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第一章:始まりの世界 ”チーム対抗戦” 

#163.チーム対抗戦の始まり”68”  バトル開始3 決着

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「それで押したつもりか?」
 満面の笑みをこぼしながら、自信たっぷりに言い
放つ森元。
「何だとぉ?」
 哀川は態度だけでもムカついていただけに言葉に
出されてイライラがMAXに達したところで動きが、
にぶり両手がダラリと下がったまま止まる。その瞬
間を見逃さずに今度は森元が反撃に出る。その動き
は両手を下から、すくい上げる方法を取り、持ち上
げたような印象を与えた。まるでショベルカーを想
像させた。

「あっ」
 哀川は言葉を発すると同時に空中に浮かされてい
る事に気付き、負けを意識した。文字通り、あっと
いう間の決着だった。
(やっちまった。みんなに合わせる顔がない)
 ガックリと肩を落としている哀川に近付いた森元
は敗者に言葉を掛けた。

「よぉ哀川、拳でない空手じゃ負ける気がしないな」
 森元は今度はニタニタした顔をしながら挑発する。
「うるせぇ、ほっとけよ。早くボール投げでも選択
したら、どうだ?」
「なんだ? ゲームに負けたくらいで落ち込んでん
のか? もっと骨のある奴だと思ってたけどなっ」
「あぁ!? 森元、誰に向かって物言ってんのか、
分かって言ってんだよな? ちゃんと言葉選べよ!」
 二人の眉間が触れ合うか触れ合わないかの距離ま
で急接近してのガンの飛ばし合いが始まってしまっ
たのだった。

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