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始まりの森
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「コレ、どうぞ」
「ぉ、おおう!」
一番目立った外傷を負っている鰐族の男に腰にから薬を出して手渡すと何故が引け腰気味に受け取られた
「あの……コレは?」
「傷薬です……私は怪我をしてないので証明出来ませんが」
掠り傷一つ負っていない私には証明のしようがない
矢で傷を作るという手段もあるが、麻痺毒を塗っているので使いたくはない
「傷薬って、液体じゃねぇのか?」
ポーション的な物だろうか
実は最近作ってみた試作品である
液体だと持ち運びに不便じゃん?
「私が持っているのは塗り薬だけです、お香もあるけど香だし……」
香は気分的な物なので傷には効かないだろう
痛みが緩和する気がするだけの効果である
「ごめんなさい、コレは受け取れないわ」
「どうして?」
鰐族の男から傷薬を取り上げて私に返す兎族の女性
貰える物は貰っとこうとか考えないのだろうか
そもそも傷薬の放つ毒々しい色が問題なのかも知れないけれど……
「……ライヤ」
「これぐらいの傷ならほっとけば直るでしょ?それに今の私達にはお金が無いわ」
ぁあ、お金の問題か
しかし今のは聞き捨てならないな
「小さな傷を侮っていたらどんな病魔が体に忍び込むか分かりませんよ、傷を見つけたら侮らずに浄い水で流して薬を塗るのが大切です」
膿んでしまって医者に高い金を出す前に予防が一番大切なのだ
帰ったら先ずは手洗いうがいと言うように……
そう言えば今世ではちゃんとした手洗いもうがいも私はしたことはないか
そもそも石鹸もなかった
「それに、私はお金よりも欲しい物があります」
「お金よりも……?」
森で自給自足を好むエルフ族なのだ
金など無くても生活はできる
現に1ヶ月は一人で生活して来られたのだから
「ぉ、おおう!」
一番目立った外傷を負っている鰐族の男に腰にから薬を出して手渡すと何故が引け腰気味に受け取られた
「あの……コレは?」
「傷薬です……私は怪我をしてないので証明出来ませんが」
掠り傷一つ負っていない私には証明のしようがない
矢で傷を作るという手段もあるが、麻痺毒を塗っているので使いたくはない
「傷薬って、液体じゃねぇのか?」
ポーション的な物だろうか
実は最近作ってみた試作品である
液体だと持ち運びに不便じゃん?
「私が持っているのは塗り薬だけです、お香もあるけど香だし……」
香は気分的な物なので傷には効かないだろう
痛みが緩和する気がするだけの効果である
「ごめんなさい、コレは受け取れないわ」
「どうして?」
鰐族の男から傷薬を取り上げて私に返す兎族の女性
貰える物は貰っとこうとか考えないのだろうか
そもそも傷薬の放つ毒々しい色が問題なのかも知れないけれど……
「……ライヤ」
「これぐらいの傷ならほっとけば直るでしょ?それに今の私達にはお金が無いわ」
ぁあ、お金の問題か
しかし今のは聞き捨てならないな
「小さな傷を侮っていたらどんな病魔が体に忍び込むか分かりませんよ、傷を見つけたら侮らずに浄い水で流して薬を塗るのが大切です」
膿んでしまって医者に高い金を出す前に予防が一番大切なのだ
帰ったら先ずは手洗いうがいと言うように……
そう言えば今世ではちゃんとした手洗いもうがいも私はしたことはないか
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「それに、私はお金よりも欲しい物があります」
「お金よりも……?」
森で自給自足を好むエルフ族なのだ
金など無くても生活はできる
現に1ヶ月は一人で生活して来られたのだから
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