再びあなたに会えて…

はなおくら

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 笑う私に一層困惑した顔を浮かべるジョセフがすごく愛おしく思える。

「ふふふ…勘違いさせてすみません。男ではありますが可愛らしいものです。」

 そういうとジョセフはさらに困惑している。

「どういうことなんだ?」

「もっと早くに伝えたかったのですが、私たちには子供がいるんです。」

「子供?」

 驚くジョセフに頷いてみせた。

「実はあなたと離れてからしばらくして子供を宿している事に気がついたのです。」

 彼がどんな反応するのか気になっているが、子供を産んだことに後悔はなくまっすぐ彼の顔を見つめた。

 しばらく無言だった彼だが、ばっと私を抱きしめた。

 肩越しから彼の啜り泣く声が聞こえてきた。

「ジェーン…すまない…本当にすまなかった…だが君との子供がいる事が嬉しい…。」

 彼からの肯定の言葉がずっと聞きたかったのかもしれない。

 涙が流れてくる。

「…認めてくださるのですか?」

「もちろんだよ…。君に一人苦労をかけさせたこと…どうか許してほしい…。」

 彼は気に病んでいる様だった。

「もういいんです…あなたは私に欲しかった言葉をくれました。これからみんなで家族になっていきましょう。」

「…ありがとう…。」

 どれくらいそうしていただろうか、お互い笑ってしまうほど瞼を腫らせていた。

 子供は明日早速会いに行く事になった。

 私はジョセフが聞きたがったこれまでのジョナサンの成長や街を転々としていた事を離して聞かせた。

 ジョセフはずっと聞いてくれていた。

 そしてジョナサンに早く会いたいと眠れないと言ってその晩、2人で夜更かしする事となった。

 翌朝、うずうずしているジョセフを見つめてる私は笑った。

「もうすぐジョナサンも起きると思いますから…。」

「そうだな。」

 二人で早い朝食を食べて、窓を見ているとジョセフに後ろから抱きしめられた。

 2人で微笑みあい、ジョナサンの目覚めを待った。

 いよいよジョナサンが起きたと聞き、はやる気持を抑えてジョナサンの部屋に向かった。

 ドアを開けると、着替えを終えたジョナサンが座っていた。

 私はジョナサンの顔を見つめると、ジョナサンは声を上げて泣き出した。

 慌てて駆け寄ろうとした私の横をすり抜けて、ジョセフに走り寄った。

 ジョセフは涙目になりながら我が子を抱きしめている。

 その光景にようやく自分が願っていた事なのだと胸が熱くなった。

「パパ…っ!」

「ジョナサン…すまない…っ…!」

 2人の抱擁に涙していると、2人は元から息あった親子の様に、私の顔を見て手を広げてきた。

 私はすかさず2人の元に駆け寄り、家族の再会に涙したのだった。



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