何度生まれ変わっても愛されないので今生は強気でいきます!

サクラギ

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【1】追放

7・始動

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 王城から追放されたユーリは、レティウスの屋敷に住み着いていた。
 最初の行為から早10日。レティウスの用意する食べ物を飼育されるように口に運ばれ、体を洗われ、衣服を着替えさせられ、至れり尽くせりな状況の中にいた。

 レティウスもまた、魔法陣の中で復活を待っていた状況を利用し、復活を王に伝えることもせず、ユーリとの生活を楽しんでいた。

「そろそろここを出ても良い?」

 ユーリは、王子として暮らしていた頃よりももっと良い環境の中でぬくぬくしていたが、このままでは本当に人形にされてしまいそうな状況におびえ始めていた。
 この10日でレティウスの好みは把握した。大概のことはユーリが見詰めれば解決する。ぎゅっと抱き着けば許される。甘いとユーリは思うのだが、ユーリが欲していたものもこういった甘さであるから仕方がない。
 愛される喜びは尽きることがないことも知った。

「まだ早いですよ」

 レティウスはユーリを放そうとしない。
 レティウスには危機感がある。命は縛り、傍にあるとしても、その気持ちを縛ることまでは不可能なのだ。命を繋ぐ行為は必要である。必要な行為ではあるが、気持ちも欲しいとレティウスは思っている。命を繋ぎ、一番近くでユーリの愛を感じ、美しく、強く成長するユーリを見守るのが、レティウスの一生の仕事である、と勝手に思っている。

 ユーリはレティウスが抵抗するだろうと予測していたので、許しを得る為に用意した言葉を並べた。

「レティは俺がどう成長するのか見たくはない? 早く大人になって、皆に認められて、魔術師として第二軍を率いるレティウスの隣に立ちたいんだ。今はレティのお荷物でしかないだろ? それが少し、苦しいよ」

「ユーリは軍人になるのですか? 今のユーリでしたら、王位も元に戻せるのでは?」

 レティウスは、ユーリがなぜフランへの執着から逃れられたのか知らない。ただ、自身の魔力を帯びたユーリが生きている。それだけで良かったのだ。

 こうなってしまうと不安は増える。
 さらにもうひとつの危惧は、フランへの執着が戻るのではないかということ。

 王城に戻ればフランがいる。ユーリの気持ちが嘘だとは思わないが、変化はあるかもしれないと思っている。

 レティウスと命を繋がなければ、王がユーリを見離した以上、ユーリの体に施されていた魔術は起動しない。次に自殺行為をしたら、助かる確率はかなり低かった。しかし、命を繋げた今は、完全なる死でなければ、レティウスが助けられる。 
 それを利用されることも想定していた。

 レティウスは、ユーリの裏切りをも甘んじて受け入れる覚悟だった。
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