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30話 心臓の鼓動(後編)
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「良い天気だー」
カラッとした秋晴れの空の下。私とセシリーは洗濯物に勤しんでいる。
「それにしてもいいのー?」
「何が?」
「エインズワース子爵のお屋敷に行かなくて。もう三日も経つでしょ」
「……」
そうなのよねー。エメラインお嬢様から来てくれと言われて、奥様もいってらっしゃいって言ってるんだけど。
「いいじゃなーい、あんなハンサムも居るんだし? チャンスなんだから行くべきよ」
「セシリー、ジェラルド司祭はどうしたの」
「それはそれ。これはこれよ」
けろっとした顔でそうのたまうセシリー。そのハンサムさんが居るから私は行きたくないんだってば。
「でもさ、子爵様に見初められたら玉の輿じゃない」
「そんな事考えてたの? 私なんか全然子供だし……大体身分違いよ」
そう、この世界というかこの国には身分制度がある。エメラインお嬢様の母上のような事が絶対無いって訳じゃないから多少は緩いんだろうけど、普通は平民と貴族は結婚しない。
「うーん、それなんだけど。アンナマリーは聖女様じゃない」
「え? それが何か」
「本当なら王城にも入れるんでしょ?」
「むむむ……」
それは考えた事無かった。って事はフィリップ様ともワンチャンあるって事!?
「うわあああああっ」
私は一瞬想像した光景に恥ずかしくなって頭を掻きむしった。何がワンチャンだ。私はまだ13歳になったばっかだっての。そもそも全然相手にされてないし。
「アンナマリー……あんたフィリップ様の事が好きなのね」
「へっ!? な、な、な、何言っているのよ」
「じゃなきゃなんなのよ。さっきから大騒ぎして」
「うう……」
好き、なのかな。嫌いになる理由は無い。若いのにエメラインお嬢様の為にこんな田舎まで来るくらいお優しい方だし、私にも気さくに接してくれるし……川では助けて貰ったし……。
「ほら、アンナマリー。自分の顔見てごらんなさいよ」
セシリーがコンパクトを取りだして私に突きつける。そこには頬も耳も紅潮させた私が映っていた。
「今は子供と大人でも、三年たったら分からないわよ」
「でも……」
「でもじゃない!」
セシリーの両手が私の赤くなった顔を包み混んだ。そのまま私の顔を握りつぶすような力でぎゅーっとされた。
「セシリー、痛い痛い痛い」
「あんたが行かないなら、私が行くわよ~。別に本を運ぶだけでしょ?」
「そっ、それはダメ!」
思わず口をついて出た言葉に自分でびっくりする。見上げると、セシリーが得意そうな顔で笑っていた。
「そうよ、それでいいのよ。素直になりなさいよ」
「うー、セシリーの馬鹿ぁ」
「アンナマリー、あんたは可愛いわよ。自信持って! ……地味だけど」
もう、一言多いのよ、セシリーは! 確かにあんたに比べたら地味よ、分かってますよ。
「ちょっと、じっとしてて」
「え、なに」
「この三つ編みがガキ臭いのよ」
私を後ろ向きに座らせたセシリーはピンで私の三つ編みを留めていく。
「はい、出来た。これでちょっとは見られるようになったんじゃない?」
「なんかスースーする……」
「じゃ、いってらっしゃい」
「ええー、これで行くの!?」
なんか気合い入れすぎみたいで余計に恥ずかしくない!? 振り返るとセシリーはあっちへ行けと手を払っていた。しょうがない、行くか……。本自体は家からとっくに持って来ているのよね。
「アンナマリー! 来てくれないかと思っちゃった」
「ごめんなさい、遅くなってしまって。これお約束の本です」
エインズワース邸に着くとエメラインお嬢様がすぐにやって来た。その顔はこのルズベリー村に来た当初より大分明るい。
「それでは、私は失礼します」
「ええ、もう帰っちゃうの?」
用事を済ませてさっさと退出しようとした私をエメラインお嬢様が引き留めた。ああ、ぐずぐずしてるとフィリップ様と顔を合わせてしまう。
「申し訳ございません、まだ仕事も残っているので」
「ええ……本当に?」
私が何とかすぐに帰ろうとすると、エメラインお嬢様は私のスカートを握りしめて見上げてきた。ううっ、美少女の上目遣いのおねだり……!!
「わ、わかりましたちょっとだけですよ」
「本当? お菓子を用意させるわ」
もう、こんなの断れる訳ないじゃない。私は恐縮しながらも中に通して貰った。屋敷の内部は壁も塗り替えられ、カーテンも取り替えられて明るい日差しが注ぎ込んでいる。オルディス卿が居た時の名残は感じられない……。
「どうしたの、こっちよ?」
「あ、はいエメラインお嬢様。なんでもありません」
私は一瞬物思いにふけっていたのを振り払って、エメラインお嬢様の後を追った。恐縮しながら通して貰った居間で、お菓子をつまみながら本の感想を話すエメラインお嬢様に相づちを打っていると、おもむろにドアが開いた。
「お、アンナマリー来ていたのか」
ほらね。やっぱりこうなった。外出でもしていたのか、タイを緩めながら近づいてくるその姿はちょっと色っぽい。
「お邪魔しております」
私はフィリップ様の顔を直視出来ないまま挨拶ををなんとか返した。落ち着け、私。このままじゃ挙動不審すぎる。立ち尽くす私をしばらく眺めていたエメラインお嬢様がフィリップ様の手を引いた。
「アンナマリーとお喋りをしていたの。アンナマリーはお友達だから」
「そうか、楽しかったかい」
「ええ、とても」
微笑み合う美しい兄妹はまるで絵画のようだった。私は思わずぽけーっとそれを眺めてしまった。いけない。あんまり長居もしていられない。
「あの、私そろそろ失礼します」
「ああ、エメラインの相手をしてくれてありがとう。おや、髪型を変えたんだね」
「うっ、あの……はい」
「良く似合っているよ」
「あっ、ありがとうございます」
クシャッと目元を細めて笑うフィリップ様の顔に、また私の頬に血が昇っていく。もう! どうしちゃったの? ドキドキする心臓を抱えて私はなんとかお屋敷を出て教会へと戻った。
カラッとした秋晴れの空の下。私とセシリーは洗濯物に勤しんでいる。
「それにしてもいいのー?」
「何が?」
「エインズワース子爵のお屋敷に行かなくて。もう三日も経つでしょ」
「……」
そうなのよねー。エメラインお嬢様から来てくれと言われて、奥様もいってらっしゃいって言ってるんだけど。
「いいじゃなーい、あんなハンサムも居るんだし? チャンスなんだから行くべきよ」
「セシリー、ジェラルド司祭はどうしたの」
「それはそれ。これはこれよ」
けろっとした顔でそうのたまうセシリー。そのハンサムさんが居るから私は行きたくないんだってば。
「でもさ、子爵様に見初められたら玉の輿じゃない」
「そんな事考えてたの? 私なんか全然子供だし……大体身分違いよ」
そう、この世界というかこの国には身分制度がある。エメラインお嬢様の母上のような事が絶対無いって訳じゃないから多少は緩いんだろうけど、普通は平民と貴族は結婚しない。
「うーん、それなんだけど。アンナマリーは聖女様じゃない」
「え? それが何か」
「本当なら王城にも入れるんでしょ?」
「むむむ……」
それは考えた事無かった。って事はフィリップ様ともワンチャンあるって事!?
「うわあああああっ」
私は一瞬想像した光景に恥ずかしくなって頭を掻きむしった。何がワンチャンだ。私はまだ13歳になったばっかだっての。そもそも全然相手にされてないし。
「アンナマリー……あんたフィリップ様の事が好きなのね」
「へっ!? な、な、な、何言っているのよ」
「じゃなきゃなんなのよ。さっきから大騒ぎして」
「うう……」
好き、なのかな。嫌いになる理由は無い。若いのにエメラインお嬢様の為にこんな田舎まで来るくらいお優しい方だし、私にも気さくに接してくれるし……川では助けて貰ったし……。
「ほら、アンナマリー。自分の顔見てごらんなさいよ」
セシリーがコンパクトを取りだして私に突きつける。そこには頬も耳も紅潮させた私が映っていた。
「今は子供と大人でも、三年たったら分からないわよ」
「でも……」
「でもじゃない!」
セシリーの両手が私の赤くなった顔を包み混んだ。そのまま私の顔を握りつぶすような力でぎゅーっとされた。
「セシリー、痛い痛い痛い」
「あんたが行かないなら、私が行くわよ~。別に本を運ぶだけでしょ?」
「そっ、それはダメ!」
思わず口をついて出た言葉に自分でびっくりする。見上げると、セシリーが得意そうな顔で笑っていた。
「そうよ、それでいいのよ。素直になりなさいよ」
「うー、セシリーの馬鹿ぁ」
「アンナマリー、あんたは可愛いわよ。自信持って! ……地味だけど」
もう、一言多いのよ、セシリーは! 確かにあんたに比べたら地味よ、分かってますよ。
「ちょっと、じっとしてて」
「え、なに」
「この三つ編みがガキ臭いのよ」
私を後ろ向きに座らせたセシリーはピンで私の三つ編みを留めていく。
「はい、出来た。これでちょっとは見られるようになったんじゃない?」
「なんかスースーする……」
「じゃ、いってらっしゃい」
「ええー、これで行くの!?」
なんか気合い入れすぎみたいで余計に恥ずかしくない!? 振り返るとセシリーはあっちへ行けと手を払っていた。しょうがない、行くか……。本自体は家からとっくに持って来ているのよね。
「アンナマリー! 来てくれないかと思っちゃった」
「ごめんなさい、遅くなってしまって。これお約束の本です」
エインズワース邸に着くとエメラインお嬢様がすぐにやって来た。その顔はこのルズベリー村に来た当初より大分明るい。
「それでは、私は失礼します」
「ええ、もう帰っちゃうの?」
用事を済ませてさっさと退出しようとした私をエメラインお嬢様が引き留めた。ああ、ぐずぐずしてるとフィリップ様と顔を合わせてしまう。
「申し訳ございません、まだ仕事も残っているので」
「ええ……本当に?」
私が何とかすぐに帰ろうとすると、エメラインお嬢様は私のスカートを握りしめて見上げてきた。ううっ、美少女の上目遣いのおねだり……!!
「わ、わかりましたちょっとだけですよ」
「本当? お菓子を用意させるわ」
もう、こんなの断れる訳ないじゃない。私は恐縮しながらも中に通して貰った。屋敷の内部は壁も塗り替えられ、カーテンも取り替えられて明るい日差しが注ぎ込んでいる。オルディス卿が居た時の名残は感じられない……。
「どうしたの、こっちよ?」
「あ、はいエメラインお嬢様。なんでもありません」
私は一瞬物思いにふけっていたのを振り払って、エメラインお嬢様の後を追った。恐縮しながら通して貰った居間で、お菓子をつまみながら本の感想を話すエメラインお嬢様に相づちを打っていると、おもむろにドアが開いた。
「お、アンナマリー来ていたのか」
ほらね。やっぱりこうなった。外出でもしていたのか、タイを緩めながら近づいてくるその姿はちょっと色っぽい。
「お邪魔しております」
私はフィリップ様の顔を直視出来ないまま挨拶ををなんとか返した。落ち着け、私。このままじゃ挙動不審すぎる。立ち尽くす私をしばらく眺めていたエメラインお嬢様がフィリップ様の手を引いた。
「アンナマリーとお喋りをしていたの。アンナマリーはお友達だから」
「そうか、楽しかったかい」
「ええ、とても」
微笑み合う美しい兄妹はまるで絵画のようだった。私は思わずぽけーっとそれを眺めてしまった。いけない。あんまり長居もしていられない。
「あの、私そろそろ失礼します」
「ああ、エメラインの相手をしてくれてありがとう。おや、髪型を変えたんだね」
「うっ、あの……はい」
「良く似合っているよ」
「あっ、ありがとうございます」
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