鳴ったのが聞こえてくる
成る程、アレが日の出の鐘か
と納得しているとにコンコン、とドアがノックされる
「はーい」
ドノアさんは随分早いな、と思いながらドアを開けると
そこに立っていたのは大きなお盆を持った私と同じくらいの背丈のアナグマだった
「ぁ、えっと、コレご飯」
「あぁ、ありがとうございます」
目の前の小さなアナグマに差し出されてお盆を受け取るが、私にとっても大きいと思うお盆にはスープと黒い塊が乗っているだけだ
「パンとスープはお代わり自由、だけどッ下まで取りに来て……食べたら食器は下に、お盆も……です」
「分かりました」
あ、これパンなのか
もじもじしながら何とか言い切ったアナグマに微笑みが漏れる
そうだ、私ほどの年代の子は見知らぬ人にはこうあるべきだろう
側から見れば今の私は妙に大人ぶった奇妙な子供なのだろうか、前世のテレビで丁寧な言い回しをする子供を見て背中が痒くなったものたけれど今はそれを誘発する側か
そういえば大人でも私のような話し方をする人はいなかったな
ドノアさんも割とフランクな感じっぽかったしね
「ッまたね!」
「ぁ、はい」
パタパタと駆けていく子供を見習おうと思いながら気の抜けた返事をしてしまった
体をほぐす目的も兼ねてストレッチをしていると空が明るくなる頃合いにゴーン、と遠くの方で1つ鐘が鳴ったのが聞こえてくる
成る程、アレが日の出の鐘か
と納得しているとにコンコン、とドアがノックされる
「はーい」
ドノアさんは随分早いな、と思いながらドアを開けると
そこに立っていたのは大きなお盆を持った私と同じくらいの背丈のアナグマだった
「ぁ、えっと、コレご飯」
「あぁ、ありがとうございます」
目の前の小さなアナグマに差し出されてお盆を受け取るが、私にとっても大きいと思うお盆にはスープと黒い塊が乗っているだけだ
「パンとスープはお代わり自由、だけどッ下まで取りに来て……食べたら食器は下に、お盆も……です」
「分かりました」
あ、これパンなのか
もじもじしながら何とか言い切ったアナグマに微笑みが漏れる
そうだ、私ほどの年代の子は見知らぬ人にはこうあるべきだろう
側から見れば今の私は妙に大人ぶった奇妙な子供なのだろうか、前世のテレビで丁寧な言い回しをする子供を見て背中が痒くなったものたけれど今はそれを誘発する側か
そういえば大人でも私のような話し方をする人はいなかったな
ドノアさんも割とフランクな感じっぽかったしね
「ッまたね!」
「ぁ、はい」
パタパタと駆けていく子供を見習おうと思いながら気の抜けた返事をしてしまった
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