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第一章:始まりの世界 ”チーム対抗戦” 

#174.チーム対抗戦の始まり”79”  意外な関係

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「かすみ、しばらく見ないうちに美人になったな。
空手の技の精度も向上してるし俺は嬉しいよ」
 清武は急になれなれしい態度になって話しかけた。
「えっえっと私の名前が出てるって事は知り合いの
人かな!?」
 プロレスおたくなら沢山付き合って来たけど格闘
格闘技においては全員、自分より弱い相手しか居な
かった記憶しかなかった。なので彼氏、元彼では、
ないのは確かだ。では友人なのか? いやそれも無
い。男性としてのプライドがじゃましてか友人関係
になった試しがない。でも妙に馴れ馴れしい感じは
不思議と嫌では無かった。

「未だ分からないか。まぁ無理もないかもな。じゃ
ぁもう少しヒントを出そう。くちびるの脇のホクロ
に見覚えはないか?」
 そう言って女性アイドルで人気が出ている人に、
多い口角の場所を指さす清武。

「あっあっあーっ。その大きさで、その位置で……」
 正解が喉から出かかっている霞実。
「空手もスゴク強い身近な男性と言えば?」
「借金取りから逃げて行方不明になってる私のお兄
様のきょうぶ!?」
 言ってて信じられない気持ちになっていた霞実は
目をパチクリさせながら相手の返事を待った。

「あぁ、その通り。こっちでは、きよたけで生活し
てるから、きょうぶって本名は内緒で頼む!」
 清武は話しながらマスクを一度だけ脱ぐと満面の
笑顔で答えた。もちろん内緒の下りはジェスチャー
(指一本)を交えたカワイイものとなっていた。
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