あなたと共に

はなおくら

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 そうして見つめて居ると銅像にの頭部に太陽の光が反射してなのかわからないが、きらりと光った気がした。

 それから今いたところから奥へ進むとアマリアは目を見張った。

 レンガの壁があり、中央にアーチ型の入り口がある。
 その上には両サイドから階段で登れる様になっており、真ん中に古ぼけたレンガの橋ががあった。

「お父様はここでお母様に出逢ったらしい二人ともまだ小さい時で、親同士の約束で婚約者になったらしい。」

「素敵ね…。」

 それからイワンはアマリアの手を引いて真ん中のアーチの入り口に入っていった。

 そこには人工的に作られたとは思えないほどの光景が広がっていた。

 水が左右にアーチ型に流れて、水の中を歩いて居る様な気にさせてくれる。

「本当に素敵ね…。」

 目を輝かせるアマリアをイワンはみつめている。

「君が喜んでくれて僕も嬉しいよ。」

 イワンが微笑むとアマリアは笑顔で返す。

「こんなに素敵な所を見せてくれるんだもの。心躍らないわけないわ。」

 見るもの全てが新鮮だ。

「ここも昔からある所なの?」

 アマリアが聞くとイワンは首を振った。

「いや、お父様がお母様と結婚してから増築したらしい。」

「そうなの…ロマンチックね…。」

「…気に入った?」

「えぇ。場所もだけど、イワンのご両親の思い出の場所に連れてきてくれるなんて本当に光栄だわ。」

 アマリアはイワンを、見つめて微笑む。

 イワンからはこの景色よりも彼女がキラキラと輝いて見えた。

 繋いでいる手の逆の手でアマリアの腰を抱き寄せてキスをした。

 アマリアもそれに応える。

 それから奥の方へと進むと、木の柵に囲まれ内側には水色の小さな花咲き誇り、中央には四隅に緑が茂った小さい木にその間に鶴が何十にも重なっている。

 間には二人掛けのベンチがあった。

 アマリアはもしやと頭の中で、ある事に気がついた。

 そしてイワンにもここを離れる様に言った。

 イワンは不思議な顔でアマリアをみると一緒についてきた。

 それから元の噴水の庭園に戻り、近くの椅子に腰掛けた。

「アマリア、なぜあそこから離れたんだ?」

 イワンの疑問にアマリアが応える。

「もう…。あそこはきっとお父様とイワンのお母様の思い出の場所なのよ。」

 イワンはどう言う意味が納得いってないと言う顔をした。

「二人の思い出に貴方ならともかく私が入るなんて気がひけるわ。」

 アマリアの言葉にイワンは納得した顔をした。

「別に君が入ってもお父様は怒らないと思うけど…。」

「お父様はいいと言ってくれると思うけど私が嫌だったのよ。でも素敵ね…後でお父様にお話を聞きましょう?」
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