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橋本友希の学校生活
橋本友希の友達作り
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「じゃあ作ろ! がっこーッ!」
「……へ? ぇえ?」
「私ががっこー作る! 友希、お友達を連れてきてね! がっこーには人がたくさんいるんだから、出来るだけ多く!」
完全に終わった…………。
友達なんていないのに~っ!
「明日からがっこーするわよ! たっくさん友達呼んでよ!」
明日から……? マジで無理です本当にすいませんでした。
「あの……せめて1ヶ月……いやいや、1週間待ってもらえませんか……?」
「どうして?」
「ぇえっと……私も色々と準備したいので……」
やっぱりダメかな……? 嫌われるかも……。
「いいわよ! どんな準備かっていうのは内緒にしてて! 楽しみに待ってるから!」
そんな事言われたって……。
なんとか1週間の準備期間を貰えたけど、やっぱりどうしよう。
15年間友達が出来なかった私に、1週間で友達を作る不思議な力なんてあるのかな……?
泣き出したくて、逃げ出したいくらい不安だ。エースキラーがエースロボを破壊した時のような絶望感が全身を包み込んでいた。
というわけで翌朝。
アミは学校に行きたいなんてワガママを言うことはなくなった。
「だってあと1週間経ったら私ががっこー作ってるもん! すっごくワクワクするよ~ッ!」
私はすっごくドキドキしている。
友達を作るって考えただけで怖くて眠れない夜になるなんて思いもしなかった。
エースはお兄さんたちのエネルギーを貰ってなんとか勝利したんだっけ? 私も誰かから友達を作れるくらいのコミュニケーション能力が欲しい。
誰か分けてくれないかな。
憂鬱な気分で学校に行った私は、何億回も吐いた溜め息をまた吐いて席についた。
突然だけどここでコミュ障の人たちとどのように関わり会えばいいのか、私がこの場で説明したいと思う。
お前知らんやろみたいなツッコミはヤボだからやめてね!
その1
そもそもの話だけど、コミュ障は人と話すことや人が嫌いってわけではなくて、人と話すことが苦手なだけだ。
だからそんな感じの人を見かけると、積極的に話しかけたらもしかしたら友達になれるかも。
今の私のように……。
「橋本さん……だっけ? その本、可愛い女の子の絵が表紙に書いてあるけどおもしろいの?」
「ふぇっ……。ぇぇと……ぁぁあ……ぅぅぅぅ……」
「ねぇねぇミナリン、これライトノベルってやつじゃない?」
「マジ? オタクが読んでる小説のことでしょ? 橋本さんってオタクなんだ~」
「ぇぇぇぇ……ぅぅ……」
「橋本さん困ってるよ、オタク扱いされて怒っちゃったのかも。ノリノリひっど~」
「え? ごめーっん! 邪魔しちゃダメだよね」
話すことが……苦手なだけなんです……。ラノベはオタクだけが読むもんじゃないってのに、ええい! 最近のJKはバケモノか!
その2
コミュ障はとっても繊細です。変な冗談を言ったら、それを真に受けてしまうことがあるので注意してね……。
「それにしてもノリノリ、アレがライトノベルだなんてよく分かったよね~。私全然気付かなかったよ。もしかしてノリノリってオタク?」
「アハハっ! そんなわけないじゃ~ん! そんなにキモくないよ~」
なんやて工藤? あの人工藤さんじゃないけど。
「ほらほらノリノリ、オタ芸してみてよ!」
「えぇ~……。こんな感じかな? おりゃっ!」
ミンチよりひでえや。愛のないオタ芸はタダの踊りでしかないんだよ!
「うわっ……ノリノリマジオタクじゃん。引くわ~」
「オタクじゃないってば~」
若さゆえの過ちにしては黒歴史過ぎますよお2人さん。ある意味おめでとうだね。
全ての子供達へ。こんなことしてたらあとでうわぁってなるよ。
私も人のこと言えたもんじゃないけど。
その3
コミュ障(というか私だけかも)は、話しかけられるためにちょっとしたアピールをしてるのです。
今私がやってるアピールは……。
ここはこのポーズにして……あっ、これいいかも、服の柄に使おっと。日本刀持たせたらカッコいいかな……?
「へええ、橋本さんって絵描くのめちゃくちゃ上手いね」
「ぅぇっ? ぇと……」
「この女の子、すっごく可愛いよね。変な模様のTシャツ着てるし変なポーズだけど」
なぬっ? 最近のJKは牙突も知らんのか。しかもこのポーズは私のお気に入りの牙突弐式ですぜ。まさにこだわりの1品。
女の子にさせると可愛いなぁ~。
「ホント、ノリノリ好みの萌え~って感じの女の子だよねー」
「ちょっとミナリン、私オタクじゃないって何回言えばいいのーっ?」
「さっきのオタ芸だってめちゃくちゃ上手かったしノリノリって絶対オタクだよね」
「違うってば~。そう言えば橋本さんだってディープなオタクってことになるよ?」
「ホントホント。橋本さんってオタクなの?」
「ぇと……ぁぁああぁの……」
「ほらほら、やっぱり橋本さん困ってんじゃん。ゴメンね、また邪魔しちゃった」
え、ちょっと待って! あと40秒で準備完了するから! そしたらちゃんと話しかけようと出来るだけ善処するのでマジで待ってあと40秒!
あ……行っちゃった……。
このように、コミュ障はコミュニケーションを取ろうと努力してます。(っていうか今日の出来事紹介しただけなんだけど……)
皆さんもコミュ障で友達になりたい人がいたらさっき紹介したことに注意して接してあげてね。
その日の昼頃。
今日も学校は昼で終わったから放課後だろうか。
音楽室でティータイムとかして放課後ティータイムうぇーいとかしたかったけどそんなことしちゃいけないので、私はとっとと家に帰ろうとした。
その時、
「いてっ! ちょっと……」
「ぅゎっ! すいませんすいませんすいませんすいませんすいません!」
あの時のコミュ障(私の推測だけど)さんだった。
私の顔をギロりと睨みつけて、溜め息をつきつつさっさとどこかへ行ってしまった。
「……へ? ぇえ?」
「私ががっこー作る! 友希、お友達を連れてきてね! がっこーには人がたくさんいるんだから、出来るだけ多く!」
完全に終わった…………。
友達なんていないのに~っ!
「明日からがっこーするわよ! たっくさん友達呼んでよ!」
明日から……? マジで無理です本当にすいませんでした。
「あの……せめて1ヶ月……いやいや、1週間待ってもらえませんか……?」
「どうして?」
「ぇえっと……私も色々と準備したいので……」
やっぱりダメかな……? 嫌われるかも……。
「いいわよ! どんな準備かっていうのは内緒にしてて! 楽しみに待ってるから!」
そんな事言われたって……。
なんとか1週間の準備期間を貰えたけど、やっぱりどうしよう。
15年間友達が出来なかった私に、1週間で友達を作る不思議な力なんてあるのかな……?
泣き出したくて、逃げ出したいくらい不安だ。エースキラーがエースロボを破壊した時のような絶望感が全身を包み込んでいた。
というわけで翌朝。
アミは学校に行きたいなんてワガママを言うことはなくなった。
「だってあと1週間経ったら私ががっこー作ってるもん! すっごくワクワクするよ~ッ!」
私はすっごくドキドキしている。
友達を作るって考えただけで怖くて眠れない夜になるなんて思いもしなかった。
エースはお兄さんたちのエネルギーを貰ってなんとか勝利したんだっけ? 私も誰かから友達を作れるくらいのコミュニケーション能力が欲しい。
誰か分けてくれないかな。
憂鬱な気分で学校に行った私は、何億回も吐いた溜め息をまた吐いて席についた。
突然だけどここでコミュ障の人たちとどのように関わり会えばいいのか、私がこの場で説明したいと思う。
お前知らんやろみたいなツッコミはヤボだからやめてね!
その1
そもそもの話だけど、コミュ障は人と話すことや人が嫌いってわけではなくて、人と話すことが苦手なだけだ。
だからそんな感じの人を見かけると、積極的に話しかけたらもしかしたら友達になれるかも。
今の私のように……。
「橋本さん……だっけ? その本、可愛い女の子の絵が表紙に書いてあるけどおもしろいの?」
「ふぇっ……。ぇぇと……ぁぁあ……ぅぅぅぅ……」
「ねぇねぇミナリン、これライトノベルってやつじゃない?」
「マジ? オタクが読んでる小説のことでしょ? 橋本さんってオタクなんだ~」
「ぇぇぇぇ……ぅぅ……」
「橋本さん困ってるよ、オタク扱いされて怒っちゃったのかも。ノリノリひっど~」
「え? ごめーっん! 邪魔しちゃダメだよね」
話すことが……苦手なだけなんです……。ラノベはオタクだけが読むもんじゃないってのに、ええい! 最近のJKはバケモノか!
その2
コミュ障はとっても繊細です。変な冗談を言ったら、それを真に受けてしまうことがあるので注意してね……。
「それにしてもノリノリ、アレがライトノベルだなんてよく分かったよね~。私全然気付かなかったよ。もしかしてノリノリってオタク?」
「アハハっ! そんなわけないじゃ~ん! そんなにキモくないよ~」
なんやて工藤? あの人工藤さんじゃないけど。
「ほらほらノリノリ、オタ芸してみてよ!」
「えぇ~……。こんな感じかな? おりゃっ!」
ミンチよりひでえや。愛のないオタ芸はタダの踊りでしかないんだよ!
「うわっ……ノリノリマジオタクじゃん。引くわ~」
「オタクじゃないってば~」
若さゆえの過ちにしては黒歴史過ぎますよお2人さん。ある意味おめでとうだね。
全ての子供達へ。こんなことしてたらあとでうわぁってなるよ。
私も人のこと言えたもんじゃないけど。
その3
コミュ障(というか私だけかも)は、話しかけられるためにちょっとしたアピールをしてるのです。
今私がやってるアピールは……。
ここはこのポーズにして……あっ、これいいかも、服の柄に使おっと。日本刀持たせたらカッコいいかな……?
「へええ、橋本さんって絵描くのめちゃくちゃ上手いね」
「ぅぇっ? ぇと……」
「この女の子、すっごく可愛いよね。変な模様のTシャツ着てるし変なポーズだけど」
なぬっ? 最近のJKは牙突も知らんのか。しかもこのポーズは私のお気に入りの牙突弐式ですぜ。まさにこだわりの1品。
女の子にさせると可愛いなぁ~。
「ホント、ノリノリ好みの萌え~って感じの女の子だよねー」
「ちょっとミナリン、私オタクじゃないって何回言えばいいのーっ?」
「さっきのオタ芸だってめちゃくちゃ上手かったしノリノリって絶対オタクだよね」
「違うってば~。そう言えば橋本さんだってディープなオタクってことになるよ?」
「ホントホント。橋本さんってオタクなの?」
「ぇと……ぁぁああぁの……」
「ほらほら、やっぱり橋本さん困ってんじゃん。ゴメンね、また邪魔しちゃった」
え、ちょっと待って! あと40秒で準備完了するから! そしたらちゃんと話しかけようと出来るだけ善処するのでマジで待ってあと40秒!
あ……行っちゃった……。
このように、コミュ障はコミュニケーションを取ろうと努力してます。(っていうか今日の出来事紹介しただけなんだけど……)
皆さんもコミュ障で友達になりたい人がいたらさっき紹介したことに注意して接してあげてね。
その日の昼頃。
今日も学校は昼で終わったから放課後だろうか。
音楽室でティータイムとかして放課後ティータイムうぇーいとかしたかったけどそんなことしちゃいけないので、私はとっとと家に帰ろうとした。
その時、
「いてっ! ちょっと……」
「ぅゎっ! すいませんすいませんすいませんすいませんすいません!」
あの時のコミュ障(私の推測だけど)さんだった。
私の顔をギロりと睨みつけて、溜め息をつきつつさっさとどこかへ行ってしまった。
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