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第一章:始まりの世界 ”チーム対抗戦” 

♯129.チーム対抗戦の始まり”51”バトル開始2 陸城チームの舞台裏Ⅲ

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 陸城が駄菓子屋から戻ってくると大きめの紙袋か
ら御当地の和菓子をメンバーに手渡した。もちろん
田中の分も用意してある。

「ヤリィっ”どじょうすくいまんじゅう”だ」
 誰が最初に言ったのか分からない位に気分が上が
ってパクパクと口の中に頬張っていく。
「これは、試合が終わった人に食べて欲しい。一人
1個だから2個食べたらバレるからな~」
 余分がない事をアピールする陸城。
「それって、バラのモチーフにバラの形をしたバラ
パンだよね!」
「それマジで美味しいやつじゃん!!」
 田崎が興奮気味に声を張り上げると試合中には、
感じられなかった”ほんわか”ムードに包まれ始めて
いく。

「そうそう、田中、お前には、これも用意してある」
 陸城は手をにぎりながら赤い箱を手渡して告げた。
「これ、あんま見た事ないけど何?」
 田中はドキドキしながら箱をじっくりと観察する
と都こんぶと書いてあるのが分かった。
「今のお前に必要な栄養だよ。とりあえず食べて」
「あぁ、食べてみるよ」
 田中は箱から粉まみれになった昆布を一枚取り出
して恐る恐る口の中に放り込んだ。
「うわっーーーすっぱいやんっ」
「甘味と酢の両方入ってる優れもんや」
「そんなん聞いてないし」
「こっちは説明してないから責められても困る」
 二人の押し問答の間中、田中は半泣きしそうな顔
をしてるので周りで爆笑し一気にリラックスムード
になっていた。

 ちなみに祖母は大阪育ちなので駄菓子屋に大阪関
連の商品を仕入れていたのだった。

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