わがままな娘

はなおくら

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「ロット…ダメ!」

 止めるセレナを無視して腰を沈めゆっくりと動かし出した。

「お願い…ロット。こんな事がバレたら貴方がっ‼︎」

「セレナ…君がここにいてくれるなら関係ない!」

 そう言ってロットはセレナを攻める。

 セレナも、ダメとわかっていながらも快感と愛おしさで震えていた。

 激しい快感にいつのまにかロットの背に手を回ししがみついていた。

「セレナ君に触れられるとおかしくなりそうだ…。」

「お願い…ロット。貴方には婚約者がっ!」

 セレナの一言にロットは苛立ちを感じていた。その気持ちをセレナに攻めながら言った。

「彼女のことはもう済んだことだ。今は他のやつより僕を見て…。」

 しかしセレナはこの時絶頂を迎えた。ベッドの上に倒れる。セレナを見下ろしまた腰を動かす。

 一度絶頂を感じたからだは敏感になり、セレナもまた腰が動いていた。

「セレナ…嬉しいよ…感じてるんだね…。」

「違う…これは…これは…!」

 セレナが首を振ると、ロットは余裕なさげに言った。

「ダメだ…もう果てそうだ。中に出すからね。」

 そう言われた時セレナは焦って腰を引いたが、ロットの腕が素早くそれを制しあっけなく中に出されてしまった。

 セレナは事を終えると気絶するように眠ってしまった。

 翌朝、顔に柔らかい感触がして目が覚めた。

 目を開けると、ロットが頬にキスを落としていた。

「…おはよう…セレナ。」

 満面の笑みで顔を覗き込んでいる。

 セレナははっとしてベッドから立ち上がろうとした時、手元に違和感を感じた。

「何?これ?」

 手元を鎖で繋がれていた。ロットの方を見て睨んだ。

「どう言うつもり?貴方には言いたい事が山ほどあるわ‼︎」

 ロットはセレナの怒った顔にもうっとりするほどの笑顔で答えた。

「怒った顔も愛おしいよ。」

 陽気な返事にカッとなった。婚約者がいる身でよくもこんな事ができる者だと思った。

「貴方には婚約者がいるのよ?私がもっとも嫌悪する事をするなんて!」

 これ以上顔を見たくないと後ろを向くとロットは慌てた様子で言った。

「昨日のことは後悔はしてないよ。でも君に嫌われるのは嫌だ…。」

 横目で見るとしゅんっとしている彼がいた。そしてセレナはもう一つ気になる事を言った。

「それからこの腕の鎖はなんなの?どう言うつもり?」

 セレナが怒鳴ると、さっきまでの態度が一変してロットは口を開く。

「君が悪いんだよ。君の魅力的な所を僕だけに見せればいいのに、他の男に見せつけるから…他の男が君をどんなふうに見てるか自覚あるの?」
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