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命名、そして真実
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+++++++++++++++++++++++++++++++
品名:魔倉庫の腕輪
特徴:背負子1つ分の収納倉庫。契約者2名、内1名死亡
内訳:矢23、葉紙1、①契約者の髪(死亡)、②契約者の髪
+++++++++++++++++++++++++++++++
これって、腕輪が鞄になってるって事?
しかも叔父の他にも扱える者がいるということで、叔父が私に渡すようダイルさんに言ったって事は……
恐る恐る腕輪に腕を通す
「縮んだ?」
大の大人の男が着けれるほど大きかった腕輪が、私が腕を通すと元から私の腕にあったように小さくなってしまった
取り敢えず魔力を通してみると魔法陣がキラリと光ってなんとなく何が入っているのかが感覚的に分かった
一応全て出してみるとドサドサッと腕輪を付けた手元から矢が出てくる
叔父の使っていた矢だ
叔父は黒雉と呼ばれる鳥の羽を矢羽に愛用しており、鏃も黒い石、箆も黒蔓という濃紺の木で揃えていたので鏃から矢羽まで黒々とした矢を使う事に拘っていた
そんな黒い矢に紛れて1枚の葉紙と叔父のものであろう濃い緑の糸の細いような髪が1本落ちている
腕輪の中に未だに残っている感覚の物は恐らく私の髪なのだろう
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小さき花へ今は有る蟻から
夢は未だ夢のまま、黒き種の幻の芽に緑は夢に虹を見たらしい
花を探すは好んだ雛のみか
白い土は夢の元にあらず、風が見ゆるだろう
綿毛が届かんことを
大樹が笑いかけるは小さな星である
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隠語ばかりで用心深い叔父らしい、と言うべきだろうか
この手紙を読んだとう事は自分は死んでいるのだろう
村は未だに巫女の手にある
巫女に虹人の証が現れたと集落のものが噂していた
お前を番に求めている幼子だけはお前の行方を追おうとしているようだ
集落の者は巫女に支配されているので戻るな、旅でもしていれば良い場所が見つかるだろう
手紙が無事に届くことを願う
森はお前の味方であることを忘れるな
恐らく、本来ならばこんな感じの手紙なのだろう
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