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セレナは夢を見ていた。それはロットに抱き寄せられて、ふわふわとした気持ち、何もかも満たされてこのままでいたい。
そう思えるほどの夢だった。セレナは言った。
「お願い…終わらないで…。」
「…あぁ……終わらないよ…ずっと…。」
セレナは嬉しかった。そうしているとこれが夢なのだと実感してくる。
目が覚めると終わりを迎えてしまう…。そして今、目が覚めそうな感覚がしている。
もう少し…もう少しと願ったが、白い光が照らしだした。
そして目が覚めると涙が流れた。あたりは身に覚えのない部屋、そして上を見ると会いたい人の顔があった。
「……ロット…?」
「おはよう。セレナ。気分はどうだい?」
セレナは再度部屋を見渡した。身に覚えがない部屋だった。窓は花畑が映し出された絵になっており、豪華な家具が置かれ、自分が横になっているベッドも広い。
「ここは?」
セレナは思考が働かない中ロットに聞いた。
「君に用意した部屋だよ。これからはここで僕だけとあって、生活するんだよ。」
セレナはそう聞いた瞬間背中がゾッとした。彼が何を考えているのか分からなかった。それにここに愛し合ってしまった女を囲うだなんて、周りに知られればどう思われるか…。
「ロット…落ち着いて。何故こんな事を?」
「何故か分からないの?」
ロットは悲しい目をしている。
「君が離れなければ、ここまでする事もなかったんのに…。」
「ロット!それは貴方の為なの‼︎私がここにいてはダメなの…。」
必死に訴えるセレナに、顔を歪ませて声を荒げた。
「それが僕のため?…冗談じゃない‼︎君がいない事を考えると苦しいだけだ…。だから婚約を解消したんだ。僕には君だけなんだよ…。」
そう言って後ろから強く抱き抱えられる。
あまりの強さに、セレナは苦しくなったが、必死に言った。
「どうしてよ‼︎婚約者と結婚すれば、貴方は一緒安泰でいられるの‼︎分からないの?」
セレナの対抗にロットは怒り出した。
「僕がそんなに頼りないの?……わかった…なら君がわかってくれるまでここから出さないよ。僕が君を守るからね…。」
不敵な笑みを残すと、もう抗議をする油断もないままセレナはされるがままになるしかなかった。
それから朝か昼かも分からない部屋で唯一許された刺繍をする毎日だった。
ロットは時間が有れば、少しの間でも会いに来てくれる。
そして何かするわけでもなく、セレナを抱きしめたり、抱えたりして大切に大切に扱っていた。
セレナも、ダメだと分かっていても、彼に触れられるとうれしくなってしまうずるい自分を知って胸がキュッと痛くなるのだった。
そう思えるほどの夢だった。セレナは言った。
「お願い…終わらないで…。」
「…あぁ……終わらないよ…ずっと…。」
セレナは嬉しかった。そうしているとこれが夢なのだと実感してくる。
目が覚めると終わりを迎えてしまう…。そして今、目が覚めそうな感覚がしている。
もう少し…もう少しと願ったが、白い光が照らしだした。
そして目が覚めると涙が流れた。あたりは身に覚えのない部屋、そして上を見ると会いたい人の顔があった。
「……ロット…?」
「おはよう。セレナ。気分はどうだい?」
セレナは再度部屋を見渡した。身に覚えがない部屋だった。窓は花畑が映し出された絵になっており、豪華な家具が置かれ、自分が横になっているベッドも広い。
「ここは?」
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「君に用意した部屋だよ。これからはここで僕だけとあって、生活するんだよ。」
セレナはそう聞いた瞬間背中がゾッとした。彼が何を考えているのか分からなかった。それにここに愛し合ってしまった女を囲うだなんて、周りに知られればどう思われるか…。
「ロット…落ち着いて。何故こんな事を?」
「何故か分からないの?」
ロットは悲しい目をしている。
「君が離れなければ、ここまでする事もなかったんのに…。」
「ロット!それは貴方の為なの‼︎私がここにいてはダメなの…。」
必死に訴えるセレナに、顔を歪ませて声を荒げた。
「それが僕のため?…冗談じゃない‼︎君がいない事を考えると苦しいだけだ…。だから婚約を解消したんだ。僕には君だけなんだよ…。」
そう言って後ろから強く抱き抱えられる。
あまりの強さに、セレナは苦しくなったが、必死に言った。
「どうしてよ‼︎婚約者と結婚すれば、貴方は一緒安泰でいられるの‼︎分からないの?」
セレナの対抗にロットは怒り出した。
「僕がそんなに頼りないの?……わかった…なら君がわかってくれるまでここから出さないよ。僕が君を守るからね…。」
不敵な笑みを残すと、もう抗議をする油断もないままセレナはされるがままになるしかなかった。
それから朝か昼かも分からない部屋で唯一許された刺繍をする毎日だった。
ロットは時間が有れば、少しの間でも会いに来てくれる。
そして何かするわけでもなく、セレナを抱きしめたり、抱えたりして大切に大切に扱っていた。
セレナも、ダメだと分かっていても、彼に触れられるとうれしくなってしまうずるい自分を知って胸がキュッと痛くなるのだった。
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