36 / 40
最終話 海辺の小さな教会で……
しおりを挟む
今日は快晴で、心地良い潮風が吹いている。
あの戦いから8年が経過した。
俺は今、海辺の小さな教会に立っている。
この教会は小高い丘になっているので、最高の景色が楽しめると人気になっているらしい。
俺の隣にはかつて少女だった……ハカセがいる。
不老不死は完全に治療され、肉体年齢も20歳を超えた。
相変わらず細身だが、身長も俺とほぼ同じ高さまで伸びた。
あどけなさが残っていた顔はすっかり大人の女性のものとなり、むしろ絶世の美女といえるほどだ。
今日はいつもの白衣姿ではなく、純白の美しいドレスに身を包んでいる。
そう……今日は俺達の結婚式だ。
まだ時間があるし、列席者を確認してみようと思う。
現在5人いるようだ。
最前列に座っているのはカトー氏だ。
今は『加藤祥太朗』と名乗っており、あの戦いを最後に兵士としては活動していない。
現在は格闘技のジムを経営している。
不老不死は完全に治療しており、俺と一緒に遊び回ってはハカセに睨まれている。
その後に座っているのはナカマツ氏とエディ氏だ。
ナカマツ氏は『中松英世』と名乗っている。コードネームに有名な細菌学者の名前を付けたらしい。
医者は引退しているが、時々俺たちの健康診断をやってくれる。
不老不死の治療は行っていないが、それは俺達の結婚式を見るまでは死ねないという思いからだったようだ。
エディ氏は『黒井虎太』と名乗っている。命名の理由はよく分からない。
不老不死は完全に治療しており、方向音痴を克服するために全国を旅しているらしい。
ここまで辿り着けたことから、多少は克服できているのかもしれない。
最後尾というか、入り口の側にはボス氏が座っている。
現在は『田中和夫』という日本全国にすごくいそうな名前を名乗っており、貧困家庭を救うための活動をしている。
不老不死の治療を始めるのは遅かったが、最近になって治療を完全に終了したようだ。
治療の結果……残念ながら、髪の毛は全滅している。
ボス氏の隣には、車椅子の女性がいる。
この女性、なんとボス氏の再婚相手なのだ。
名は『冴子』さんと言って、とても明るく優しい女性だ。
冴子さんは2人の子供を持つシングルマザーだったので、再婚と同時にボス氏は2児の父となった。
ボス氏が治療を始めたのは、彼女との出会いによる影響が大きいのだそうだ。
冴子さんは俺達が宇宙人だということを知っており、受け入れてくれている稀有な人物である。
最後に俺とハカセについても話しておこう。
ハカセは『一ノ瀬博美』と名乗っており、日本の学校に通っていたが、飛び級で今年から教授となった。
彼女が物理学者となったことで、地球の科学力は大幅に向上するに違いない。
3年前に俺達は正式に婚約し、この日を迎えることができた。
不老不死の治療は我々の中では一番早く完了している。
俺、イチローは現在『佐藤一郎』を名乗っている。
ハカセ……いや、博美の助手として大学で一緒に物理の研究をしている。
不老不死の治療は5年間の約束で停止していたが、少し延長して今年から少しずつ再開している。
8年前に3発の銃弾を受けて重傷となったが、完全に回復している。
皆の顔を見ていると、共同生活をしていた頃が懐かしく思える。
思い返してみると、バカなことばかりやっていたような気がする。
8年前の戦いとその後についても振り返ってみようと思う。
カトー氏とエディ氏が戦艦の機関室に大量の爆弾を仕掛け、爆破に成功した。
地球からも爆発がハッキリと確認できる状況だったので、一体何が起きたのかと議論が続いたようだが【ノクトリア】からの連絡が途絶えたこともあり、事故で勝手に自滅したと結論付けられたようだ。
捕虜になっていた方々は俺達の船で保護した後、全員の記憶を消して地球に転送した。
記憶を消す方法は……かつて、コーラ工場の責任者の記憶をハカセが消した際に使った機械だ。
あの機械をまさか再び使う日が来るとは思わなかったよ。
その後、俺達は日本人として生きるために新たな名前を考えることにした。
今まで使っていたコードネームは目的を達成したことにより、お役御免となった。
まあ、今でもあだ名として使っているんだけど。
名前を決めたあとにやったことは……大きな声では言えないのだが戸籍の偽造だ。
全員が海外育ちの日本人という設定で戸籍を偽造した。
そのあたりの方法はよく分からないのだが、ハカセがなにやら(多分ハッキング)上手いことやったようだ。
当面の生活費も必要だということで資金も用意した。
地球には仮想通貨なるものがあったのだが、強力なコンピュータを使うとお金儲けができるんだとか。
元々、宇宙船のコンピュータを使って荒稼ぎしていたものがあったので、それを7人で均等に配分した。
1人あたり、大体10億円くらいだ。
そんな感じで各自バラバラに自立した生活を送るようになり、完全に日本の社会に溶け込んで生活している。
――
昔のことを色々思い出していると、教会の鐘が鳴り、神父さんがやってきた。
「佐藤さん、一ノ瀬さん、そろそろ始めましょうか」
神父さんが笑顔でそう告げたとき、教会のドアが勢いよく開いた。
「ごめ~ん、遅くなっちった……。バスに間違えて乗っちゃってさ~、仕方ないから全力で走ってきたぜ」
その姿を見て博美が抱きつく。
「おいおい、泣き虫は相変わらずだな……せっかくの化粧が台無しになっちまうぞ」
「だって、だって……来ないかと思った……」
「かわいい妹の結婚式をずっと楽しみにしていたんだぜ。行くに決まってるじゃん。結婚おめでとう!」
そう、この人を忘れてはいけない。もちろんサクラ氏だ。
サクラ氏は現在『紗倉絵麻』を名乗っている。あの戦いの際、適当に名乗った名前(コードネーム+本名)が気に入ってそのまま使っているとのこと。
あの戦いで心肺停止になる重傷を負うが、奇跡的に一命を取り留めた。
女優を目指していたが、大食いであることや言動の支離滅裂さが受けて、今はバラエティタレントとして活躍している。
そういえば、この間バラエティ番組で『朗らかクソ女』とかいう絶妙なあだ名を付けられて話題になっていたな。
カトー氏とは付き合ったり、別れたりを何度も繰り返しており、確か今は……別れ中だったはず……。
ビール大好きの酒豪なので、当然のことながら不老不死の治療は完了している。
――
結婚式が始まった。
新婦入場のバージンロードはボス氏が父親代わりを務めることに。
ボス氏の娘さんは博美と同じ歳だったこともあり、感極まって途中から号泣していた。
サクラ氏はそれを見て『悪人顔のくせに』とからかったが、冴子さんに睨まれてさすがのサクラ氏も静かになった。
指輪の交換をして、俺は彼女にキスをした。
そして、俺達は大好きな仲間に祝福されて夫婦となった。
教会を出ると青い海が広がっている光景が飛び込んできた。
新たな門出に相応しい、美しい景色に酔いしれる。
今日は快晴で、心地良い潮風が吹いている。
こんな日はやっぱりコーラに限るぜ!
「え?何でそうなるのよ……」
ハカセが呆れ顔で呟いた。
はじけろ!コーラ星人 完。
あの戦いから8年が経過した。
俺は今、海辺の小さな教会に立っている。
この教会は小高い丘になっているので、最高の景色が楽しめると人気になっているらしい。
俺の隣にはかつて少女だった……ハカセがいる。
不老不死は完全に治療され、肉体年齢も20歳を超えた。
相変わらず細身だが、身長も俺とほぼ同じ高さまで伸びた。
あどけなさが残っていた顔はすっかり大人の女性のものとなり、むしろ絶世の美女といえるほどだ。
今日はいつもの白衣姿ではなく、純白の美しいドレスに身を包んでいる。
そう……今日は俺達の結婚式だ。
まだ時間があるし、列席者を確認してみようと思う。
現在5人いるようだ。
最前列に座っているのはカトー氏だ。
今は『加藤祥太朗』と名乗っており、あの戦いを最後に兵士としては活動していない。
現在は格闘技のジムを経営している。
不老不死は完全に治療しており、俺と一緒に遊び回ってはハカセに睨まれている。
その後に座っているのはナカマツ氏とエディ氏だ。
ナカマツ氏は『中松英世』と名乗っている。コードネームに有名な細菌学者の名前を付けたらしい。
医者は引退しているが、時々俺たちの健康診断をやってくれる。
不老不死の治療は行っていないが、それは俺達の結婚式を見るまでは死ねないという思いからだったようだ。
エディ氏は『黒井虎太』と名乗っている。命名の理由はよく分からない。
不老不死は完全に治療しており、方向音痴を克服するために全国を旅しているらしい。
ここまで辿り着けたことから、多少は克服できているのかもしれない。
最後尾というか、入り口の側にはボス氏が座っている。
現在は『田中和夫』という日本全国にすごくいそうな名前を名乗っており、貧困家庭を救うための活動をしている。
不老不死の治療を始めるのは遅かったが、最近になって治療を完全に終了したようだ。
治療の結果……残念ながら、髪の毛は全滅している。
ボス氏の隣には、車椅子の女性がいる。
この女性、なんとボス氏の再婚相手なのだ。
名は『冴子』さんと言って、とても明るく優しい女性だ。
冴子さんは2人の子供を持つシングルマザーだったので、再婚と同時にボス氏は2児の父となった。
ボス氏が治療を始めたのは、彼女との出会いによる影響が大きいのだそうだ。
冴子さんは俺達が宇宙人だということを知っており、受け入れてくれている稀有な人物である。
最後に俺とハカセについても話しておこう。
ハカセは『一ノ瀬博美』と名乗っており、日本の学校に通っていたが、飛び級で今年から教授となった。
彼女が物理学者となったことで、地球の科学力は大幅に向上するに違いない。
3年前に俺達は正式に婚約し、この日を迎えることができた。
不老不死の治療は我々の中では一番早く完了している。
俺、イチローは現在『佐藤一郎』を名乗っている。
ハカセ……いや、博美の助手として大学で一緒に物理の研究をしている。
不老不死の治療は5年間の約束で停止していたが、少し延長して今年から少しずつ再開している。
8年前に3発の銃弾を受けて重傷となったが、完全に回復している。
皆の顔を見ていると、共同生活をしていた頃が懐かしく思える。
思い返してみると、バカなことばかりやっていたような気がする。
8年前の戦いとその後についても振り返ってみようと思う。
カトー氏とエディ氏が戦艦の機関室に大量の爆弾を仕掛け、爆破に成功した。
地球からも爆発がハッキリと確認できる状況だったので、一体何が起きたのかと議論が続いたようだが【ノクトリア】からの連絡が途絶えたこともあり、事故で勝手に自滅したと結論付けられたようだ。
捕虜になっていた方々は俺達の船で保護した後、全員の記憶を消して地球に転送した。
記憶を消す方法は……かつて、コーラ工場の責任者の記憶をハカセが消した際に使った機械だ。
あの機械をまさか再び使う日が来るとは思わなかったよ。
その後、俺達は日本人として生きるために新たな名前を考えることにした。
今まで使っていたコードネームは目的を達成したことにより、お役御免となった。
まあ、今でもあだ名として使っているんだけど。
名前を決めたあとにやったことは……大きな声では言えないのだが戸籍の偽造だ。
全員が海外育ちの日本人という設定で戸籍を偽造した。
そのあたりの方法はよく分からないのだが、ハカセがなにやら(多分ハッキング)上手いことやったようだ。
当面の生活費も必要だということで資金も用意した。
地球には仮想通貨なるものがあったのだが、強力なコンピュータを使うとお金儲けができるんだとか。
元々、宇宙船のコンピュータを使って荒稼ぎしていたものがあったので、それを7人で均等に配分した。
1人あたり、大体10億円くらいだ。
そんな感じで各自バラバラに自立した生活を送るようになり、完全に日本の社会に溶け込んで生活している。
――
昔のことを色々思い出していると、教会の鐘が鳴り、神父さんがやってきた。
「佐藤さん、一ノ瀬さん、そろそろ始めましょうか」
神父さんが笑顔でそう告げたとき、教会のドアが勢いよく開いた。
「ごめ~ん、遅くなっちった……。バスに間違えて乗っちゃってさ~、仕方ないから全力で走ってきたぜ」
その姿を見て博美が抱きつく。
「おいおい、泣き虫は相変わらずだな……せっかくの化粧が台無しになっちまうぞ」
「だって、だって……来ないかと思った……」
「かわいい妹の結婚式をずっと楽しみにしていたんだぜ。行くに決まってるじゃん。結婚おめでとう!」
そう、この人を忘れてはいけない。もちろんサクラ氏だ。
サクラ氏は現在『紗倉絵麻』を名乗っている。あの戦いの際、適当に名乗った名前(コードネーム+本名)が気に入ってそのまま使っているとのこと。
あの戦いで心肺停止になる重傷を負うが、奇跡的に一命を取り留めた。
女優を目指していたが、大食いであることや言動の支離滅裂さが受けて、今はバラエティタレントとして活躍している。
そういえば、この間バラエティ番組で『朗らかクソ女』とかいう絶妙なあだ名を付けられて話題になっていたな。
カトー氏とは付き合ったり、別れたりを何度も繰り返しており、確か今は……別れ中だったはず……。
ビール大好きの酒豪なので、当然のことながら不老不死の治療は完了している。
――
結婚式が始まった。
新婦入場のバージンロードはボス氏が父親代わりを務めることに。
ボス氏の娘さんは博美と同じ歳だったこともあり、感極まって途中から号泣していた。
サクラ氏はそれを見て『悪人顔のくせに』とからかったが、冴子さんに睨まれてさすがのサクラ氏も静かになった。
指輪の交換をして、俺は彼女にキスをした。
そして、俺達は大好きな仲間に祝福されて夫婦となった。
教会を出ると青い海が広がっている光景が飛び込んできた。
新たな門出に相応しい、美しい景色に酔いしれる。
今日は快晴で、心地良い潮風が吹いている。
こんな日はやっぱりコーラに限るぜ!
「え?何でそうなるのよ……」
ハカセが呆れ顔で呟いた。
はじけろ!コーラ星人 完。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ルナール古書店の秘密
志波 連
キャラ文芸
両親を事故で亡くした松本聡志は、海のきれいな田舎町に住む祖母の家へとやってきた。
その事故によって顔に酷い傷痕が残ってしまった聡志に友人はいない。
それでもこの町にいるしかないと知っている聡志は、可愛がってくれる祖母を悲しませないために、毎日を懸命に生きていこうと努力していた。
そして、この町に来て五年目の夏、聡志は海の家で人生初のバイトに挑戦した。
先輩たちに無視されつつも、休むことなく頑張る聡志は、海岸への階段にある「ルナール古書店」の店主や、バイト先である「海の家」の店長らとかかわっていくうちに、自分が何ものだったのかを知ることになるのだった。
表紙は写真ACより引用しています
【完結】その同僚、9,000万km遠方より来たる -真面目系女子は謎多き火星人と恋に落ちる-
未来屋 環
ライト文芸
――そう、その出逢いは私にとって、正に未知との遭遇でした。
或る会社の総務課で働く鈴木雪花(せつか)は、残業続きの毎日に嫌気が差していた。
そんな彼女に課長の浦河から告げられた提案は、何と火星人のマークを実習生として受け入れること!
勿論彼が火星人であるということは超機密事項。雪花はマークの指導員として仕事をこなそうとするが、日々色々なことが起こるもので……。
真面目で不器用な指導員雪花(地球人)と、優秀ながらも何かを抱えた実習生マーク(火星人)、そして二人を取り巻く人々が織りなすSF・お仕事・ラブストーリーです。
表紙イラスト制作:あき伽耶さん。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

古道具屋・伯天堂、千花の細腕繁盛記
月芝
キャラ文芸
明治は文明開化の頃より代を重ねている、由緒正しき古道具屋『伯天堂』
でも店を切り盛りしているのは、女子高生!?
九坂家の末っ子・千花であった。
なにせ家族がちっとも頼りにならない!
祖父、父、母、姉、兄、みんながみんな放浪癖の持ち主にて。
あっちをフラフラ、こっちをフラフラ、風の向くまま気の向くまま。
ようやく帰ってきたとおもったら、じきにまたいなくなっている。
そんな家族を見て育った千花は「こいつらダメだ。私がしっかりしなくちゃ」と
店と家を守る決意をした。
けれどもこの店が……、というか扱っている商材の中に、ときおり珍妙な品が混じっているのが困り物。
類が友を呼ぶのか、はたまた千花の運が悪いのか。
ちょいちょちトラブルに見舞われる伯天堂。
そのたびに奔走する千花だが、じつは彼女と九坂の家にも秘密があって……
祖先の因果が子孫に祟る? あるいは天恵か?
千花の細腕繁盛記。
いらっしゃいませ、珍品奇品、逸品から掘り出し物まで選り取りみどり。
伯天堂へようこそ。

シーフードミックス
黒はんぺん
SF
ある日あたしはロブスターそっくりの宇宙人と出会いました。出会ったその日にハンバーガーショップで話し込んでしまいました。
以前からあたしに憑依する何者かがいたけれど、それは宇宙人さんとは無関係らしい。でも、その何者かさんはあたしに警告するために、とうとうあたしの内宇宙に乗り込んできたの。
ちょっとびっくりだけど、あたしの内宇宙には天の川銀河やアンドロメダ銀河があります。よかったら見物してってね。
内なる宇宙にもあたしの住むご町内にも、未知の生命体があふれてる。遭遇の日々ですね。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる