四季階段

 今日も同じ景色、今日も同じ場所、今日も同じ服装。

 何も変わらない。そんな世界をこの子はきっと変えてくれるはずだ。

 あの子はただ階段を登り続ける。あるのかもわからない頂上を目指して。

 ――コツ、コツ、コツ――

 一段一段階段を登るたびにあの子の下駄の音がココに響いている。まるであの子の居場所を誰かに教えているかのように。

 困難はあると思うが、あの子はきっとたどり着けるだろう。また誰も見たことのないあの場所へ。



そしてきっと、僕らのことも助けてくれるはずだ
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