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第一章:始まりの世界 ”自己啓発編”
76.学級副委員長の登場! ③
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哀川は、タカフミのやや後ろの位置に移動してベスト
ポジションを確保して立花に声を掛ける。
「上履きは脱がなくても良いのか?」
小学校の構内の中では、上履き着用が義務付けられて
おり、つま先と踵が露出しないタイプの履物であるが中
等部に上がるとサンダル式となっていた。
「空手は本来、何も手にしないで戦う事から来てるから
素手と素足は必須なんだけど、哀川クンの位置からは、
きっと面白いものが見られると思うよ!」
「分かった。楽しみにしてるよ」
「……」
タカフミは、会話に参加するだけの余裕が無くなって
いるので話が耳に入っていなかった。
「それじゃぁ、パパッと終わらせますか」
目を閉じて一秒後に見開いたと同時にノーモーション
からの前蹴りが放たれていた。
「シュッーー」
突然の出来事に二人の対応は対称的となっていた。
タカフミは気合いを入れる掛け声も構えも無い状態で
蹴り技が放たれるとは夢にも思っていなかったので何が
起こったのかを正確に把握する事が出来ず、気付いたら
目の前に攻撃的な物体がある事と物凄い風圧が来たので
たまらず目をつむる事しか出来なかった。
一方、事の一部始終をみていた哀川は風圧とは無縁の
場所に居た為、何が起こったのかをはっきりと把握する
事が出来た。ノーモーションからの蹴り技が繰り出され
る事は予想外であったし、前蹴りを選んでくる事も予想
出来なかった。初心者にも視認できる位の緩いスピード
でのハイキック(上段蹴り)とばかり思い込んでいたか
らだが格闘技オタクである哀川から見ても見事な前蹴り
であった。しかし、実戦における前蹴りはKO狙いとい
うよりも相手の有利な間合いを取らせない為に用いられ
る事が多いのだが立花が放った蹴りは、それらとは全く
異なり上履きの”つま先”部分から素足が剥き出しになっ
た状態で指先が丸く握り込まれており明らかに目つぶし
と分かる内容となっていた。もちろん、上履きにある程
度の負荷が掛かると指が飛び出す仕掛けとなっていた事
は理解できたが、それを常時履いてる事に闇を感じずに
は居られなかった。
ポジションを確保して立花に声を掛ける。
「上履きは脱がなくても良いのか?」
小学校の構内の中では、上履き着用が義務付けられて
おり、つま先と踵が露出しないタイプの履物であるが中
等部に上がるとサンダル式となっていた。
「空手は本来、何も手にしないで戦う事から来てるから
素手と素足は必須なんだけど、哀川クンの位置からは、
きっと面白いものが見られると思うよ!」
「分かった。楽しみにしてるよ」
「……」
タカフミは、会話に参加するだけの余裕が無くなって
いるので話が耳に入っていなかった。
「それじゃぁ、パパッと終わらせますか」
目を閉じて一秒後に見開いたと同時にノーモーション
からの前蹴りが放たれていた。
「シュッーー」
突然の出来事に二人の対応は対称的となっていた。
タカフミは気合いを入れる掛け声も構えも無い状態で
蹴り技が放たれるとは夢にも思っていなかったので何が
起こったのかを正確に把握する事が出来ず、気付いたら
目の前に攻撃的な物体がある事と物凄い風圧が来たので
たまらず目をつむる事しか出来なかった。
一方、事の一部始終をみていた哀川は風圧とは無縁の
場所に居た為、何が起こったのかをはっきりと把握する
事が出来た。ノーモーションからの蹴り技が繰り出され
る事は予想外であったし、前蹴りを選んでくる事も予想
出来なかった。初心者にも視認できる位の緩いスピード
でのハイキック(上段蹴り)とばかり思い込んでいたか
らだが格闘技オタクである哀川から見ても見事な前蹴り
であった。しかし、実戦における前蹴りはKO狙いとい
うよりも相手の有利な間合いを取らせない為に用いられ
る事が多いのだが立花が放った蹴りは、それらとは全く
異なり上履きの”つま先”部分から素足が剥き出しになっ
た状態で指先が丸く握り込まれており明らかに目つぶし
と分かる内容となっていた。もちろん、上履きにある程
度の負荷が掛かると指が飛び出す仕掛けとなっていた事
は理解できたが、それを常時履いてる事に闇を感じずに
は居られなかった。
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