26 / 157
獣人国オルサの町
23
しおりを挟む
「で、何だって集落を?」
「色々あって出たとしか……恩人殿もその子も詳しくは言ってないよ」
ドノアさんの言葉に私に視線を戻すアマリさん
チラリとドノアさんを見てからアマリさんに視線を戻せば困ったように眉を下げた
「風呂から上がったらお前さんに知らせるよ、まさか風呂屋まで着いてくるワケじゃ無いだろう?」
「そうですね、では宜しくお願いします」
ぺこりとお辞儀をして色屋を出ていくドノアさんは元やっていた仕事に戻るのだろう
「で、教えてくれるのかい?」
ドノアさんが去った後にアマリさんの女性の入浴時間は長い物だから少しばかり他のことで時間を食おうが多少の差だと言う言葉に私が素直に頷いた結果、煌びやかな個室に移動した
商売にも使われるこの部屋は防音の魔術が施されているらしい
話難いという私の雰囲気に用意してくれたのだろう
そっと床に下ろされた私は二人に習ってあぐらをかく
「私のいた集落では巫女の代理が纏めている集落でした」
私の言葉にやはり集落出身であったのだと納得の表情を浮かべる2人
事前に質問は後で受けると伝えてあるために今のところ口を挟む様子はない
「その巫女代理から逃げるために私は集落を出ました、叔父は私の後を追って守ってくれたんです」
「逃げるため?」
「アマリ姉さん、質問は最後ですよ」
「……悪いね」
「いえ、ある日叔父が集落の様子を見てくると言ったっきり戻って来ず、私はこの町に辿り着きました」
極めて完結に、疑問が出ることは承知の上で語る
「帰ってこなかった叔父は命と引き替えに人助けをしたらしく、先程のように私は恩人の姪と呼ばれています」
「質問いいかしら?」
「はい、どうぞ」
話し終えた私にリューシャさんが口を開く
「色々あって出たとしか……恩人殿もその子も詳しくは言ってないよ」
ドノアさんの言葉に私に視線を戻すアマリさん
チラリとドノアさんを見てからアマリさんに視線を戻せば困ったように眉を下げた
「風呂から上がったらお前さんに知らせるよ、まさか風呂屋まで着いてくるワケじゃ無いだろう?」
「そうですね、では宜しくお願いします」
ぺこりとお辞儀をして色屋を出ていくドノアさんは元やっていた仕事に戻るのだろう
「で、教えてくれるのかい?」
ドノアさんが去った後にアマリさんの女性の入浴時間は長い物だから少しばかり他のことで時間を食おうが多少の差だと言う言葉に私が素直に頷いた結果、煌びやかな個室に移動した
商売にも使われるこの部屋は防音の魔術が施されているらしい
話難いという私の雰囲気に用意してくれたのだろう
そっと床に下ろされた私は二人に習ってあぐらをかく
「私のいた集落では巫女の代理が纏めている集落でした」
私の言葉にやはり集落出身であったのだと納得の表情を浮かべる2人
事前に質問は後で受けると伝えてあるために今のところ口を挟む様子はない
「その巫女代理から逃げるために私は集落を出ました、叔父は私の後を追って守ってくれたんです」
「逃げるため?」
「アマリ姉さん、質問は最後ですよ」
「……悪いね」
「いえ、ある日叔父が集落の様子を見てくると言ったっきり戻って来ず、私はこの町に辿り着きました」
極めて完結に、疑問が出ることは承知の上で語る
「帰ってこなかった叔父は命と引き替えに人助けをしたらしく、先程のように私は恩人の姪と呼ばれています」
「質問いいかしら?」
「はい、どうぞ」
話し終えた私にリューシャさんが口を開く
2
お気に入りに追加
319
あなたにおすすめの小説
錆びた剣(鈴木さん)と少年
へたまろ
ファンタジー
鈴木は気が付いたら剣だった。
誰にも気づかれず何十年……いや、何百年土の中に。
そこに、偶然通りかかった不運な少年ニコに拾われて、異世界で諸国漫遊の旅に。
剣になった鈴木が、気弱なニコに憑依してあれこれする話です。
そして、鈴木はなんと! 斬った相手の血からスキルを習得する魔剣だった。
チートキタコレ!
いや、錆びた鉄のような剣ですが
ちょっとアレな性格で、愉快な鈴木。
不幸な生い立ちで、対人恐怖症発症中のニコ。
凸凹コンビの珍道中。
お楽しみください。
料理の腕が実力主義の世界に転生した(仮)
三園 七詩
ファンタジー
りこは気がつくと森の中にいた。
なぜ自分がそこにいたのか、ここが何処なのか何も覚えていなかった。
覚えているのは自分が「りこ」と言う名前だと言うこととと自分がいたのはこんな森では無いと言うことだけ。
他の記憶はぽっかりと抜けていた。
とりあえず誰か人がいるところに…と動こうとすると自分の体が小さいことに気がついた。
「あれ?自分ってこんなに小さかったっけ?」
思い出そうとするが頭が痛くなりそれ以上考えるなと言われているようだった。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
処刑された人質王女は、自分を殺した国に転生して家族に溺愛される
葵 すみれ
恋愛
人質として嫁がされ、故国が裏切ったことによって処刑された王女ニーナ。
彼女は転生して、今は国王となった、かつての婚約者コーネリアスの娘ロゼッタとなる。
ところが、ロゼッタは側妃の娘で、母は父に相手にされていない。
父の気を引くこともできない役立たずと、ロゼッタは実の母に虐待されている。
あるとき、母から解放されるものの、前世で冷たかったコーネリアスが父なのだ。
この先もずっと自分は愛されないのだと絶望するロゼッタだったが、何故か父も腹違いの兄も溺愛してくる。
さらには正妃からも可愛がられ、やがて前世の真実を知ることになる。
そしてロゼッタは、自分が家族の架け橋となることを決意して──。
愛を求めた少女が愛を得て、やがて愛することを知る物語。
※小説家になろうにも掲載しています
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
ハイエルフの幼女に転生しました。
レイ♪♪
ファンタジー
ネグレクトで、死んでしまったレイカは
神様に転生させてもらって新しい世界で
たくさんの人や植物や精霊や獣に愛されていく
死んで、ハイエルフに転生した幼女の話し。
ゆっくり書いて行きます。
感想も待っています。
はげみになります。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜
犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。
馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。
大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。
精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。
人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる