再びあなたに会えて…

はなおくら

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 そんな日々の生活の中、ジョナサンとの時間も大切にしたいと2人で出かけることにした。

 ジョセフ様にはもちろん、屋敷の人にも出る事を伝えた。

 ジョナサンと手を繋いで色々な場所を見て回った。

 2人でカフェに入った。

 大きなケーキを口一杯に頬張るジョナサンを見つめて微笑むと、ジョナサンはふと辿々しく口を開いた。

「パパ…?」

 突然の言葉に耳を傾けると、ジョナサンは自分の金髪の髪を指差しながら、

「いっしょ…!」

 その言葉で、この子は父親が誰なのかわかったのだと理解した。

 この状況をどう説明すればいいのか迷ったがジョナサンに正直に話すことにした。

「ええ…あなたのお父様よ。でもね…お父様は今心のご病気でジョナサンにお会いするのが難しいの…。」

「……。」

 俯いてしまったジョナサンに残酷な伝え方をしてしまったのではないかと考えてしまう。

「いつか、あえる?」

 悩む私をまっすぐ見つめてジョナサンは問いかけてきた。

「もちろんよ!あなたのお父様だもの、待っててね。」

「うん!」

 それからジョナサンはもう気にしていないかのようにケーキまた食べ始めた。

 親子の時間が取れて充実した気持ちで屋敷に帰ってきた。

 ジョナサンは眠いのか馬車の中でスースーと眠ってしまった。

 屋敷に戻り、乳母と共にジョナサンをベッドに寝かしつけて隣の部屋に戻ったその時、顔面蒼白な使用人が部屋を訪れた。

「奥様…おかえりなさいませ。お帰りのところ申し訳ありませんが旦那様の所へお向かいください。」

 何事かと使用人と共に向かった。

 向かう道中何があったか使用人は話してくれた。

 私たちが出かけてしばらくは、何事もなかったのだというがジョセフ様が急に私がいないと騒ぎだしたのだという、騎士を呼び出そうとして止めるのに苦労したのだという。

 今は部屋にふさぎ込んでいるのだとか。

 急いで部屋に入ると、ソファに座り項垂れている彼の姿があった。

 2人にしてくれるように頼んで彼の側に座る。

「ジョセフ様、ただいま戻りました。何かありましたか?」

「ジェーン…どこに行ってたんだ?すぐに帰るといってたのに……。君がいないと不安でしょうがないよ…。」

「申し訳ありません…っ…!」

 突然彼が私を抱きしめた。

「君が僕の目の前からいなくなるのが怖くてたまらない。もうどこにも行かないでくれ…。」

「ジョセフ様…。」

 ジョセフ様は私の同意がないことが気になったのか尚、力を強めて抱きしめてきた。

私は彼の背中を撫でて落ち着くのを待つのだった。
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