222 / 281
第一章:始まりの世界 ”チーム対抗戦”
♯122.チーム対抗戦の始まり㊹ 堀部の提案
しおりを挟む
「次の対戦相手の鈴木くんだね。確かプロレス好き
で有名な人だよね?」
堀部は大山から事前に渡された資料の内容を思い
出して目の前の相手に告げる。
「だったら何、心理戦でも仕掛けてくるの?」
警戒心を強める鈴木。
「いやいや、心理戦は僕の得意分野じゃなくて大将
の大山くんだよ。僕は運動神経の担当だからさ」
「ずいぶんと自信があるんだね?」
想像と違うタイプに戸惑うが何とか話を合わせる
鈴木だった。
「まぁ最近、自信がついてきたんだけどさ。足が速
いって分かったとたん。周りの反応は本当に大きか
ったんだ。男友達も増えるし女子からも話し掛けら
れる機会が多くなってね!」
「だから何? 堀部君って話長いんだね!」
長い会話が苦手な鈴木はまゆ毛をピクピクさせな
がらイライラしていた。
「まぁまぁ、そう言わないで。実は、話す事は嫌い
じゃないんだ。で相談なんだけどプロレス要素を盛
り込んだショーを演じないか?」
「何だ。君もプロレス知ってんだぁ」
当然の提案に激しく、どうようして気持ちが高ぶ
る鈴木だった。
「まぁ僕は派手より地味な寝技タイプだけどね!」
「って事は手四つの力比べから始めるのかい?」
「そうそう、そこからロックアップで後はアドリブ
入れない?」
父親がレスリングをしていた事もあってプロレス
番組は、野球を観る感覚とさほど変わらない環境で
育っていた堀部だけに会話にいつわりの情報が無い。
「手押し相撲でガッチリ組んだら思いっきり怒られ
そうだけどな。それでもやるのかいっ」
大好きなプロレスの演技が出来るかもしれない期
待に胸が大きく膨らむ鈴木は真剣な眼差しで堀部を
見ていた。
「あぁ、もちろんだとも。不自然にならない流れは
僕が作るよ」
「このチーム戦が終わったら君とは友達になれそう
だっ」
二人がガッチリと握手を済ませると第二回目の対
戦が始まろうとしていた。
で有名な人だよね?」
堀部は大山から事前に渡された資料の内容を思い
出して目の前の相手に告げる。
「だったら何、心理戦でも仕掛けてくるの?」
警戒心を強める鈴木。
「いやいや、心理戦は僕の得意分野じゃなくて大将
の大山くんだよ。僕は運動神経の担当だからさ」
「ずいぶんと自信があるんだね?」
想像と違うタイプに戸惑うが何とか話を合わせる
鈴木だった。
「まぁ最近、自信がついてきたんだけどさ。足が速
いって分かったとたん。周りの反応は本当に大きか
ったんだ。男友達も増えるし女子からも話し掛けら
れる機会が多くなってね!」
「だから何? 堀部君って話長いんだね!」
長い会話が苦手な鈴木はまゆ毛をピクピクさせな
がらイライラしていた。
「まぁまぁ、そう言わないで。実は、話す事は嫌い
じゃないんだ。で相談なんだけどプロレス要素を盛
り込んだショーを演じないか?」
「何だ。君もプロレス知ってんだぁ」
当然の提案に激しく、どうようして気持ちが高ぶ
る鈴木だった。
「まぁ僕は派手より地味な寝技タイプだけどね!」
「って事は手四つの力比べから始めるのかい?」
「そうそう、そこからロックアップで後はアドリブ
入れない?」
父親がレスリングをしていた事もあってプロレス
番組は、野球を観る感覚とさほど変わらない環境で
育っていた堀部だけに会話にいつわりの情報が無い。
「手押し相撲でガッチリ組んだら思いっきり怒られ
そうだけどな。それでもやるのかいっ」
大好きなプロレスの演技が出来るかもしれない期
待に胸が大きく膨らむ鈴木は真剣な眼差しで堀部を
見ていた。
「あぁ、もちろんだとも。不自然にならない流れは
僕が作るよ」
「このチーム戦が終わったら君とは友達になれそう
だっ」
二人がガッチリと握手を済ませると第二回目の対
戦が始まろうとしていた。
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
天神様の御用人 ~心霊スポット連絡帳~
水鳴諒
児童書・童話
【完結】人形供養をしている深珠神社から、邪悪な魂がこもる人形が逃げ出して、心霊スポットの核になっている。天神様にそれらの人形を回収して欲しいと頼まれた中学一年生のスミレは、天神様の御用人として、神社の息子の龍樹や、血の繋がらない一つ年上の兄の和成と共に、一時間以内に出ないと具合が悪くなる心霊スポット巡りをして人形を回収することになる。※第2回きずな児童書大賞でサバイバル・ホラー賞を頂戴しました。これも応援して下さった皆様のおかげです、本当にありがとうございました!
白紙の本の物語
日野 祐希
児童書・童話
春のある日、小学六年生の総司と葵は図書室で見つけた白紙の本に吸いこまれてしまう。
二人が目を開けると、広がっていたのは一面の銀世界。そこは、魔女の魔法で雪に閉ざされてしまった国だった。
「この国を救って、元の世界に帰る」
心を決めた総司と葵は、英雄を目指す少年・カイと共に、魔女を倒す旅に出る。
雪に隠された真実と、白紙の本につむがれる物語の結末とは。
そして、総司と葵は無事に元の世界へ帰ることができるのか。
今、冒険が幕を開く――。
※第7回朝日学生新聞社児童文学賞最終候補作を改稿したものです。
無人島サバイバル〜修学旅行に行くはずだったのに無人島ってどういう事ですか!?〜
アキラ
児童書・童話
主人公の栗原世衣加ちゃんは修学旅行に行くはずだったのに、無人島に横たわっていた。
修学旅行は諦めて、無人島サバイバルの始まりだ! とテンションの高い世衣加ちゃんだが、他のクラスメイト達の様子と、この世界がおかしいことに気が付き……。
天空の魔女 リプルとペブル
やすいやくし
児童書・童話
天空の大陸に住むふたりの魔女が主人公の魔法冒険ファンタジー。
魔法が得意で好奇心おうせいだけど、とある秘密をかかえているリプルと、
基本ダメダメだけど、いざとなると、どたんばパワーをだすペブル。
平和だった魔女学園に闇の勢力が出没しはじめる。
王都からやってきたふたりの少年魔法士とともに、
王都をめざすことになったリプルとペブル。
きほんまったり&ときどきドキドキの魔女たちの冒険物語。
ふたりの魔女はこの大陸を救うことができるのか!?
表紙イラスト&さし絵も自分で描いています。
がきあみ ―閻魔大王がわたしたちに運命のいたずらをした―
くまの広珠
児童書・童話
「香蘭ちゃん、好きだよ。ぼくが救ってあげられたらいいのに……」
クラスメイトの宝君は、告白してくれた直後に、わたしの前から姿を消した。
「有若宝なんてヤツ、知らねぇし」
誰も宝君を、覚えていない。
そして、土車に乗ったミイラがあらわれた……。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
『小栗判官』をご存知ですか?
説経節としても有名な、紀州、熊野古道にまつわる伝説です。
『小栗判官』には色々な筋の話が伝わっていますが、そのひとつをオマージュしてファンタジーをつくりました。
主人公は小学六年生――。
*エブリスタにも投稿しています。
*小学生にも理解できる表現を目指しています。
*話の性質上、実在する地名や史跡が出てきますが、すべてフィクションです。実在の人物、団体、場所とは一切関係ありません。
ゆうれいのぼく
早乙女純章
児童書・童話
ぼくはゆうれいになっていた。
ゆうれいになる前が何だったのか分からない。
ぼくが帰れる場所を探してみよう。きっと自分が何だったのかを思い出して、なりたい自分になれそうな気がする。
ぼくはいろいろなものに憑依していって、みんなを喜ばせていく。
でも、結局、ゆうれいの自分に戻ってしまう。
ついには、空で同じゆうれいたちを見つけるけれど、そこもぼくの本当の居場所ではなかった。
ゆうれいはどんどん増えていっていく。なんと『あくのぐんだん』が人間をゆうれいにしていたのだ。
※この作品は、レトロアーケードゲーム『ファンタズム』から影響を受けて創作しました。いわゆる参考文献みたいな感じです。
わたし雑草がぼうぼうと生えているおばあちゃんの家にお邪魔します!(猫と不思議な生き物が住みついています)
なかじまあゆこ
児童書・童話
猫好きな小鳥浜ことりが最近気になるのは雑草がぼうぼうに生えているおばあちゃんの家だ。
その家に大好きな猫が通っているのを見かけめちゃくちゃ興味を持っていた。
そんなある日、猫と遊んでいると、その家に住むおばあちゃんに声を掛けられて。
小鳥浜ことり小学五年生と幼なじみの紫美紀香と町田結太におばあちゃんと猫。それからちょっと不思議なあやかしの物語です。
よろしくお願いします(^^)/
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる