氷の艶やかな青年

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　セジャは達するハンナを濡れているのも気にせずに浴室から出ると、頭を軽く拭き、布団の中へと閉じ込めた。

　欲情的な視線を向けられ、セジャはハンナの中へとゆっくり入っていった。

「はっ…セジャ様っ…！」

　達したばかりの体がまた甘くしなり、すんなりと中に入っていった。

　腰を動かして、布団の中で悶えるハンナを見つめて、セジャは征服欲と安心感を覚えた。

　淫らな彼女を自分だけが知っている独占的な考えと、それを満たされている欲求が身体を激しく動かしていた。

　ハンナも、彼と繋がり激しい感情をぶつけられることに喜びを覚えていた。

　もっと彼に良くなって欲しいと、彼の腰に足を絡めて、自ら唇を彼の唇に塞いだ。

「んっ…セジャ様っ…セジャっ！」

　お互い見つめ合いながら、情熱をぶつけ合い温もりを分かち合う行為がこの上なく幸せで、2人同時に達したのだった。

　それでも足りないとお互いの熱をぶつけ合い朝方まで行為は及んでいった。

　目が覚めると、ハンナはセジャに包まれていた。

　横にいたセジャに朝のキスを唇に落とした。

　彼も起きていたのか、目を覚まして嬉しそうにほほえんでいる。

「おはよう…。」

「…おはよう…起きてたのね。」

「君の熱烈な挨拶に目が覚めたよ。」

「もう…やめて…。」

　恥ずかしくなって、視線を逸らすと楽しげに笑うセジャにハンナは癒されていた。

　もう彼に恥ずかしくない様に、強くなろうと決心した瞬間だった。

　ハンナが決心したのも、昨日の事が噂になり、もう誰もハンナを攻撃する様なことはしなくなった。

　学園でもハンナに、無視をする者もいなくなり、普通の生活が送れる様になっていた。

　ハンナはこれも全てセジャのおかげだと感謝してい他のだった。

　平穏に過ごしているうちに、ハンナにはとある気掛かりがあった。

　自分が卒業した後、奉仕活動としてお世話になっている患者たちが今後どうなるのか心配でたまらなかった。

　卒業までに自分の力ではない何かを考えなくてはと、思う様になっていた。

　たくさんの書物を読んでも、全て魔力の事ばかりが書いてあり、実用的なものはない。

　どうしたものかと考えあぐねていると、セドリックが、声をかけてきた。

「久しぶりだね、どうかしたのかい？」

　声をかけてきたセドリックとはあの舞踏会以来だった。

　ハンナはセドリックに話をした。

「実は今やってる奉仕活動で魔力にある程度頼らずに作れるものを考えているの。」

「なるほど…それはどんなものなんだい?」

「実はね、不治の病の人達を見させてもらってるのだけど、今までは魔力が全てだったの…でもそれでは限界が来てしまうと考えて何かいい方法はないかしら？」

　ハンナの問いにセドリックはしばらく黙り込んでいた。