45 / 76
妻を愛している夫と夫を気にする妻(1)
しおりを挟むシュカ以外の彼氏達は彼らだけで集まって遊び、シュカは俺の家には来るがセイカの頭脳に頼りに来るだけだと言う。
「はぁ~……寂しいなぁ、俺につきっきりで教えてくれる優しい彼氏は居ないのかね」
「教えてあげてもいいけど~、みっつん絶対途中で「君の身体についても知りたいな」なんてイケボセクハラかまして押し倒してくるじゃん」
よく分かっているじゃないか。
「しょうがない……今日は我慢するよ。課題終わらせたら相手してくれよ?」
「もちろん!」
「約束したもんなぁ」
「がん、ばって……ね、みぃくん」
みんな可愛い。
「やる気出るなぁ。あっ、そうだ。みんなちょっとこっちに……こっちこっち」
「何?」
「なんやなんや」
「……? みぃくん……?」
大切なことを思い出した俺は彼氏達を図書館の裏手の人気がなく薄暗い場所へ集めた。ジメジメしているだの虫が居そうだだのと文句が出ている、早いところ用事を済ませてしまわねば。
「コンちゃんについて説明するよ」
「そういや言ってたね~……こんなとこで?」
「まず、俺は京都旅行に行った。ハルと出かけたな、そこで神社に寄って、石像の修理を手伝ったんだ」
「そうそう、首もがれた狐の像があってね~、首どっかやられてたんだけど、みっつんが何かすぐに見つけちゃったんだよね~。すごかったぁ~」
「その件で俺はその石像に気に入られたというか、修理の御礼に来てくれたからそこを口説いたら落ちてくれたというか……そんな感じなんだ。コンちゃん、ちょっと適当に化けてみて」
説明するより見せる方が早い。俺がそう言うとミタマはこくりと頷き、ポンッと軽い音を立てて姿を三尾の狐へと変えた。
「……えっ? な、何? 狐!? えっどこから……えっデカくない?」
「しっぽ、裂け……てる? けが……?」
ハルとカンナは困惑し、リュウはため息をついて「ガチやん……」と頭を抱え、シュカは目を見開いて動かなくなった。
「あれ、コンちゃんどこ? 」
「だから、この狐がコンちゃん」
ポンッと音を立ててミタマが少年の姿へ変わる。季節外れのマフラーを身に付けた、和服の金髪美少年だ。
「ワシは稲荷神社の狛狐の付喪神なんじゃよ。みっちゃんが修理してくれて助かった……じゃからお礼に大金を手に入れさせてやったんじゃが、こやつ金よりワシが欲しいと言い出しての」
「そ、そんな言い方したっけ……?」
「参拝客も来んで寂しいし、正体を知ってもなお口説いてくる人間なんて面白過ぎじゃ。人の子らはみんな可愛らしいし、一時俗世を楽しむのもよかろう。ということでワシはみっちゃんの彼氏じゃ、ヌシらとも仲良うしたい。改めてよろしくなのじゃ」
「つ、つまり……つまり、だよ?」
困惑したままながらハルが状況をまとめようと口を開いた。
「コンちゃんは、マジシャンってこと?」
「む……化ける瞬間を見ても信じんか。昨今の人間は疑り深いのぉ~」
呆れたように言いながらミタマは人の姿のまま狐の耳と尻尾を生やし、ハルの手を掴んで耳に触らせた。
「これが偽物だとまだ思うか?」
「ひっ……あ、あったかい……ぁあぁ震えたぁっ、動いたっ、ぴるぴるしてるぅっ……」
「耳はくすぐったいのじゃ。しーちゃん、しーちゃんも触るかの? しゅーちゃんもどうじゃ?」
カンナは恐る恐る差し出された尻尾を握る。シュカはまだ固まったままだ、瞬きすらしていない。
「……あった、かい。中……骨、ある。ほん、も……の……しっぽ」
「痛た、耳を引っ張るでないぞはーちゃん」
「と、取れないっ、周りの頭皮も引っ張られてる感あるし……マジで生えてるっ」
「……っ、ハル! 引っ張りなや無礼やなほんま! すんません!」
ミタマの耳を力強く引っ張っていたハルの手をリュウが叩き、ハルを羽交い締めにして引き離すと、背に庇うようにしつつミタマに頭を下げた。
「う、うむ……ワシが触れと言うたんじゃし、謝らんでもよいが…………のぅみっちゃん、ワシなんか怖がられとらんか? やっぱりこすぷれ好きの人間としておくべきだったかのぅ」
「途中でバレちゃったら余計怖がられてそこからの挽回難しそうだし、最初にバラした方がいいと思ったんだけどなぁ俺は。そのうち仲良くなれるよ。なっみんな」
「………………ほ、ほんとに、なんか……お化け、なの? 人間じゃ……なくて? 居るんだ、そういうの……」
「……こ、ちゃん」
「うん? 何じゃ、しーちゃん」
「かっぱ、居る?」
「ワシ神社から出たの初めてじゃからのぅ、他のお化けについては詳しゅうないんじゃ。期待に応えられんですまんの」
カンナ、やっぱりなんかズレてて可愛いな。
「じゃあさ……神様は、居るの?」
「居るぞぃ」
「じゃあなんで! 悪いヤツが普通に成功しちゃったりしてんの? おかしくない? なんでこんな正直者がバカ見ちゃうような世界な訳? 神様が本当に居るのにさ!」
「そりゃ人間のやることに手出しする神が少ないからじゃろ。公平性や平和を好む神ばかりという訳でもない……神も多種多様、千差万別……その成功しとる悪人とやらが何かしらの神に愛された血筋なのかもしれんのぅ」
「…………何それ。居ないって思ってたもんが居るって分かっても……居ない方がマシって感じなんだけど」
「神社に居る神は大抵人間に力を貸すのが好きじゃから、その神に合った祈りじゃったらええ方向に進んだりするぞぃ。しかし人間が夢見るような過干渉は神は行わん」
リュウはうんうんと頷いている。流石神社生まれ。
「……じゃがのぅはーちゃん、狐は違うぞぃ? 狐は過干渉など気にせん、対価を寄越すと約束するのなら望むものを与えてやる。それが狐じゃ」
口の端を吊り上げて、細い目を更に細めて、ミタマは極めて胡散臭く邪悪な笑みを浮かべる。
(圧倒的強キャラ感……!)
鼻先が触れ合うほどハルに顔を寄せ、尻尾を妖艶に揺らめかせ、人間を悪の道へ誘うように言葉を紡ぐ。
「平等を好むのならば神へ祈るより狐に頼むのじゃ。悪を、傲慢を、祟ってくれと。人外により人の世の理を歪めるのじゃから、それなりの覚悟と対価が必要じゃがな」
「……コ、コンちゃん! ちょっと、怖いよ。コンちゃん付喪神で正確には狐じゃないでしょ、そんなことしないでしょ?」
ハルが青ざめているのを見て、これ以上はミタマが挽回不可能なほど恐れられてしまうと判断した俺は口を挟んだ。
「稲荷神社に居ったから狐の働きには詳しいぞぃ。確かにワシは狐そのものではないが、狐を模して作られたのじゃ。狐の真似事も可能ではあるし、やりたくなるのじゃ」
「コン、ちゃん……」
この胡散臭い微笑みは、単なる人相の問題ではないのだろうか。人懐っこい善良な普段の言動よりも、見た目の印象の方が彼の本性に近いのだろうか。
「願われれば、祈られれば、頼まれれば、叶えようとしてしまう。じゃからのみっちゃん、他の者も……可愛い人間達の中でも特に可愛らしい、愛しき友人達よ、悪しき思いは抱くでないぞ。叶ってしまえば魂が穢れる」
いや、やはり彼は優しく善良だ。だからこそあえて自分の恐ろしさを垣間見せ、軽はずみに自らの力を使わせないよう牽制してみせたのだ。
「コンちゃん」
「ん? なんじゃみっちゃ……こんっ!? な、なんじゃ、なんなんじゃ……突然っ」
怖がられたくないと言っていたくせに、彼氏達のためにあえて怖がられるよう振る舞った彼が愛おしくて、俺は彼を背後から強く抱き締めた。腹に当たる尻尾達がモゾモゾとくすぐったい。
「はぁ~……寂しいなぁ、俺につきっきりで教えてくれる優しい彼氏は居ないのかね」
「教えてあげてもいいけど~、みっつん絶対途中で「君の身体についても知りたいな」なんてイケボセクハラかまして押し倒してくるじゃん」
よく分かっているじゃないか。
「しょうがない……今日は我慢するよ。課題終わらせたら相手してくれよ?」
「もちろん!」
「約束したもんなぁ」
「がん、ばって……ね、みぃくん」
みんな可愛い。
「やる気出るなぁ。あっ、そうだ。みんなちょっとこっちに……こっちこっち」
「何?」
「なんやなんや」
「……? みぃくん……?」
大切なことを思い出した俺は彼氏達を図書館の裏手の人気がなく薄暗い場所へ集めた。ジメジメしているだの虫が居そうだだのと文句が出ている、早いところ用事を済ませてしまわねば。
「コンちゃんについて説明するよ」
「そういや言ってたね~……こんなとこで?」
「まず、俺は京都旅行に行った。ハルと出かけたな、そこで神社に寄って、石像の修理を手伝ったんだ」
「そうそう、首もがれた狐の像があってね~、首どっかやられてたんだけど、みっつんが何かすぐに見つけちゃったんだよね~。すごかったぁ~」
「その件で俺はその石像に気に入られたというか、修理の御礼に来てくれたからそこを口説いたら落ちてくれたというか……そんな感じなんだ。コンちゃん、ちょっと適当に化けてみて」
説明するより見せる方が早い。俺がそう言うとミタマはこくりと頷き、ポンッと軽い音を立てて姿を三尾の狐へと変えた。
「……えっ? な、何? 狐!? えっどこから……えっデカくない?」
「しっぽ、裂け……てる? けが……?」
ハルとカンナは困惑し、リュウはため息をついて「ガチやん……」と頭を抱え、シュカは目を見開いて動かなくなった。
「あれ、コンちゃんどこ? 」
「だから、この狐がコンちゃん」
ポンッと音を立ててミタマが少年の姿へ変わる。季節外れのマフラーを身に付けた、和服の金髪美少年だ。
「ワシは稲荷神社の狛狐の付喪神なんじゃよ。みっちゃんが修理してくれて助かった……じゃからお礼に大金を手に入れさせてやったんじゃが、こやつ金よりワシが欲しいと言い出しての」
「そ、そんな言い方したっけ……?」
「参拝客も来んで寂しいし、正体を知ってもなお口説いてくる人間なんて面白過ぎじゃ。人の子らはみんな可愛らしいし、一時俗世を楽しむのもよかろう。ということでワシはみっちゃんの彼氏じゃ、ヌシらとも仲良うしたい。改めてよろしくなのじゃ」
「つ、つまり……つまり、だよ?」
困惑したままながらハルが状況をまとめようと口を開いた。
「コンちゃんは、マジシャンってこと?」
「む……化ける瞬間を見ても信じんか。昨今の人間は疑り深いのぉ~」
呆れたように言いながらミタマは人の姿のまま狐の耳と尻尾を生やし、ハルの手を掴んで耳に触らせた。
「これが偽物だとまだ思うか?」
「ひっ……あ、あったかい……ぁあぁ震えたぁっ、動いたっ、ぴるぴるしてるぅっ……」
「耳はくすぐったいのじゃ。しーちゃん、しーちゃんも触るかの? しゅーちゃんもどうじゃ?」
カンナは恐る恐る差し出された尻尾を握る。シュカはまだ固まったままだ、瞬きすらしていない。
「……あった、かい。中……骨、ある。ほん、も……の……しっぽ」
「痛た、耳を引っ張るでないぞはーちゃん」
「と、取れないっ、周りの頭皮も引っ張られてる感あるし……マジで生えてるっ」
「……っ、ハル! 引っ張りなや無礼やなほんま! すんません!」
ミタマの耳を力強く引っ張っていたハルの手をリュウが叩き、ハルを羽交い締めにして引き離すと、背に庇うようにしつつミタマに頭を下げた。
「う、うむ……ワシが触れと言うたんじゃし、謝らんでもよいが…………のぅみっちゃん、ワシなんか怖がられとらんか? やっぱりこすぷれ好きの人間としておくべきだったかのぅ」
「途中でバレちゃったら余計怖がられてそこからの挽回難しそうだし、最初にバラした方がいいと思ったんだけどなぁ俺は。そのうち仲良くなれるよ。なっみんな」
「………………ほ、ほんとに、なんか……お化け、なの? 人間じゃ……なくて? 居るんだ、そういうの……」
「……こ、ちゃん」
「うん? 何じゃ、しーちゃん」
「かっぱ、居る?」
「ワシ神社から出たの初めてじゃからのぅ、他のお化けについては詳しゅうないんじゃ。期待に応えられんですまんの」
カンナ、やっぱりなんかズレてて可愛いな。
「じゃあさ……神様は、居るの?」
「居るぞぃ」
「じゃあなんで! 悪いヤツが普通に成功しちゃったりしてんの? おかしくない? なんでこんな正直者がバカ見ちゃうような世界な訳? 神様が本当に居るのにさ!」
「そりゃ人間のやることに手出しする神が少ないからじゃろ。公平性や平和を好む神ばかりという訳でもない……神も多種多様、千差万別……その成功しとる悪人とやらが何かしらの神に愛された血筋なのかもしれんのぅ」
「…………何それ。居ないって思ってたもんが居るって分かっても……居ない方がマシって感じなんだけど」
「神社に居る神は大抵人間に力を貸すのが好きじゃから、その神に合った祈りじゃったらええ方向に進んだりするぞぃ。しかし人間が夢見るような過干渉は神は行わん」
リュウはうんうんと頷いている。流石神社生まれ。
「……じゃがのぅはーちゃん、狐は違うぞぃ? 狐は過干渉など気にせん、対価を寄越すと約束するのなら望むものを与えてやる。それが狐じゃ」
口の端を吊り上げて、細い目を更に細めて、ミタマは極めて胡散臭く邪悪な笑みを浮かべる。
(圧倒的強キャラ感……!)
鼻先が触れ合うほどハルに顔を寄せ、尻尾を妖艶に揺らめかせ、人間を悪の道へ誘うように言葉を紡ぐ。
「平等を好むのならば神へ祈るより狐に頼むのじゃ。悪を、傲慢を、祟ってくれと。人外により人の世の理を歪めるのじゃから、それなりの覚悟と対価が必要じゃがな」
「……コ、コンちゃん! ちょっと、怖いよ。コンちゃん付喪神で正確には狐じゃないでしょ、そんなことしないでしょ?」
ハルが青ざめているのを見て、これ以上はミタマが挽回不可能なほど恐れられてしまうと判断した俺は口を挟んだ。
「稲荷神社に居ったから狐の働きには詳しいぞぃ。確かにワシは狐そのものではないが、狐を模して作られたのじゃ。狐の真似事も可能ではあるし、やりたくなるのじゃ」
「コン、ちゃん……」
この胡散臭い微笑みは、単なる人相の問題ではないのだろうか。人懐っこい善良な普段の言動よりも、見た目の印象の方が彼の本性に近いのだろうか。
「願われれば、祈られれば、頼まれれば、叶えようとしてしまう。じゃからのみっちゃん、他の者も……可愛い人間達の中でも特に可愛らしい、愛しき友人達よ、悪しき思いは抱くでないぞ。叶ってしまえば魂が穢れる」
いや、やはり彼は優しく善良だ。だからこそあえて自分の恐ろしさを垣間見せ、軽はずみに自らの力を使わせないよう牽制してみせたのだ。
「コンちゃん」
「ん? なんじゃみっちゃ……こんっ!? な、なんじゃ、なんなんじゃ……突然っ」
怖がられたくないと言っていたくせに、彼氏達のためにあえて怖がられるよう振る舞った彼が愛おしくて、俺は彼を背後から強く抱き締めた。腹に当たる尻尾達がモゾモゾとくすぐったい。
40
お気に入りに追加
1,288
あなたにおすすめの小説
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
【短編】旦那様、2年後に消えますので、その日まで恩返しをさせてください
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
「二年後には消えますので、ベネディック様。どうかその日まで、いつかの恩返しをさせてください」
「恩? 私と君は初対面だったはず」
「そうかもしれませんが、そうではないのかもしれません」
「意味がわからない──が、これでアルフの、弟の奇病も治るのならいいだろう」
奇病を癒すため魔法都市、最後の薬師フェリーネはベネディック・バルテルスと契約結婚を持ちかける。
彼女の目的は遺産目当てや、玉の輿ではなく──?
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
【完結】飛行機で事故に遭ったら仙人達が存在する異世界に飛んだので、自分も仙人になろうと思います ー何事もやってみなくちゃわからないー
光城 朱純
ファンタジー
空から落ちてる最中の私を助けてくれたのは、超美形の男の人。
誰もいない草原で、私を拾ってくれたのは破壊力抜群のイケメン男子。
私の目の前に現れたのは、サラ艶髪の美しい王子顔。
えぇ?! 私、仙人になれるの?!
異世界に飛んできたはずなのに、何やれば良いかわかんないし、案内する神様も出てこないし。
それなら、仙人になりまーす。
だって、その方が楽しそうじゃない?
辛いことだって、楽しいことが待ってると思えば、何だって乗り越えられるよ。
ケセラセラだ。
私を救ってくれた仙人様は、何だか色々抱えてそうだけど。
まぁ、何とかなるよ。
貴方のこと、忘れたりしないから
一緒に、生きていこう。
表紙はAIによる作成です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】勤労令嬢、街へ行く〜令嬢なのに下働きさせられていた私を養女にしてくれた侯爵様が溺愛してくれるので、国いちばんのレディを目指します〜
鈴木 桜
恋愛
貧乏男爵の妾の子である8歳のジリアンは、使用人ゼロの家で勤労の日々を送っていた。
誰よりも早く起きて畑を耕し、家族の食事を準備し、屋敷を隅々まで掃除し……。
幸いジリアンは【魔法】が使えたので、一人でも仕事をこなすことができていた。
ある夏の日、彼女の運命を大きく変える出来事が起こる。
一人の客人をもてなしたのだ。
その客人は戦争の英雄クリフォード・マクリーン侯爵の使いであり、ジリアンが【魔法の天才】であることに気づくのだった。
【魔法】が『武器』ではなく『生活』のために使われるようになる時代の転換期に、ジリアンは戦争の英雄の養女として迎えられることになる。
彼女は「働かせてください」と訴え続けた。そうしなければ、追い出されると思ったから。
そんな彼女に、周囲の大人たちは目一杯の愛情を注ぎ続けた。
そして、ジリアンは少しずつ子供らしさを取り戻していく。
やがてジリアンは17歳に成長し、新しく設立された王立魔法学院に入学することに。
ところが、マクリーン侯爵は渋い顔で、
「男子生徒と目を合わせるな。微笑みかけるな」と言うのだった。
学院には幼馴染の謎の少年アレンや、かつてジリアンをこき使っていた腹違いの姉もいて──。
☆第2部完結しました☆
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】新皇帝の後宮に献上された姫は、皇帝の寵愛を望まない
ユユ
恋愛
周辺諸国19国を統べるエテルネル帝国の皇帝が崩御し、若い皇子が即位した2年前から従属国が次々と姫や公女、もしくは美女を献上している。
既に帝国の令嬢数人と従属国から18人が後宮で住んでいる。
未だ献上していなかったプロプル王国では、王女である私が仕方なく献上されることになった。
後宮の余った人気のない部屋に押し込まれ、選択を迫られた。
欲の無い王女と、女達の醜い争いに辟易した新皇帝の噛み合わない新生活が始まった。
* 作り話です
* そんなに長くしない予定です
【完】嫁き遅れの伯爵令嬢は逃げられ公爵に熱愛される
えとう蜜夏☆コミカライズ中
恋愛
リリエラは母を亡くし弟の養育や領地の執務の手伝いをしていて貴族令嬢としての適齢期をやや逃してしまっていた。ところが弟の成人と婚約を機に家を追い出されることになり、住み込みの働き口を探していたところ教会のシスターから公爵との契約婚を勧められた。
お相手は公爵家当主となったばかりで、さらに彼は婚約者に立て続けに逃げられるといういわくつきの物件だったのだ。
少し辛辣なところがあるもののお人好しでお節介なリリエラに公爵も心惹かれていて……。
22.4.7女性向けホットランキングに入っておりました。ありがとうございます 22.4.9.9位,4.10.5位,4.11.3位,4.12.2位
Unauthorized duplication is a violation of applicable laws.
ⓒえとう蜜夏(無断転載等はご遠慮ください)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる