5 / 9
第四話:成長
しおりを挟む
オーレリアはラクシュリーナと話をしてだいぶ落ち着いたようだった。別れ際には「一緒に夕食でも」と誘ってきたが、ラクシュリーナはそれを丁重に断った。オーレリアや兄たちと顔を合わせるのは問題ないが、父親とは会いたくない。それはきっと相手も同じ気持ちだろう。
遅くなると離塔への移動が大変だからと、無難な理由をつけて、誘いを断った。
この季節は日が落ちるのが早い。外は、あっという間に薄暮に包まれていた。ランタンを手にしたサライアスが先頭を歩き、その後ろをラクシュリーナ、エセルバードと続く。サライアスが手にしているランタンも、火の龍魔石によるものだ。火の龍魔石は明かりの源にもなる。
「凍り始めておりますね。滑らないように気をつけてください」
昼間に一度溶けた雪は、日が落ちるとまた凍る。そうなったときに雪の上を歩くのは滑りやすく転びやすい。いつもであれば、子どもじゃないのと文句を言うラクシュリーナだが、今だけは素直にサライアスの言葉に従う。
こういった雪道の歩き方にはコツがいる。サライアスもエセルバードも難なく歩いているが、慣れないラクシュリーナはよたよたと歩いていた。
「あっ」
一歩踏み出した右足が、前にツルリと滑った。そのまま後ろに尻餅をつきそうになったところを、エセルバードがすかさず手を伸ばして支える。
「姫様。お怪我はありませんか?」
薄暗くても、目の前にエセルバードの顔があるのがわかる。心配そうにのぞき込みながら声をかけてきた瞬間に、白い息が顔に触れた。
「姫様、ご無事ですか?」
サライアスもくるりと振り返る。
「エセル。よくやった」
「エセル、ありがとう。もう、大丈夫よ」
いくら相手がエセルバードであっても、この姿を見られるのは恥ずかしい。ラクシュリーナは身体のすべてを小さな彼に預けている。
「お怪我がなさそうで、安心いたしました」
エセルバードがラクシュリーナの身体を起こし、彼女も地面にしっかりと足をつけた。
「姫様。もう少しですが、歩くことはできますか?」
サライアスも心配そうに見つめてくる。ランタンの光をラクシュリーナの前に差し出し、表情をしっかりと確認してきた。
「お顔が赤いようですが、もしかして疲れましたか?」
「だ、大丈夫よ……。そのランタンの明かりの加減ではなくて?」
小さな子どもだと思っていたエセルバードの身体が、思っていたよりもしっかりとしていた。
「姫様、私が背負いますか?」
いきなりサライアスが背中を向けてしゃがみ込む。
「だから。わたくしはもう子どもじゃないの。きちんと歩けます」
ちょっとだけ声を荒らげると、ふっと鼻で笑いながらサライアスが立ち上がった。
「いたずらが過ぎましたね。では、気をつけて歩いてください」
「義父上、姫様がまた転びそうになったら、ボクが支えますから」
「頼もしい息子で誇らしいよ」
「もう」
サライアスとエセルバードのやりとりに、頬を太らせた。
これでは意地でも転んではいられない。
ラクシュリーナは一歩一歩、ゆっくりと雪道を歩く。その結果、なんとか離塔まで足を滑らせずに歩くことができた。
離塔のエントランスでは、すぐさまカーラが出迎える。
「あらあら姫様。お顔が赤いですよ。お外は寒かったですよね。どうぞ、火の側に」
明々と燃える暖炉前にある長椅子に、ラクシュリーナは腰を落ち着ける。
カーラにも指摘された頬を、両手で包み込む。先ほども顔が赤くなっていたのは、ランタンの明かりのせいではなかったのだ。
「子どもの成長って早いのね……」
ラクシュリーナはぽつりと呟いた。きっと子の成長を見守る親は、こんな気持ちになるのだろう。
カーラが手渡した湯気の漂うカップを両手で包み込んだ。
サライアスとエセルバードは上着を脱いで、少し離れた場所に座り、二人で何か言葉を交わしている。
血のつながりのない二人なのに、こうやって見ると本当の父子に見えるから不思議だ。
ラクシュリーナの胸の奥が、ズキッと軋んだ。
その日の夕食は、あたたかなシチューであったのに、ラクシュリーナには食欲がなかった。帰ってきてからも、顔は火照ったままだ。
「姫様……」
そんなラクシュリーナに声をかけたのは、エセルバードである。
「食欲がないようですが……。もしかして、体調がすぐれないのではありませんか?」
エセルバードは、ラクシュリーナの食事中はサライアスと並んで離れた場所に立っていた。だが、つかつかと歩いてきて、声をかけたのだ。
「え? あ、そうね」
「姫様、失礼いたします」
エセルバードの手が伸びてきて、ぴたっとラクシュリーナの額に触れる。
「義父上。姫様、熱があります」
その声を合図に、サライアスも近づいてきた。驚いたカーラも駆け寄ってくる。
「目も潤んでおりますね。喉は渇いておりませんか? 冷たいお水をお持ちします」
カーラは水差しからグラスへ水を注ぎ、それをラクシュリーナの手に持たせた。
手のひらに触れる冷たいグラスが気持ちよい。それをそのまま、頬にぺたっとくっつけたいくらいである。だが、そんなことをしたら行儀が悪いと、カーラやサライアスに叱られてしまう。
水を飲む。冷えた水は、身体を潤し、熱を奪い去ってくれるような気がした。
「姫様、失礼します」
ラクシュリーナの身体がふわりと浮いた。サライアスによって抱き上げられてしまった。
「寝台は整えてありますので」
カーラの言葉に頷いたサライアスは、軽々とラクシュリーナを連れていく。その後ろを、唇を引き締めたエセルバードが小走りでついてくる。
「もう……。わたくし、子どもじゃないのよ……」
「子どもでなくとも。このように倒れそうな女性を、一人で歩かせるわけにはいきません。我々は姫様を守る騎士ですから」
「エセルもごめんなさいね」
ラクシュリーナがサライアスの後ろにいたエセルバードに声をかけたのは、彼が少しだけ表情を曇らせていたからだ。
「ボク、医者を呼んできます」
「エセル。今夜は動くな。こういう日は、医者がこちらまで来るのも危険だ。外は暗くて滑るからな。動かない決断をすることも大事なときもある。明日の朝一、医者を呼ぶ」
「では、氷嚢を持ってきます」
途中までついてきたエセルバードは、くるりと振り返ってまた階段を下りていく。その後ろ姿を、つい目で追ってしまう。
「姫様、どうかされましたか?」
「いえ……子どもの成長は、早いと思ったの」
「そうですね。特にエセルは同年代の子よりも、成長が早いように思えます。あと十年も経てば、立派な騎士になりますよ」
「そう、そのときが楽しみね」
頭がぼぅっとしてきて、考えるのもしゃべるのも辛くなってきた。ふわふわと身体が浮いたような心地で、部屋まで連れて行かれ、そのまま寝台に横たえられた。
「すぐにカーラがきますから。姫様はゆっくりとお休みください。今日は寒かったですからね。身体がついていかなかったのでしょう」
肩までしっかりと掛布をかけられ、ラクシュリーナは重くなる瞼に抗えなかった。
うつらうつらとしていると、ひやっとしたものが額に押し当てられた。それがとても気持ちよい。
誰かがすぐ側にいる。
カーラだろうか――。
その者の手をとらえ「ありがとう」とだけ、呟いた。
遅くなると離塔への移動が大変だからと、無難な理由をつけて、誘いを断った。
この季節は日が落ちるのが早い。外は、あっという間に薄暮に包まれていた。ランタンを手にしたサライアスが先頭を歩き、その後ろをラクシュリーナ、エセルバードと続く。サライアスが手にしているランタンも、火の龍魔石によるものだ。火の龍魔石は明かりの源にもなる。
「凍り始めておりますね。滑らないように気をつけてください」
昼間に一度溶けた雪は、日が落ちるとまた凍る。そうなったときに雪の上を歩くのは滑りやすく転びやすい。いつもであれば、子どもじゃないのと文句を言うラクシュリーナだが、今だけは素直にサライアスの言葉に従う。
こういった雪道の歩き方にはコツがいる。サライアスもエセルバードも難なく歩いているが、慣れないラクシュリーナはよたよたと歩いていた。
「あっ」
一歩踏み出した右足が、前にツルリと滑った。そのまま後ろに尻餅をつきそうになったところを、エセルバードがすかさず手を伸ばして支える。
「姫様。お怪我はありませんか?」
薄暗くても、目の前にエセルバードの顔があるのがわかる。心配そうにのぞき込みながら声をかけてきた瞬間に、白い息が顔に触れた。
「姫様、ご無事ですか?」
サライアスもくるりと振り返る。
「エセル。よくやった」
「エセル、ありがとう。もう、大丈夫よ」
いくら相手がエセルバードであっても、この姿を見られるのは恥ずかしい。ラクシュリーナは身体のすべてを小さな彼に預けている。
「お怪我がなさそうで、安心いたしました」
エセルバードがラクシュリーナの身体を起こし、彼女も地面にしっかりと足をつけた。
「姫様。もう少しですが、歩くことはできますか?」
サライアスも心配そうに見つめてくる。ランタンの光をラクシュリーナの前に差し出し、表情をしっかりと確認してきた。
「お顔が赤いようですが、もしかして疲れましたか?」
「だ、大丈夫よ……。そのランタンの明かりの加減ではなくて?」
小さな子どもだと思っていたエセルバードの身体が、思っていたよりもしっかりとしていた。
「姫様、私が背負いますか?」
いきなりサライアスが背中を向けてしゃがみ込む。
「だから。わたくしはもう子どもじゃないの。きちんと歩けます」
ちょっとだけ声を荒らげると、ふっと鼻で笑いながらサライアスが立ち上がった。
「いたずらが過ぎましたね。では、気をつけて歩いてください」
「義父上、姫様がまた転びそうになったら、ボクが支えますから」
「頼もしい息子で誇らしいよ」
「もう」
サライアスとエセルバードのやりとりに、頬を太らせた。
これでは意地でも転んではいられない。
ラクシュリーナは一歩一歩、ゆっくりと雪道を歩く。その結果、なんとか離塔まで足を滑らせずに歩くことができた。
離塔のエントランスでは、すぐさまカーラが出迎える。
「あらあら姫様。お顔が赤いですよ。お外は寒かったですよね。どうぞ、火の側に」
明々と燃える暖炉前にある長椅子に、ラクシュリーナは腰を落ち着ける。
カーラにも指摘された頬を、両手で包み込む。先ほども顔が赤くなっていたのは、ランタンの明かりのせいではなかったのだ。
「子どもの成長って早いのね……」
ラクシュリーナはぽつりと呟いた。きっと子の成長を見守る親は、こんな気持ちになるのだろう。
カーラが手渡した湯気の漂うカップを両手で包み込んだ。
サライアスとエセルバードは上着を脱いで、少し離れた場所に座り、二人で何か言葉を交わしている。
血のつながりのない二人なのに、こうやって見ると本当の父子に見えるから不思議だ。
ラクシュリーナの胸の奥が、ズキッと軋んだ。
その日の夕食は、あたたかなシチューであったのに、ラクシュリーナには食欲がなかった。帰ってきてからも、顔は火照ったままだ。
「姫様……」
そんなラクシュリーナに声をかけたのは、エセルバードである。
「食欲がないようですが……。もしかして、体調がすぐれないのではありませんか?」
エセルバードは、ラクシュリーナの食事中はサライアスと並んで離れた場所に立っていた。だが、つかつかと歩いてきて、声をかけたのだ。
「え? あ、そうね」
「姫様、失礼いたします」
エセルバードの手が伸びてきて、ぴたっとラクシュリーナの額に触れる。
「義父上。姫様、熱があります」
その声を合図に、サライアスも近づいてきた。驚いたカーラも駆け寄ってくる。
「目も潤んでおりますね。喉は渇いておりませんか? 冷たいお水をお持ちします」
カーラは水差しからグラスへ水を注ぎ、それをラクシュリーナの手に持たせた。
手のひらに触れる冷たいグラスが気持ちよい。それをそのまま、頬にぺたっとくっつけたいくらいである。だが、そんなことをしたら行儀が悪いと、カーラやサライアスに叱られてしまう。
水を飲む。冷えた水は、身体を潤し、熱を奪い去ってくれるような気がした。
「姫様、失礼します」
ラクシュリーナの身体がふわりと浮いた。サライアスによって抱き上げられてしまった。
「寝台は整えてありますので」
カーラの言葉に頷いたサライアスは、軽々とラクシュリーナを連れていく。その後ろを、唇を引き締めたエセルバードが小走りでついてくる。
「もう……。わたくし、子どもじゃないのよ……」
「子どもでなくとも。このように倒れそうな女性を、一人で歩かせるわけにはいきません。我々は姫様を守る騎士ですから」
「エセルもごめんなさいね」
ラクシュリーナがサライアスの後ろにいたエセルバードに声をかけたのは、彼が少しだけ表情を曇らせていたからだ。
「ボク、医者を呼んできます」
「エセル。今夜は動くな。こういう日は、医者がこちらまで来るのも危険だ。外は暗くて滑るからな。動かない決断をすることも大事なときもある。明日の朝一、医者を呼ぶ」
「では、氷嚢を持ってきます」
途中までついてきたエセルバードは、くるりと振り返ってまた階段を下りていく。その後ろ姿を、つい目で追ってしまう。
「姫様、どうかされましたか?」
「いえ……子どもの成長は、早いと思ったの」
「そうですね。特にエセルは同年代の子よりも、成長が早いように思えます。あと十年も経てば、立派な騎士になりますよ」
「そう、そのときが楽しみね」
頭がぼぅっとしてきて、考えるのもしゃべるのも辛くなってきた。ふわふわと身体が浮いたような心地で、部屋まで連れて行かれ、そのまま寝台に横たえられた。
「すぐにカーラがきますから。姫様はゆっくりとお休みください。今日は寒かったですからね。身体がついていかなかったのでしょう」
肩までしっかりと掛布をかけられ、ラクシュリーナは重くなる瞼に抗えなかった。
うつらうつらとしていると、ひやっとしたものが額に押し当てられた。それがとても気持ちよい。
誰かがすぐ側にいる。
カーラだろうか――。
その者の手をとらえ「ありがとう」とだけ、呟いた。
71
お気に入りに追加
136
あなたにおすすめの小説

愛する貴方の心から消えた私は…
矢野りと
恋愛
愛する夫が事故に巻き込まれ隣国で行方不明となったのは一年以上前のこと。
周りが諦めの言葉を口にしても、私は決して諦めなかった。
…彼は絶対に生きている。
そう信じて待ち続けていると、願いが天に通じたのか奇跡的に彼は戻って来た。
だが彼は妻である私のことを忘れてしまっていた。
「すまない、君を愛せない」
そう言った彼の目からは私に対する愛情はなくなっていて…。
*設定はゆるいです。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!
将来を誓い合った王子様は聖女と結ばれるそうです
きぬがやあきら
恋愛
「聖女になれなかったなりそこない。こんなところまで追って来るとはな。そんなに俺を忘れられないなら、一度くらい抱いてやろうか?」
5歳のオリヴィエは、神殿で出会ったアルディアの皇太子、ルーカスと恋に落ちた。アルディア王国では、皇太子が代々聖女を妻に迎える慣わしだ。しかし、13歳の選別式を迎えたオリヴィエは、聖女を落選してしまった。
その上盲目の知恵者オルガノに、若くして命を落とすと予言されたオリヴィエは、せめてルーカスの傍にいたいと、ルーカスが団長を務める聖騎士への道へと足を踏み入れる。しかし、やっとの思いで再開したルーカスは、昔の約束を忘れてしまったのではと錯覚するほど冷たい対応で――?

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。

悪役令嬢の涙
拓海のり
恋愛
公爵令嬢グレイスは婚約者である王太子エドマンドに卒業パーティで婚約破棄される。王子の側には、癒しの魔法を使え聖女ではないかと噂される子爵家に引き取られたメアリ―がいた。13000字の短編です。他サイトにも投稿します。

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり

【完結】私、殺されちゃったの? 婚約者に懸想した王女に殺された侯爵令嬢は巻き戻った世界で殺されないように策を練る
金峯蓮華
恋愛
侯爵令嬢のベルティーユは婚約者に懸想した王女に嫌がらせをされたあげく殺された。
ちょっと待ってよ。なんで私が殺されなきゃならないの?
お父様、ジェフリー様、私は死にたくないから婚約を解消してって言ったよね。
ジェフリー様、必ず守るから少し待ってほしいって言ったよね。
少し待っている間に殺されちゃったじゃないの。
どうしてくれるのよ。
ちょっと神様! やり直させなさいよ! 何で私が殺されなきゃならないのよ!
腹立つわ〜。
舞台は独自の世界です。
ご都合主義です。
緩いお話なので気楽にお読みいただけると嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる