氷の艶やかな青年

はなおくら

文字の大きさ
上 下
50 / 52

50

しおりを挟む
 別館に戻り、今見てきた事をハンナはセジャに話した。

 孫として支えてくれていたことは、彼自身覚えていなかった。

 ハンナ自身、覚えていなくてもいいとおもい水に流す事にした。

「エイメ様が言うには、私達2人の力が必要みたいなの…。」

「そうか…一度試してみるか?」

「えぇ。」

 ハンナは治癒の力を、セジャは自分の持つ力を込めて、手を翳しあい円を描きそこに力を込めた。

 しかしそれでも効かず、考えあぐねていた。

「2人の協力…何が必要なのかしら?」

「…わからない…。」

 横を見るとセジャが頭を悩ませている。

 ハンナは気晴らしにと明るい声を出した。

「少し休憩しましょう!部屋でお茶でもどう?」

「あぁ…そうだな。」

 ハンナは部屋に入ると、自家製で作ったハーブティーをセジャに入れた。

「君の手作りか、それは嬉しいな。」

「喜んでもらえて嬉しいわ。」

 2人で楽しくお茶を過ごして楽しい時間が流れた。

 お互い向き合って座って話をしているためか、目が合うと慣れたはずなのにどこか恥ずかしく感じた。

 セジャは熱い眼差しを向けていることがわかり、ハンナは目を逸らした。

 俯いて見ないようにしていたせいか、隣にセジャが座ったのに気が付かなかった。

 ハンナは、肩を掴まれると、そのままセジャの体の中に閉じ込められた。

「セジャっ…恥ずかしいわ。」

 ハンナは離れようとしたが、セジャの力は緩むことがなかった。

 お互い見つめ合いどちらからともなく、唇を合わせた。

 お互いの熱が合わさった事で、離れていた片割れを取り戻したような心地になり、お互いに唇から吐息、体温と熱を分け与えあった。

 どれくらい夢中になっていたのか、唇を離した時には、ハンナは顔が真っ赤に出来上がり、肩で息をしていた。

 ハンナ自信我慢ができずに、またセジャの唇に触れるキスを落とすと、彼の下のものを優しく触れた。

「くっ…。」

 すでに興奮していたのかセジャ自身、少し触れられただけで敏感に反応している。

 気持ち良さげな彼の表情に気をよくしたハンナは、したの衣服を脱がして、彼のものを外に出した。

 目の前には大きくなった彼の熱が合った。

「ハンナ…。」

 セジャがハンナの頭を撫でて、身体を逸らした。

 しかしどこか期待している表情の彼に、ハンナは、少し距離を置くと、自らドレスを脱いだ。

 ぱさりっ…。

 という音に、お互い興奮を掻き立てらへていた。

 下着姿のハンナは少し顔を背けながらもセジャに近づいた。

 セジャは喉を鳴らして彼女の行動を見つめていた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

社長室の蜜月

ゆる
恋愛
内容紹介: 若き社長・西園寺蓮の秘書に抜擢された相沢結衣は、突然の異動に戸惑いながらも、彼の完璧主義に応えるため懸命に働く日々を送る。冷徹で近寄りがたい蓮のもとで奮闘する中、結衣は彼の意外な一面や、秘められた孤独を知り、次第に特別な絆を築いていく。 一方で、同期の嫉妬や社内の噂、さらには会社を揺るがす陰謀に巻き込まれる結衣。それでも、蓮との信頼関係を深めながら、二人は困難を乗り越えようとする。 仕事のパートナーから始まる二人の関係は、やがて揺るぎない愛情へと発展していく――。オフィスラブならではの緊張感と温かさ、そして心揺さぶるロマンティックな展開が詰まった、大人の純愛ストーリー。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。

海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。 ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。 「案外、本当に君以外いないかも」 「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」 「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」 そのドクターの甘さは手加減を知らない。 【登場人物】 末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。   恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる? 田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い? 【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

処理中です...