8 / 44
第7話
しおりを挟む
反射的に目を瞑ったけど、これ絶対痛いやつだ。
そんな高くから振り上げたら痛いに決まってるじゃん。加減とかできないのかな。
…あれ、終わった?案外痛くないもんなんだな。
2回目だから、感覚麻痺してるのか?
目を開けると、そこには海斗の姿が。
「何してんの」
海斗が先輩の腕を掴んでいた。
「海斗…」
ナイスタイミング!
まぁ、一発当たったんですけどね。
…とか呑気なこと言ってる場合じゃないかも。
海斗のオーラが…
「これはっ、」
「まさか、俺の彼女だって分かっててこんな事してる?」
「…」
「聞いてんの?」
形勢逆転…
「聞いてる…けど、こ、この女が悪いのよ。彼氏がいるのに翔と仲良くして、狙ってるようにしか見えないんだから。あ、あんたも彼女取られないように見張ってなさいよ」
開き直った…というか、言い訳が無茶苦茶…
「じゃあ何?翔が弟の彼女取るような奴だと思ってる訳?」
「…へ、弟…?」
嘘だろ…?
ま、まさか、兄弟だって知らなかったなんて言わないよね。
大体の人はみんな知ってるって言ってたけど…
いや、その程度の仲なのによく人の顔にビンタなんてできたな。
「何、知らなかったの?」
「…」
図星か、
「なんだ、あんた大して翔と仲良くないんじゃん」
もしかして、私…殴られ損だったりするのかな?
「お、お願いこの事は『翔には言うなって?はっ…バカにするのもいい加減にしろよ』…っ、」
翔君に言わなくたって、きっとあなたに彼女の役割は果たせない。
「まだいるつもり?お前の顔なんて見たくないんだけど?次、雫に手出したら許さないからな」
「…っ、」
怖気付いたのか、そのまま行ってしまった。
「助けてくれてありがとう」
「お前な…言い返したりなんかしたら怒るって分からな…は?お前その顔どうした」
え、なに。急にディスらないでよ。見ない間にさらにブサイクになったって?
人がせっかく感謝してるっていうのに…
「元々こんな顔だけど」
「いや、そうじゃなくて、赤くなってる」
「え、嘘…痛っ。さっきの人に叩かれたからかな…」
「…」
「ちょっ、どこ行くの」
無言で立ち去ろうとしないで。
「一発なぐ『私なら大丈夫だから!』いや、でも」
殴ったりなんかしたらあんたの評判落ちるわ。
それに、あんな奴、殴る価値もない。
「ほんとに大丈夫だから」
「…行くぞ」
「え、どこに?」
「保健室に決まってるだろ。お前も一応女なんだし…顔に傷が残ったりしたら大変だろ」
そんなあんたは一応女と付き合ってるんだね。
「これぐらいで大袈裟だよ」
「いいから」
「このぐらい大丈夫のに…」
どうしてそこまでして、私を保健室に連れて行きたがったのか、後に分かることとなる。
そんな高くから振り上げたら痛いに決まってるじゃん。加減とかできないのかな。
…あれ、終わった?案外痛くないもんなんだな。
2回目だから、感覚麻痺してるのか?
目を開けると、そこには海斗の姿が。
「何してんの」
海斗が先輩の腕を掴んでいた。
「海斗…」
ナイスタイミング!
まぁ、一発当たったんですけどね。
…とか呑気なこと言ってる場合じゃないかも。
海斗のオーラが…
「これはっ、」
「まさか、俺の彼女だって分かっててこんな事してる?」
「…」
「聞いてんの?」
形勢逆転…
「聞いてる…けど、こ、この女が悪いのよ。彼氏がいるのに翔と仲良くして、狙ってるようにしか見えないんだから。あ、あんたも彼女取られないように見張ってなさいよ」
開き直った…というか、言い訳が無茶苦茶…
「じゃあ何?翔が弟の彼女取るような奴だと思ってる訳?」
「…へ、弟…?」
嘘だろ…?
ま、まさか、兄弟だって知らなかったなんて言わないよね。
大体の人はみんな知ってるって言ってたけど…
いや、その程度の仲なのによく人の顔にビンタなんてできたな。
「何、知らなかったの?」
「…」
図星か、
「なんだ、あんた大して翔と仲良くないんじゃん」
もしかして、私…殴られ損だったりするのかな?
「お、お願いこの事は『翔には言うなって?はっ…バカにするのもいい加減にしろよ』…っ、」
翔君に言わなくたって、きっとあなたに彼女の役割は果たせない。
「まだいるつもり?お前の顔なんて見たくないんだけど?次、雫に手出したら許さないからな」
「…っ、」
怖気付いたのか、そのまま行ってしまった。
「助けてくれてありがとう」
「お前な…言い返したりなんかしたら怒るって分からな…は?お前その顔どうした」
え、なに。急にディスらないでよ。見ない間にさらにブサイクになったって?
人がせっかく感謝してるっていうのに…
「元々こんな顔だけど」
「いや、そうじゃなくて、赤くなってる」
「え、嘘…痛っ。さっきの人に叩かれたからかな…」
「…」
「ちょっ、どこ行くの」
無言で立ち去ろうとしないで。
「一発なぐ『私なら大丈夫だから!』いや、でも」
殴ったりなんかしたらあんたの評判落ちるわ。
それに、あんな奴、殴る価値もない。
「ほんとに大丈夫だから」
「…行くぞ」
「え、どこに?」
「保健室に決まってるだろ。お前も一応女なんだし…顔に傷が残ったりしたら大変だろ」
そんなあんたは一応女と付き合ってるんだね。
「これぐらいで大袈裟だよ」
「いいから」
「このぐらい大丈夫のに…」
どうしてそこまでして、私を保健室に連れて行きたがったのか、後に分かることとなる。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
私の大好きな彼氏はみんなに優しい
hayama_25
恋愛
柊先輩は私の自慢の彼氏だ。
柊先輩の好きなところは、誰にでも優しく出来るところ。
そして…
柊先輩の嫌いなところは、誰にでも優しくするところ。
獣人の里の仕置き小屋
真木
恋愛
ある狼獣人の里には、仕置き小屋というところがある。
獣人は愛情深く、その執着ゆえに伴侶が逃げ出すとき、獣人の夫が伴侶に仕置きをするところだ。
今夜もまた一人、里から出ようとして仕置き小屋に連れられてきた少女がいた。
仕置き小屋にあるものを見て、彼女は……。
溺愛ダーリンと逆シークレットベビー
葉月とに
恋愛
同棲している婚約者のモラハラに悩む優月は、ある日、通院している病院で大学時代の同級生の頼久と再会する。
立派な社会人となっていた彼に見惚れる優月だったが、彼は一児の父になっていた。しかも優月との子どもを一人で育てるシングルファザー。
優月はモラハラから抜け出すことができるのか、そして子どもっていったいどういうことなのか!?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
皇帝陛下は身ごもった寵姫を再愛する
真木
恋愛
燐砂宮が雪景色に覆われる頃、佳南は紫貴帝の御子を身ごもった。子の未来に不安を抱く佳南だったが、皇帝の溺愛は日に日に増して……。※「燐砂宮の秘めごと」のエピローグですが、単体でも読めます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる