幼女エルフの自由旅

たまち。

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獣人国オルサの町

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「その次は風呂屋ですかね!風呂屋は毛有族もうゆうぞく無毛族むもうぞくで店が違うんで、僕は待つことになりますけど……」

「もうゆう族とむもう族?」

風呂屋とは言っても色屋の別名では無さそうだけれど……
初めて聞く単語に首を傾げる

「毛の多い種族と少ない種族って事ですよ!僕等のように全身に毛があるのが毛有もうゆう族なんですけど、エルフ族と人間族と爬虫族は無毛むもう族って呼ばれてます」
「へぇ、何が違うの?」
「うーん……無毛むもう族は櫛入れの必要は無さそうですよね?後は抜け湯もないのかなぁ」

どうやら毛有もうゆう族の風呂屋はまず全身を櫛でといてから、全身を湯で流す抜け湯掛け湯を行うらしい
そして風呂に浸かった後は全身を乾かしてから風呂を出るので、個々によっては一日がかりである行事なのだとか……
櫛入れも全身のドライも金を払えば早く終わるらしいが、大体が仲間内で櫛を入れて自然乾燥らしいので一日がかりにもなるだろう

「風呂屋は知り合いに頼む事にしますね!この町にはエルフ族もいるのできっと引き受けてくれますよ!」

エルフ族という単語にドキリとする
知り合いがいるはずもないけれど、記憶が戻ってからは初めて同種族にあうので緊張もするだろう

「本当にそれで良いんですか?」
「良いんです」

戸惑いを浮かべながら尋ねるドノアさんに数度目となる返しをする私
それは先程古着屋で買った商品についての問いだった

「もっと買ってもいいんですよ?」
「良いんです」
「しかし……」
「良いんです」
「……まぁ、君がソレで良いなら良いですけど」

納得のいかない表情で私の購入した古着をみつめるドノアさん
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