幼女エルフの自由旅

信用と経験

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「……あんたを手玉に取るのは#鬼豚_オーク_#と会話を試みるようなものさ」
「え？」
「こっちの値踏みをあれだけ簡単に躱されちゃあ下手に出ても遅いって事ぐらいは分かるよ」

どうやら店に入って交わした最初の言葉で私の値踏みは終わっていたらしい
確か「金はあるのか？」だったっけ
私の年齢を見ての一言だったと思ったのだけれど、どうやら誰に対しても行なっている問いかけのようだ

「買い被り過ぎだと思いますよ、私は店名を訪ねただけじゃないですか」
「大抵の奴は馬鹿にするな、と怒るか慌てて金を見せるもんさ」
「私もお金なら見せましたよ？」
「こっちが予算を聞いてからだろう？それに有り金全てを出した訳じゃ無い」

だからあんたの所持金が分からないもんで余計なものを見せるのも難しい、とご婦人が続ける

「余計な物って例えば何ですか？」
「守りの護符やら属性強化の魔道具だよ、見て行くかい？」

うーん
余計な物と言えば余計なのだけれど、心配性なひとには有り難い物だろう
ただ私としてはエルフ族には珍しいのだろうが、余り自分を着飾るのは好きじゃ無い
その上、変な所で飽き性なので貴金属を身につければ3日以内に取り替えたくなるだろう事が目に見えている

「興味が無いので辞めときます、それより武器の試し打ちは出来ますか？」
「うちの店では出来ないよ、気になるなら冒険者ギルドにでも行ってみな」

なるほど、確かに裏や地下に広場があるような店ではなさそうだ
ご婦人から武器を受け取って冒険者ギルドに向かうことにする
勿論お金は払ってから店を出た