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信用と経験
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【月亭】って……あれ?
「分かったよ」
「ではまた」
「ングゥゥゥ!!」
いや、ちょい待て
【月亭】ってさぁ!
アマリさんの視線が痛いので口は開かないが去っていくライヤさんに心の中で訴える
バカガンは口を縛られたまま連れていかれた
「そろそろ夕刻の鐘もなる頃だねぇ、職人ギルドに向かうとしようか」
「……はい」
まさか同じ宿に泊まっていたとは……世界って意外と狭いものだ
アマリさんの腕に抱き抱えられて冒険者ギルドを出る私達
何故かゆっくりと歩くアマリさんが冒険者ギルドを出た辺りでニヤリと口元に笑みを浮かべたのを私は見逃さなかった
しかし、これと言って何かが起きる訳でもなく、私達は無事職人ギルドにたどり着いたのだった
「結論から言おう、嬢ちゃんのギルド加入を認める」
ぉお!遂に!
「だが、1つ条件がある」
条件?
「1年に1つ、何らかの製造法をギルドに提出することだ」
「それは……アンタの判断で決めた事かぃ?」
渋い顔をするアマリさん
1年に一つ、それは確かに面倒だな
職人ギルドに加入するメリットは白塗りのレシピが手に入るってことぐらいだし……
「いや、俺の上が決めた事だな」
困ったように答えるギルドマスターにアマリさんの鋭い視線が飛ぶ
「アンタ、アタシが幾つか知ってるかぃ?アンタの上ってのは短命種の者じゃ無いか?この子に死ぬまで製造法を考えさせようって魂胆なのかぃ?」
「そ……それは、そうだな」
アマリさんの年齢まで職人ギルドに所属しているならば恐らく770ほどの製造法を献上する計算になるのだろう
いくら私に前世の記憶があるとは言ってもそれは流石に……
「分かったよ」
「ではまた」
「ングゥゥゥ!!」
いや、ちょい待て
【月亭】ってさぁ!
アマリさんの視線が痛いので口は開かないが去っていくライヤさんに心の中で訴える
バカガンは口を縛られたまま連れていかれた
「そろそろ夕刻の鐘もなる頃だねぇ、職人ギルドに向かうとしようか」
「……はい」
まさか同じ宿に泊まっていたとは……世界って意外と狭いものだ
アマリさんの腕に抱き抱えられて冒険者ギルドを出る私達
何故かゆっくりと歩くアマリさんが冒険者ギルドを出た辺りでニヤリと口元に笑みを浮かべたのを私は見逃さなかった
しかし、これと言って何かが起きる訳でもなく、私達は無事職人ギルドにたどり着いたのだった
「結論から言おう、嬢ちゃんのギルド加入を認める」
ぉお!遂に!
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条件?
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「それは……アンタの判断で決めた事かぃ?」
渋い顔をするアマリさん
1年に一つ、それは確かに面倒だな
職人ギルドに加入するメリットは白塗りのレシピが手に入るってことぐらいだし……
「いや、俺の上が決めた事だな」
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「アンタ、アタシが幾つか知ってるかぃ?アンタの上ってのは短命種の者じゃ無いか?この子に死ぬまで製造法を考えさせようって魂胆なのかぃ?」
「そ……それは、そうだな」
アマリさんの年齢まで職人ギルドに所属しているならば恐らく770ほどの製造法を献上する計算になるのだろう
いくら私に前世の記憶があるとは言ってもそれは流石に……
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