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1章

10 援交

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 30歳独身ともなれば、馴染みの遊び場がある。ゴードンの遊び場も熟知していて、性趣向の異なるゴードンとは店選びが真逆で、でもたまにゴードンが垣根を飛び越えて来るから、時折、被ったりもする。そういう時は相手を選ぶのに少々の気恥ずかしさを覚えるのだか、今日はどうやらセーフらしい。というのも馴染みの相手が掴まったからだ。ホテルへ直行した。マンションのお抱え運転手は一流だ。住人の秘密は漏らさない。まぁ志津木はゲイバレした所で痛くも痒くもないし、怖いのは未だにある性病くらいか。

 事前に予約した部屋に直行する。小型タブレットは便利だ。昔みたいにフロントでキーを貰わなくても、タブレットに解除キーが届く。入口のドアのセンサーにタブレットを翳すだけでロックが外れるし、先客があるかどうかの通知も来る。すでに相手は到着していて、シャワーを使い、酒を開けた事まで通知が来る。いい具合に出来上がっているのかと期待が勝る。

「ヨウちゃん、久しぶり」

 夜雨(よう)は志津木の本名だ。だがセフレには漢字も苗字も教えていない。教えてあるアドレスもセフレ用の個別アドレスだ。その辺の線引きは徹底している。

「アサヒ、うまそうに熟れているな」

 湯船に浸かったのだろう。頬がピンクに染まっている。ニアには躊躇った行為だが、アサヒに対しては躊躇う必要がない。頬に触れて、バスローブに包まれた腰を抱く。

「ヨウちゃんは体冷えてるね」

 キスをするのにもってこいの身長差。アサヒは志津木より10センチほど背が低い。小柄で柔らかな肌触りのふわふわな美少年だ。セフレになって1年、確かまだ21歳の大学生で、志津木との付き合いは援交とも呼べる。

「準備した? 可愛いね」

 バスローブの裾を割り、中に手を入れ、尻タブの間に触れる。濡れた感触にすぐさま挿れたい衝動に駆られる。

「酷くしても良い?」

 耳元で言えば、アサヒが甘く痺れた。

「そう言って、いつも優しいよ?」

 可愛く性器に触れて来てたまらなくなる。誘い上手で可愛くて具合も良い。1年に抱いたのはまだ3回目だが、従順に待つ姿勢も気に入っている。少なくともそう思わせてくれるずるい相手としては最高だ。

 コートを脱がされ、服をたくし上げられ、乳首を吸われる。舐められながらベルトを外し、ズボンと下着を下げられ、性器の先に出たカウパーを舐めとられる。

「しょっぱいよ、ヨウちゃん」

 飢えた涙目で見上げられ、理性が切れるままにアサヒをベッドに転がした。

「ヨウちゃん、こわーい」

 ケラケラと笑うアサヒをベッドに押さえ込み、肌けたバスローブから出ている肩に噛み付いた。胸を揉み、乳首をヒネる。甘い声をあげ出したアサヒの声に気分を上げられながら、小さく丸い尻を剥き出しにして、限界まで勃ち上がったモノの先端を尻の割れ目に擦り付け、ピンクに口を開く穴を開いて先端を潜り込ませ、ぱくんと鬼頭を食った瞬間に、一気に奥へと突き上げた。嬌声が上がる。悲鳴に似た声に嗜虐的な気分が盛り上がる。

「ああ、ああん、ヨウちゃん、ヨウちゃん、死んじゃう、死んじゃう——」

 奥を突いて自分の快さを優先させる行為に優しさなどない。ゴムさえ付けない行為にアサヒは文句さえ言わない。さらには最奥に最初の濃いドロドロの精液をぶち込む。量の多さに溢れて流れてアサヒの太ももを濡らす様にも興奮し、体を返させて奥を突いた。

「ヨウちゃん、すごい、はげしいよぉ」

 泣きながら指を噛む手を外させて、頬を手のひらで引き、顔を歪ませて口を開かせ、舌で奥を犯す。アサヒの泣き声が引き金になり、ガツガツ奥を犯し、舌で喉を犯し、乳首を捻り上げて、快楽を優先させた。アサヒの気が飛ぶまで永遠に。
 一回三万円の関係などこんなものだとお互いに思っているからこそできる行為で、後腐れが無くて、最上の援交相手だと思っている。しかもやり捨て。精液まみれでベッドに失神させたまま、三万を置き、部屋を出る。一時の夢と出来る行為の時間は2時間ほど。ホテルの車に乗り込み、出ようとした所で、相乗りが勝手に乗り込んで来た。
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