117 / 281
第一章:始まりの世界 ”自己啓発編”
♯17. Nリバイバルの致命的な欠陥
しおりを挟む
その頃、噴水周りのコンクリートで座りながら眠って
いるタカフミに絡んでくる酔っぱらいのOLが現れたの
でB探偵は慌てて立花に連絡を入れた。
「マイカさん。報告します。只今、Nリバイバルを発動
中に酔っぱらいのOLが現れて必要以上にタカフミ君の
体に触れて起こそうとしています!」
「その女。何してくれてんのよっ。あなたも知っての通
り、Nリバイバルには、致命的な欠陥があって発動中に
他人が体の一部に触れる継続時間が3秒以上で脳内再生
の映像は、中断されてノイズが入った画面に切り替わり
その状態が3分以上継続されたら脳に甚大なダメージを
受けて目を覚ましてから何らかの後遺症が表に出てくる
可能性が高まるんだから、その性悪女を何とか引き離し
て頂戴! 良い事。絶対に3分以上触れさせないで頂戴。
もし失敗したら、あなたに出資した金額を全額返金して
貰うから、そのつもりで対処して!!」
声を荒げる立花に対してリカ姐は緊急事態になった事
を即座に理解して肩にそっと手を置いた。
(昔はどうかしらないけど今は本気でタカフミ君の事を
心配してるんだね)
「はいはい。喧嘩絡みでは無いので酔っぱらいの話を私
が受け止めれば大事には至らないと思いますがね」
あまりの豹変ぶりに理不尽さを覚えて不機嫌な態度が
言葉に出てしまうB探偵。
「”はい”は一回で良いの! さっさと引き離して不快な
想いを取り除いてくれるかしら」
「分かりました。善処します!」
電話越しでも眉毛を釣り上げてるのが分かる位の剣幕
に言葉遣いを改めたB探偵だった。
「マイカ、何をそんなにイラついてるの?」
「彼に後遺症が出たら耐えられないの。後遺症の中には
両手両足の麻痺や勃起不全もあるから……」
(成程、後者の方を心配してるのね!)
「でもタカフミ君には彼女いるでしょ!? マイカには
直接関係ない気がすると思うんだけど……」
「何か風の噂で毎日喧嘩が絶えなくて破局寸前らしいの」
「風の噂ね~」
(本当は確実な情報なのに回りくどい言い回しなのが、
本気すぎて怖いわ)
今まで男性と本気で付き合った事が無かったと聞いて
いただけに、ちょっぴりヤキモチを焼いたリカ姐だった。
*OL= office lady の略。
女性の会社員(事務員)を意味する。
いるタカフミに絡んでくる酔っぱらいのOLが現れたの
でB探偵は慌てて立花に連絡を入れた。
「マイカさん。報告します。只今、Nリバイバルを発動
中に酔っぱらいのOLが現れて必要以上にタカフミ君の
体に触れて起こそうとしています!」
「その女。何してくれてんのよっ。あなたも知っての通
り、Nリバイバルには、致命的な欠陥があって発動中に
他人が体の一部に触れる継続時間が3秒以上で脳内再生
の映像は、中断されてノイズが入った画面に切り替わり
その状態が3分以上継続されたら脳に甚大なダメージを
受けて目を覚ましてから何らかの後遺症が表に出てくる
可能性が高まるんだから、その性悪女を何とか引き離し
て頂戴! 良い事。絶対に3分以上触れさせないで頂戴。
もし失敗したら、あなたに出資した金額を全額返金して
貰うから、そのつもりで対処して!!」
声を荒げる立花に対してリカ姐は緊急事態になった事
を即座に理解して肩にそっと手を置いた。
(昔はどうかしらないけど今は本気でタカフミ君の事を
心配してるんだね)
「はいはい。喧嘩絡みでは無いので酔っぱらいの話を私
が受け止めれば大事には至らないと思いますがね」
あまりの豹変ぶりに理不尽さを覚えて不機嫌な態度が
言葉に出てしまうB探偵。
「”はい”は一回で良いの! さっさと引き離して不快な
想いを取り除いてくれるかしら」
「分かりました。善処します!」
電話越しでも眉毛を釣り上げてるのが分かる位の剣幕
に言葉遣いを改めたB探偵だった。
「マイカ、何をそんなにイラついてるの?」
「彼に後遺症が出たら耐えられないの。後遺症の中には
両手両足の麻痺や勃起不全もあるから……」
(成程、後者の方を心配してるのね!)
「でもタカフミ君には彼女いるでしょ!? マイカには
直接関係ない気がすると思うんだけど……」
「何か風の噂で毎日喧嘩が絶えなくて破局寸前らしいの」
「風の噂ね~」
(本当は確実な情報なのに回りくどい言い回しなのが、
本気すぎて怖いわ)
今まで男性と本気で付き合った事が無かったと聞いて
いただけに、ちょっぴりヤキモチを焼いたリカ姐だった。
*OL= office lady の略。
女性の会社員(事務員)を意味する。
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
姫と精霊の物語A Tale of Princesses and Spirits
静風
絵本
「姫と精霊の物語」では、広大な王国のお姫様、アリアの心温まる冒険が描かれます。城での退屈な毎日に飽き飽きしていたアリアは、ある日、森の精霊たちとの出会いをきっかけに、外の世界へと一歩を踏み出します。老木の精、石の精、川の精との出会いを通じて、アリアは毎日を大切に生きること、変化を楽しむこと、そして心を穏やかに持つことの重要性を学びます。
この絵本は、アリアが精霊たちから受けた教えを胸に、最終的に立派な女王になるまでのサクセスストーリーを描いています。読者は、ページをめくるたびに、アリアの成長と変化を見守り、彼女と一緒に成長することができます。鮮やかなイラストが物語をさらに魅力的に彩り、子供たちだけでなく大人も楽しめる内容となっています。
アリアの旅は、大切な人との絆、自然との調和、そして自分自身を見つめ直す旅でもあります。「姫と精霊の物語」を通じて、読者は日常の小さな奇跡を見つけ、心に響くメッセージを受け取ることでしょう。癒しと成長の物語が、あなたを待っています。
※この絵本は「大人と子供が楽しめる絵本」と言うコンセプトでAIにより作製しました。
わたし雑草がぼうぼうと生えているおばあちゃんの家にお邪魔します!(猫と不思議な生き物が住みついています)
なかじまあゆこ
児童書・童話
猫好きな小鳥浜ことりが最近気になるのは雑草がぼうぼうに生えているおばあちゃんの家だ。
その家に大好きな猫が通っているのを見かけめちゃくちゃ興味を持っていた。
そんなある日、猫と遊んでいると、その家に住むおばあちゃんに声を掛けられて。
小鳥浜ことり小学五年生と幼なじみの紫美紀香と町田結太におばあちゃんと猫。それからちょっと不思議なあやかしの物語です。
よろしくお願いします(^^)/
おっとりドンの童歌
花田 一劫
児童書・童話
いつもおっとりしているドン(道明寺僚) が、通学途中で暴走車に引かれてしまった。
意識を失い気が付くと、この世では見たことのない奇妙な部屋の中。
「どこ。どこ。ここはどこ?」と自問していたら、こっちに雀が近づいて来た。
なんと、その雀は歌をうたい狂ったように踊って(跳ねて)いた。
「チュン。チュン。はあ~。らっせーら。らっせいら。らせらせ、らせーら。」と。
その雀が言うことには、ドンが死んだことを(津軽弁や古いギャグを交えて)伝えに来た者だという。
道明寺が下の世界を覗くと、テレビのドラマで観た昔話の風景のようだった。
その中には、自分と瓜二つのドン助や同級生の瓜二つのハナちゃん、ヤーミ、イート、ヨウカイ、カトッぺがいた。
みんながいる村では、ヌエという妖怪がいた。
ヌエとは、顔は鬼、身体は熊、虎の手や足をもち、何とシッポの先に大蛇の頭がついてあり、人を食べる恐ろしい妖怪のことだった。
ある時、ハナちゃんがヌエに攫われて、ドン助とヤーミでヌエを退治に行くことになるが、天界からドラマを観るように楽しんで鑑賞していた道明寺だったが、道明寺の体は消え、意識はドン助の体と同化していった。
ドン助とヤーミは、ハナちゃんを救出できたのか?恐ろしいヌエは退治できたのか?
イカロスのプロペラ
かなたろー
児童書・童話
中学二年生の斑鳩露花(いかるがろか)は、車椅子の少女。棒高跳びの練習中、脊椎を損傷し、半身不随となる。下半身は動かない。そして、左手は親指しか動かすことができない。
そんな露花に、クラスメイトの代田鹿太(だいだろくた)が、ドローン部の入部をすすめてくる。露花は、最初は乗り気ではなかったが、やがてドローンの魅力と、代田のやさしさにひかれていく。
保健室登校をしている、女子の制服を着た男子生徒、一学年下の蟻戸有亜(ありどありつぐ)を迎え、正式に部として発足したドローン部は、毎日練習に励む。左手のハンデキャップのため、プロポを両手でにぎることができない露花は、ふたりとの実力差が離れていくことに焦っていた。
そんなおり、代田は、休日、露花を自分の家にさそう。デートと勘違いした露花は、おしゃれをして代田の家に行くが、代田の目的は、露花が安定した体勢でドローンの操作に集中できるように、車椅子にドローン操作専用のテーブルを作成することだった。そしてそのテーブルを使うことで、露花のドローンレーサーとしての才能が開花する。
露花は、代田のことを異性としてハッキリと好意を抱くようになるが、告白はできかねていた。そんな露花の気持ちを察した親友の磐田遊梨(いわたゆうり)は、露花の恋をおせっかいに、やや強引に応援を始める。
遊梨のおせっかいのかいあって、十一月に開催されるドローンレースの大会にエントリーするための書類選考用の応募動画を作成しているなかで、露花は代田に告白され、ふたりは両思いになる。
露花は書類選考に通過して予選会も突破。そして本戦に出場し、決勝へとコマを進める。
決勝戦、露花は一瞬トップに立つも、昨年のチャンピオンに抜かされたことに動揺し、無理な操作をしてクラッシュ。リタイアしてしまう。露花は悔しくて涙をながす。しかしその涙は、露花がドローンに本気で取り組んでいる証拠だった。
魔法アプリ【グリモワール】
阿賀野めいり
児童書・童話
◆異世界の力が交錯する町で、友情と成長が織りなす新たな魔法の物語◆
小学5年生の竹野智也(たけのともや) は、【超常事件】が発生する町、【新都心:喜志間ニュータウン】で暮らしていた。夢の中で現れる不思議な青年や、年上の友人・春風颯(はるかぜはやて)との交流の中でその日々を過ごしていた。
ある夜、町を突如襲った異変──夜にもかかわらず、オフィス街が昼のように明るく輝いた。その翌日、智也のスマートフォンに謎のアプリ【グリモワール】がインストールされていた。消そうとしても消えないアプリ。そして、智也は突然見たこともない化け物に襲われる。そんな智也を救ったのは、春風颯だった。しかも彼の正体は【異世界】の住人で――。
アプリの力によって魔法使いとなった智也は、颯とともに、次々と発生する【超常事件】に挑む。しかし、これらの事件が次第に智也自身の運命を深く絡め取っていくことにまだ気づいていなかった――。
※カクヨムでも連載しております※
ゆうれいのぼく
早乙女純章
児童書・童話
ぼくはゆうれいになっていた。
ゆうれいになる前が何だったのか分からない。
ぼくが帰れる場所を探してみよう。きっと自分が何だったのかを思い出して、なりたい自分になれそうな気がする。
ぼくはいろいろなものに憑依していって、みんなを喜ばせていく。
でも、結局、ゆうれいの自分に戻ってしまう。
ついには、空で同じゆうれいたちを見つけるけれど、そこもぼくの本当の居場所ではなかった。
ゆうれいはどんどん増えていっていく。なんと『あくのぐんだん』が人間をゆうれいにしていたのだ。
※この作品は、レトロアーケードゲーム『ファンタズム』から影響を受けて創作しました。いわゆる参考文献みたいな感じです。
がきあみ ―閻魔大王がわたしたちに運命のいたずらをした―
くまの広珠
児童書・童話
「香蘭ちゃん、好きだよ。ぼくが救ってあげられたらいいのに……」
クラスメイトの宝君は、告白してくれた直後に、わたしの前から姿を消した。
「有若宝なんてヤツ、知らねぇし」
誰も宝君を、覚えていない。
そして、土車に乗ったミイラがあらわれた……。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
『小栗判官』をご存知ですか?
説経節としても有名な、紀州、熊野古道にまつわる伝説です。
『小栗判官』には色々な筋の話が伝わっていますが、そのひとつをオマージュしてファンタジーをつくりました。
主人公は小学六年生――。
*エブリスタにも投稿しています。
*小学生にも理解できる表現を目指しています。
*話の性質上、実在する地名や史跡が出てきますが、すべてフィクションです。実在の人物、団体、場所とは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる