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スターライトとの出会い編 12
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「昨日、お前は練習不足だって教えてくれて、ほんとにその通りだと思いました」
と私は少し緊張しながら言った。
昨日みたいに、また怒られたらどうしよう。
そう思っていたけど、
凛月さんは何も言わなかった。
私の気持ちが少しでも伝わったらいいな。
「今はまだ認めてくださいなんて言えません。だけど、いつか胸を張って言えるように。ダンスも歌も凛月さんと肩を並べられるように頑張ります。なので見ていてください。何年かかってでも追いついてみせます」
と私は力強く続けた。
凛月さんは何も言わずにダンスの練習に取り掛かっていた。
だけど、心做しかどこか吹っ切れたような表情だった。
家に帰ると、ちょうど流星さんが慌ただしく家を出ようとしていて、
私を見るなり
「純怜ちゃ、ん…?はあ、無事でよかった~」
とほっとした表情を浮かべた。
「…おはようございます?」
私は少し戸惑いながら答えた。
こんな朝早くからどこに出かけるんだろう。
呑気にそんなことを思っていたけど、
「おはようございますじゃないよ!どこに行ってたの!?すごく心配したんだから!」
流星さんは少し怒ったように見えたけど、その目には心配の色が濃く映っていた。
私が帰らなかったから、心配で探しに行こうとしてくれてたんだ。
流星さんの心配そうな顔を見て、胸が痛んだ。
「ダンスの練習した後、疲れてそのまま寝ちゃったみたいです、」
どんな顔をしたらいいのか分からなかったから、愛想笑いをした。
だけど、心の中では申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
「笑い事じゃないよ。はぁ、無事だから良かったけど。みんなも心配してて、気が気じゃないみたいだから早く会ってあげて」
と流星さんが優しく言ってくれた。
私は頷き、玄関に入ると、陽向さんが私を見つけてすぐに駆け寄ってきた。
「純怜ちゃん!」
陽向さんは驚いた表情で私を見つめた。
「陽向さん…」
「今から流星くんと純怜ちゃんを探しに行こうとしてたんだよ。今までどこで何してたの?」
と陽向さんも流星さんと同様に心配そうに問いかけた。
「ダンススタジオで練習して、そのまま寝ちゃったんだって」
流星さんがすかさず説明してくれた。
「もう、心配したぁ」
陽向さんはほっとしたように言った。
「ごめんなさい、」
「帰ってきてくれたから、もういいよ」
そう言って、優しく微笑んでくれた。
リビングに向かうと、他のメンバーもみんな慌てて探す準備をしていたり、マネージャーに電話したりしていた。
私のためにこんなにも心配してくれていることに、胸が温かくなった。
雄大さんと目が合った。
「ちょっと純怜ちゃん!一体どこで何してたの!」
怒ってる。
だけど、それは私のことを大切に思ってくれてるから。
そう思ったら…
と私は少し緊張しながら言った。
昨日みたいに、また怒られたらどうしよう。
そう思っていたけど、
凛月さんは何も言わなかった。
私の気持ちが少しでも伝わったらいいな。
「今はまだ認めてくださいなんて言えません。だけど、いつか胸を張って言えるように。ダンスも歌も凛月さんと肩を並べられるように頑張ります。なので見ていてください。何年かかってでも追いついてみせます」
と私は力強く続けた。
凛月さんは何も言わずにダンスの練習に取り掛かっていた。
だけど、心做しかどこか吹っ切れたような表情だった。
家に帰ると、ちょうど流星さんが慌ただしく家を出ようとしていて、
私を見るなり
「純怜ちゃ、ん…?はあ、無事でよかった~」
とほっとした表情を浮かべた。
「…おはようございます?」
私は少し戸惑いながら答えた。
こんな朝早くからどこに出かけるんだろう。
呑気にそんなことを思っていたけど、
「おはようございますじゃないよ!どこに行ってたの!?すごく心配したんだから!」
流星さんは少し怒ったように見えたけど、その目には心配の色が濃く映っていた。
私が帰らなかったから、心配で探しに行こうとしてくれてたんだ。
流星さんの心配そうな顔を見て、胸が痛んだ。
「ダンスの練習した後、疲れてそのまま寝ちゃったみたいです、」
どんな顔をしたらいいのか分からなかったから、愛想笑いをした。
だけど、心の中では申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
「笑い事じゃないよ。はぁ、無事だから良かったけど。みんなも心配してて、気が気じゃないみたいだから早く会ってあげて」
と流星さんが優しく言ってくれた。
私は頷き、玄関に入ると、陽向さんが私を見つけてすぐに駆け寄ってきた。
「純怜ちゃん!」
陽向さんは驚いた表情で私を見つめた。
「陽向さん…」
「今から流星くんと純怜ちゃんを探しに行こうとしてたんだよ。今までどこで何してたの?」
と陽向さんも流星さんと同様に心配そうに問いかけた。
「ダンススタジオで練習して、そのまま寝ちゃったんだって」
流星さんがすかさず説明してくれた。
「もう、心配したぁ」
陽向さんはほっとしたように言った。
「ごめんなさい、」
「帰ってきてくれたから、もういいよ」
そう言って、優しく微笑んでくれた。
リビングに向かうと、他のメンバーもみんな慌てて探す準備をしていたり、マネージャーに電話したりしていた。
私のためにこんなにも心配してくれていることに、胸が温かくなった。
雄大さんと目が合った。
「ちょっと純怜ちゃん!一体どこで何してたの!」
怒ってる。
だけど、それは私のことを大切に思ってくれてるから。
そう思ったら…
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