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23.いっそのこと殺されてください(1)

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「レイン」
 トラヴィスはそっと彼女を押し倒し、その頬に手を添える。そこから伝わる彼女の温もり。彼女はここにいる。
 そっと、その柔らかい唇に口づける。唇と唇同士の、軽いキス。それが離れるとトラヴィスは彼女の顔を見つめる。なぜか、その目が潤んでいる。

「どうかしたのか?」

「いいえ、何も」

「でも、今にも泣きそうだ」

「幸せすぎて」

「困ったな」
 そこでトラヴィスは呟いた。
 瞳を潤ませたままレインは彼を見上げた。どうして、とその目は言っている。

「君を泣かせたら、ライトに殺される」

「それは、困りましたね。もう、いっそのこと殺されてください」
 目尻に溜まった涙を溢れさせながら、彼女の方から両手を伸ばし、彼の頬を包み込んで唇に貪りついた。トラヴィスも負けずに彼女の口の中へと侵入を試みる。そして彼の手は、レインのガウンを脱がしにかかる。黒い下着が目に飛び込んだ。

「なんだ、これは」
 驚きのあまり、ついつい口にしてしまう。
「えっと、これはマレリアが」
 恥ずかしさのあまり両手で顔を覆うレイン。

「マレリア? ああ、君の侍女か。困ったな。君の侍女はどうやら、とても優秀らしい」
 トラヴィスは右手で、顔を覆っているの左手首を掴み、顔が見えるようにそれを引き離した。頬に口づける。空いている左手で、下着の上から片方の膨らみに触れる。とても柔らかく、片方の手で揉みしだくにはちょうどいい大きさ。
 トラヴィスの唇は、レインの首元から胸元にかけて、赤い花を散らしていく。白い肌によく映えるそれ。

「邪魔だな」
 言うと、彼女の下着の胸の下で留められていたリボンを一気にほどく。二つの膨らみが現れた。その片方の頂を口に含む。左手はまだご丁寧に含んでいない方の膨らみをいじり、そしてその頂を弄ぶ。
 レインは声を出さないように、自分の手で口元を押さえようとするが、今度はそれをトラヴィスが制した。

「声を出して。レインのその可愛い声を聞きたい」

「ん……。トラ、ヴィスさま……」

 胸の刺激によって、お腹の下あたりがむずむずとしてしまう。太ももをこすり合わせていることに彼は気付く。

「レイン、かわいい」

「トラヴィス、さま?」
 彼の手はレインの足の隙間を狙っていた。下着の上から触られる。

「これも邪魔だな」
 下着は両脇をリボンで留めているだけの心もと無いもの。このリボンに歯を立て、トラヴィスは一気に引き抜く。それと同時に片方のリボンも手で引き抜いた。
 はらり、と下着は落ちる。
 もう、彼女を守ってくれるものは何もない。
 トラヴィスは上着を脱ぐと、ぽいっと放り投げた。彼の厚い胸板がレインの目に飛び込んでくる。レインは両手を広げ、彼の首に手を回す。その唇を欲するように。

 トラヴィスの手は彼女の秘密の場所を探っていた。しっとりと彼女自身の蜜で濡れている。

「あ……、ふっ」

「痛いか?」
 ふるふると首を横に振る。

「そうか」
 トラヴィスは安心したように呟くと、さらにその手で彼女の的確な場所を探った。

「ん……、あん」
 彼の手は確実にその花芯を捕らえた。不安気に彼女の右手が宙をさ迷っている。その手を優しく握りしめる。

「レインはかわいいな」
 耳元で囁くと、そのまま耳の中に舌を入れる。ぞくん、とレインの背筋に何かが走った。それによって足元の力が抜ける。彼の指は花芯の下から彼女自身の中に入った。そのまま指を三分の一ほど。ぷちゅんとあっけなく入る。

「痛いか?」
 また首をふるふると横に振る。
「なんか……、どうしたらいいか…。わかりません」

「大丈夫。濡れてきてるから」
 トラヴィスはレインが感じてくれていることが嬉しかった。
「レイン。だから言っただろ? 君は子供ではないって」

 そこでトラヴィスは一度彼女から手を離し、両手でぐいっと彼女の足を持ち上げた。ふっと、彼の息が秘密の場所にかかる。何をしようとしているのか、彼女にはわからない。

「レインの身体をとろとろに溶かせてあげないとね」

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