花嫁の勘案

はなおくら

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 彼と繋がってる…ようやく…一つになれたんだ。

 そんなことを思っている時だった。

「ナタリア…これで…っ…君はわたしのものだっ…‼︎」

「っっっ…‼︎」

 ヴォルス様の言葉を聞いた瞬間、身体がのけぞるような快感に襲われた。

 そしてわたしの中を暖かなものが広がっていく感覚を覚えた。

 ヴォルス様の胸に頬を寄せて、呼吸を整えた。

 突然の事だったが、とても満たされている。

「ナタリア…。」

 彼の熱いものがわたしの中から少し溢れてきているのがわかった。

 ヴォルス様の顔を見つめると、彼は真剣な顔でわたしをみている。

「ヴォルス様…はぁっ…。」

 彼の真剣な顔をみつめて、彼にとってわたしは大切な存在だと思ってくれてるのが伝わってくる。

 私が微笑み返すと、彼はわたしの舌をに舌を這わせてくる。

 体力は限界のはずなのに、彼に求められれば私も望んでいる。

「ヴォルス様…もう…。」

 彼の体を心配して胸を押そうとしたが、逆に掴まれる。

「ナタリア…私を感じて…集中するんだ…。」

 少し命令口調にそう言われて、わたしは頷いた。

 彼の腰がまた動き出す。

 向かい合って座り求め合う。

 自然とわたしの中のものが彼を奥へと誘っている。

「深いっ…!」

「気持ちいい…さっきよりいやらしいよ…。」

「やっ…!」

 恥ずかしくて彼の背中に手を回して顔を隠す。

 すると興奮したように荒い息を吐いて感じているヴォルス様が激しく動き出した。

 もう…くる…。

 その瞬間わたしの体は痙攣した。

 彼も声を上げて果てた。

「はっ…はっ…んっ…!」

 身体がまだ痙攣してあちこちが敏感になっている。

 そんなわたしをヴォルス様は抱きしめて背中を摩ってくれる。

 しばらく落ち着くと、ヴォルス様はその態勢のまま話し出した。

「ナタリア…こんな幸せな事はないよ…ずっとこうしたかった…これからも君は僕の妻だ…。」

 私は涙が出てきた。

 そして彼を抱きしめたまま呟く。

「嬉しい…私もあなただけです。ずっと離れず一緒にいましょう。」

 お互い汗ばむ身体も気にせずに抱きしめあった。

「このままそばにいて…。」

 彼にそう甘えるとヴォルス様は嬉しそうにわたしを抱き抱えてシーツに自分ごと包まった。

 お互いの顔をみて微笑みあっている時だった。

「ヴォル…私よ…少し話したいの…。」

 声の主人はニア様だった。

 わたしは不安になって彼の体を抱きしめながらも彼の顔を見れなかった。

 行ってしまうの…?

 そんな不安が過ぎる。

「悪いが、今日は君と話すつもりはない。明日執事を通して呼ぶからその時にしてくれ。」
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